散文置き場(短編集)
ぽっかぽかA(R18漆×佐)























銭湯でかき氷を食べていて、
不意にムラッとした。

からかわれても必死に耐えた。

途中からかき氷の味なんて分からなかった。
ただ、必死に食べて時を待った。




さぁ帰ろうと漆黒の車に乗り込んだ瞬間

そこで佐助は反撃の狼煙を上げた。




「ンッ───!?」



油断していた漆黒にキスをした。
驚きで抵抗も薄いうちに股間に手を伸ばす。



「ん………ぁ、」



指で刺激を与えて、舌を絡めた。

漆黒を解放したのは、しっかりと下腹部が充血してから。



「お前なぁ………ッ」



顔を赤くして睨み付ける漆黒。
佐助は唾液で濡れた自分の唇を舐めた。

それも漆黒には挑発に映る。



「ンッ………」



漆黒は佐助の頭を引き寄せ、もう一度舌を絡めた長いキスをする。

一度昂った性欲は簡単には引かない。



「ねぇ………」

「ん?」

「どうしよ………」



キスを交わすだけで満たされるはずなどない。



「何………」

「………後ろでしちゃう?」

「車、揺れるだろ」

「じゃあ1回ヌクだけ」

「ん………」



理性なんてものは僅かでしかない。
2人は後部座席へと移動する。

幸いガラスには濃いスモークが貼られていて外からは見えない。
身体を倒してしまえば、前方から覗かれても気付かれないだろう。
運転席と助手席の間に上着を掛けて念のため目隠しを施す。




「あ………ンッ………」



長身の漆黒は窮屈そうに横たわり、その上に佐助は覆い被さり、唇を貪る。


服の中に手を入れたら、さらっとした素肌。
石鹸の香りが嗅覚を刺激する。
硬くなった互いのものをぐりぐりと当て、より硬度が増す。



「漆黒様………」



佐助は少し身を起こし、まだしっとりと濡れた漆黒の髪を指で梳いた。



「こそばいことするな………」

「いいじゃん」



前戯のような行為に漆黒は恥ずかしくて堪らなかった。



「風邪引かないうちに………」

「ん………」



佐助はジャージから片足を抜き出し、上に跨がる。
漆黒もズボンと下着をズラして、下腹部を晒す。



「俺………さっきも勃ってたし、先っぽ濡れてる」

「どんだけやらしいんだよ」

「ンッ………漆黒様のせい」



漆黒は佐助のを握り、濡れた先端を確かめた。



「こんなんじゃパンツも大分濡れたんじゃないか?」

「辛かったんだよ」



少し扱いただけで、クチュクチュと音がする程だ。



「んん、………」



手が与える刺激に佐助は身震いをした。



「漆黒様も濡らしてよ」

「お前次第だ」

「じゃあ濡れっぱなしじゃん?」

「ホントかよ」



くすくすと笑い合う。
佐助も漆黒のを握り、ゆっくり扱く。


狭い空間で、不安定な体勢でも
キスをして、
愛撫をして、
お互いのものに刺激を与え

熱を感じ合った。





「漆黒様………そんな、早く擦らないで」

「よくないか?」

「逆………気持ち良くて出ちゃうよ」

「出せばいいよ」

「一人では、やだ………」



唇を噛み、快感を堪えながら哀願する姿に漆黒はゾクゾクした。



「やべ………」

「何………?」

「入れたくなった」

「ッ!!」



参ったと言わんばかりの表情に、佐助はカァッと赤くなる。



「す………る?」

「いや、さすがにここはマズイだろ」

「ゆっくり出し入れするだけなら平気だよ」

「でも」

「入れてよ………漆黒様」

「………ん………」



躊躇は一掃される。


漆黒は身体を起こし、佐助と体勢を入れ替える。

下になった佐助はうっとりとした表情で、漆黒の髪を梳く。
耳元に指先が触れ、漆黒は身震いをした。



「まずは、イケよ」

「ん………」



漆黒の大きな手のひらが、吐精間近の佐助を包み込む。



「ンッ………」



片手で漆黒の袖を掴み、もう片手で声を押し殺す。
けれど、自分が何をされているかじっと見つめる。

硬く、硬く、濡れたそれ………



「は、………アッ………」



息を飲み、身体が強ばる。



「漆黒様………ッ」



名前を呼び、大きく身震いをして漆黒の手のひらに吐き出した白濁。



「ハァ………ハァ………」

「………いいか?」

「うん………」



乱れた呼吸が整うのを待ちはしない。

出された精液をしっかり指先に塗り、開かれた足の付け根へと運ぶ。



「入れるぞ」

「ん……………アッ」



固く閉ざされた入り口に指が侵入する。

ゆっくりと、たっぷりの精液で濡らして解す。



「ンッ………」

「平気か?」

「うん………」



ぎゅうっとしがみつく佐助を心配する余裕など本当はないのに、
そんな言葉を掛ける漆黒の自然な優しさがたまらない。



「あ、………ぁ………」



深いところまで、漆黒の長い指が届いて吐息が洩れる。

潤滑剤があれば指が入りきるまでに時間はそう掛からない。



「もう、平気………」

「でも」



指を2本に増やそうとして制止が入る。



「ゆっくりなら大丈夫だから………」

「ホントか?」

「うん………だから、まずは………俺のパンツで良ければ手を拭いて?」

「いや、確かカバンの中にティッシュはあるぞ」

「探すのは後でいいから、早く………」

「………分かった」



待ちきれないのはお互い様だ。

最後に、自身にも精液をつけて、濡れた手を佐助の下着で拭った。



「………ん」



体勢を整えると、佐助が小さく頷く。


それが挿入の合図。




「は、あ………ッ」



強ばる身体を、息を吐いて受け入れようとする。
きつくてもヌルヌルとした感触。


身体を寄せてキスをする。
少しでも力が抜けるように意識を他方に散らす。




「ん………ぁ………」



角度を変えて、何度も口を吸う。

吐息と衣擦れの音
それ以外は、上下の結合部がたてる水音しか耳に届かない。



「ぅ、あ………」

「大丈夫か?」



ぐいっと深く挿し込むと、佐助が呻いた。



「平気………ただ、漆黒様のって、おっきいから声出ちゃうの」

「バカッ」

「ホントだって………すごいから俺、壊れちゃうよ」



AV女優が言ってそうな台詞。
それは本心から出た言葉なのか?

真意は分からないにしても、煽られたのは間違いない。
壊してしまうほど腰を打ち付けたい衝動に駆られる。

それが叶わない場所



「お前………ムカつく」

「え?何で!?」



漆黒は一度身体を起こし、髪を掻き上げて溜め息をついた。



「え………漆黒様、ごめん、俺何かした?」



衝動を抑えようとクールダウンする姿が、佐助には興味が萎えたように映り、不安で泣きそうになる。



「ごめ………」

「逆だ逆!俺のはガチガチに硬いだろうが」



誤解を説くのさえ悔しいが、
傷ついた顔は見たくない。



「こんなぬるいセックスじゃ足りないんだよ」

「ッ─────」

「ば、か!絞めるなよ」

「やっぱり、漆黒様ってやらしいよ」

「うるさい」



思わぬ告白に2人してテレた。

身体を寄せると、佐助は漆黒の髪を撫で、首に腕を回した。

もっと欲しいが今はゆっくりと律動を繰り返す。

足りない分はキスで補って………










─────────




「あ、し………つったッ!」

「はあぁ?大丈夫?」

「そっとしておいてくれ」



車内での無理な体勢で済ませた情事。
案の定というか、漆黒の身体が悲鳴を上げた。



「ってか、ティッシュ!」

「カバン中探して………」

「俺も動いたらヤバイよ?物足りないとか言いながら中で出しちゃうからさぁ、溢れちゃうよ」

「俺のせい!?」



互いに切羽詰まった状況。



「漆黒様ぁー、しっかりしてよー」

「うるさいッ」




漆黒の足の痛みがひいて動けるようになるまで、佐助は漆黒をイジり続けた。

銭湯でやられた分はきっちり取り返した。






















12.01.05
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ヤッちゃったよ!
カーセックス!(どーん)

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あきゅろす。
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