散文置き場(短編集)
たまには息抜き(大殿+佐)
「大殿って、漆黒様のこと好きですよね」
「何じゃー?突然??」
佐助は唇を尖らせて大殿を恨めしそうに見上げる。
「だって、漆黒様の夢見たり三代目の座を狙ってたり『殿』じゃなくて『様』呼びだしさぁ………」
「ん〜………そうだなぁ………好きか嫌いかで答えるなら『好き』だなぁ」
腕を組んで考える
「んー………背が高いから演武はカッコイイし、ボケもツッコミも出来るし」
「…………」
「一見威圧系だが天然で可愛いとこあるんだよなぁ………そうそうあの時な」
「あー!!聞きたくないぃぃ!!」
にこやかに思い出を語り始めようとする大殿に対し、佐助は両耳を塞いだ。
「何だ?せっかく教えてやろうとしてるのに」
「俺の知らない漆黒様のことなんて知りたくないー!」
「拗ねたか?お前可愛いなぁ」
「大殿ズルイよ………」
「そんなの仕方ないだろう?お前の加入が遅かったんだから」
子供のような佐助を大殿は微笑ましく思えてしまった。
「それに、今だったら俺よりお前の方が漆黒様のこと知ってるだろう?」
「………まぁ………」
宥めると佐助は大人しくなる。
「確かに………あの人って可愛いよなぁ………」
「待て、頬を赤らめるな」
「だってさ、淡白そうに見えて」
「待て待て待て!漆黒様のイメージが壊れるからそういう話は聞きたくないぞ!!」
「えー?ダメー?」
「だぁーめぇー!!!」
話したそうにウズウズする佐助を制止して両耳を塞ぐ。
「大殿かっわい〜♪」
「大人をからかうな!」
「言うほど俺も若くありませ〜ん」
「十分子供だ馬鹿タレめ!」
大殿は佐助の頭をがしがしと掻き回して可愛がった。
おまけ
「和みますなぁ」
阿梅は2人のやり取りをこっそり見ていた。
「何故佐助は俺でなく政宗殿に懐くんだ!?何故だ!?」
「…………」
ほのぼのとしていた背後から暑苦しい叫び声が。
「父上………そういう所が原因ですよ」
「なにぃぃぃいいい!!??」
「うるさい」
「ッ!!!む……娘の………反抗期………」
幸村は膝から崩れ落ちた。
12.06.10
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絶対大殿様は漆黒様のことが好きだ。(腐的な意味じゃなくて)
そんな大殿に嫉妬しながらも懐いている佐助くんだったらかわゆす。
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