Ss
俺が知りたいお前(政→佐)



















俺の知らない

そして、俺が知りたいお前










重ねた唇からほのかにコーヒーの味がした。


離した途端にまた吸い寄せられる

柔らかい唇

漏れる吐息

強張る身体




「伊達ちゃ………ん」



酸素を欲するように俺の唇から逃れた佐助。


しかし、俺は追うように体重を預け

擦り寄せた下半身………



「アッ!」



硬いソレ………



「ちょ、伊達ちゃん!待っ………」



警戒して抵抗しようとした唇をもう一度塞ぎ、佐助のカラダへ手を伸ばす





「………────ッ!?」



睡眠不足の脳みそが揺れた………





「何………伊達ちゃん、寝呆けてんの?」




俺と反転してマウントポジションを取った佐助は、険しい表情をしていた。





寝呆けてる………?



そうなのかもしれない。

きっと寝不足でアドレナリンが放出してるんだ。


じゃなきゃこんな感情………




「伊達ちゃん………?」



佐助は視線を外すことなく、ズレた眼鏡を押し上げる。


俺の知らないレンズ越しの瞳と仕草………




知らないことがあると

知ってしまった





「伊達ちゃん?」

「……………佐助…………」




知りたい


お前のこと全部





「俺………どうしよう………」

「え…………?」




朝勃ちや寝不足、疲れのせいなんだろう






「俺、今スゴイ…………エロい気分………」

「えッ!?」

「…………ッ!!」




戸惑った表情で、カァッと赤くなった顔

それを見た俺も釣られて赤くなる。



口にして後悔した…………



コイツの頭をブン殴って意識飛ばして、「夢でも見たんじゃねぇ?」と笑い飛ばしてしまいたい。




「伊達ちゃん、ホントに?」

「はぁ?」



明らかに動揺している瞳で、
けれど俺を真っ直ぐに見つめて問い掛けられた。

これ以上俺にかく恥はないとしても、この仕打ちはなんだ?



「し、仕方ねぇだろ!何かムラッとしちまったんだからよ!」



恥ずかしさを紛らわせようとキレてみたが、



「うん………仕方ないよね………」

「ぇ…………」



落ち着いた声色に変わった佐助は、俺をじっと見つめている。




俺の知らない視線の意味は何なのか…………



徐々に身体を下ろし、顔が近づいてくる



ついさっき、衝動的にキスをしていた唇なのに

妙に色っぽく見えて興奮した。




こんな感情、俺は知らない。


お前はそれを俺に教えてくれるのか?



俺の知らないお前が知りたい













×××××××××××××××

襲い受け。リバ?
どちらも受け子。

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あきゅろす。
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