散文置き場(短編集)
ぽっかぽか(佐+漆)
1/4付けの佐助くん公式ブログより妄想。





















「ちょっと待って、写メしていい?」

「ブログか?」

「うん………新年の挨拶を兼ねて、ね」



風呂上がりに購入したかき氷。
2つ並べて佐助は携帯で写真を撮る。



「2つ写したら誰かと一緒ってバレるだろ」

「誰なのかは分かんないからいいじゃん?ただデート自慢したいの」

「ばーか………もう食べるぞ」

「いいよー」



漆黒は呆れながらもテレてしまうが、
佐助は携帯画面に集中しているのでホッとした。



「んー………うまい」



湯上がりの熱い身体に染み入る。



「よし、終わり!じゃあ俺も食べよ」



佐助は携帯を机に放り、スプーンを持つ。



「ん〜!うまいね!」

「あぁ」

「漆黒様のもちょっとちょうだい」

「あ、そこシロップ濃い」

「ん〜、こっちもうまいね!俺のも食べていいから〜」

「ったく………」



にこにこと喜ぶ佐助には何も言えない。



「じゃあ、俺ももらう」

「ん………」



佐助のかき氷を食べようと、自然に身体は近付く。

濡れた髪を掻き上げながら
開いた口から舌が覗く



「──────」



ゴクリ………
飲み込んだのは、溶けた氷だけではないだろう。



「んー………こっちもうまいな」

「だ………よねぇー!」



佐助はドキドキして落ち着きをなくした。



「………なぁ」

「え?」

「お前………ジャージだから、それ………隠せよ」



漆黒がスプーンの先で指したのは



「え………あ、あぁ〜」



見事に膨らみ上がった股間。



「お前はどこでも………」

「だってしょうがないじゃん!漆黒様がいやらしいから」



佐助はジャージのポケットに手を入れて位置を直しながら言い訳をした。



「俺のせいかよ?」

「そうだよー………濡れた髪とか反則じゃん」

「ドライヤー占領になるのが嫌なんだから仕方ないだろう」

「じゃあ俺も仕方ないの!」

「開き直るな!」



ムッとした佐助に突っ込む漆黒。



「あぁ〜………絶対漆黒様のせいだよ………どうしよ」

「知らん、水風呂でも入ってこい」

「入るまでギンギンじゃ変態みたいじゃん」

「どこでも勃ってる時点で変態くさい」



もじもじとする佐助に、しれっとしながら食べ続ける漆黒。



「絶対帰りの車ん中でイタズラしよ」

「はぁ!?置いてくぞお前ッ」

「もぉ〜………漆黒様ぁ」

「知らんッ」



下半身にばかり意識がいって苦しい。
縋るように甘えても、湯涼みの客が多くて何も出来ない。



「漆黒様ぁ………」

「変な声出すな………ほら、溶けるから早く食べろ」

「うぅ〜………」

「………」



ぎこちない姿勢で、もじもじとする佐助は可哀想に思えたが、それも愛らしかった。



「お前はもう、髪乾いてるんだな」

「タオルドライで十分だから」

「短いと楽でいいな」



漆黒は佐助の髪に触れた。



「ねぇ漆黒様………」

「ん?」

「わざとでしょ?ねぇ、わざと俺のこと煽ってるでしょ?」

「………さぁな」



涙目で睨んでくる佐助をくすくすと笑う。
いつもペースを乱して、余裕な態度の佐助にささやかな仕返し。


面白がっていると分かっていても、優しい漆黒の笑顔は佐助をより苦しめた。


かき氷程度では、この上がった体温は下げられない。
















12.01.05
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銭湯デートだったらどうしましょう!
実は続く。次はハレンチver.で。

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あきゅろす。
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