捧げ物
誕プレ☆e-釈迦-s様へ
キミがいるだけで
















「あー!もぉやってらんねぇよ!」



帰宅早々、政宗は勢いよくソファに身を投げ出した。



「ほらー政宗、スーツ脱がないと皺になっちゃうよー」

「あぁー………ったくよぉ、使えねぇ連中ばかりで嫌んなるぜ………あんな無能共に高い給料払う意味あんのかよ?」

「また上司のこと?」

「ただ長いこと会社に居座ってるだけのくせに、人を顎で使いやがって」

「政宗を顎で使うの!?俺でさえ頭下げてるのに!」



佐助は驚きのあまり、ソファの僅かに空いている部分に腰を下ろした。



「くそ面白くねぇ………どんなに仕事をこなしても、周りの奴等が足引っ張るから報われねぇ………」

「うん………」



政宗は顔を腕で隠すと、苛ついていた声色が変化した。



「俺も無能な1人なのか………?」

「そんなことないよ、政宗は凄く有能で頑張ってるよ」

「はぁ……………辞めてぇ」

「………いいよ、無理なんてしなくて」



佐助はそっと政宗の腿に手を置いた。



「貯金もあるし俺も働いてるんだから、報われないと思うなら辞めたっていいよ」

「………呆れてんだろ?」



政宗は少し睨むように佐助を見た。



「愚痴やら弱音吐いて情けねぇ男と思ってんだろ」

「そんなことないってばー」

「お前の笑顔は嘘くせぇ」

「あー、ヒドイなぁー!彼氏にそんなこと言うなんてあんまりでしょー?」

「うるせぇ」





ただの八つ当たりと分かっているから、政宗はバツが悪くそっぽを向き、佐助はそんな子供っぽい政宗に笑ってしまう。



「んで、結局今は………どう思ってんだよ?」

「ん?今?………んー………えぇー?」

「ほら見ろ!口を濁すってことは俺を哀れんでる証拠だろ」



目を逸らした佐助にカチンときて、手を払い落とした。



「いや、違うよ………ただ……」

「何だよ」

「………怒った顔も、憂い顔も、拗ねた顔も、色っぽくて………」

「は………?」

「俺のメモリアルに記憶してた」



佐助は照れくさそうに白状した。



「は?記憶してどうすんだよ」

「そりゃ、まぁ妄想して……オカズに………って、政宗?どこ行くの?」



政宗は最後まで聞かずに立ち上がった。



「とりあえず、そのメモリーは消去しねぇとな」

「ちょ………何で木刀?」

「人が悩んでるってのに、テメェはオナネタか?」

「いや、勿論親身に考えてるけど最近Hはご無沙汰だし……ってゆーか、記憶以上に生命の危機を感じるんですが!?」

「大丈夫だ………峰打ちにしてやるよ」

「いやいやいや!木刀に峰も刃も関係ないから!」



にじり寄る政宗がどこまで冗談なのか読めず、佐助は青くなって距離を一定に保ち後退りする。



「クセになるなよ?」

「なりませんッ!!」





ニヤリと笑いながら木刀を構える姿は………

流石に妄想ネタには使えない。


佐助の股間は萎える以上に、恐怖で縮み上がった。



ストレスは溜めずにこまめに発散しましょう。












×××××××××××××××

問答無用で、
しゃかのBirthdayプレゼントと言い張ります。

仕事で辛そうなしゃか(政宗)なのに、そんな様子もスキスキオーラが全開の私(佐助)。
いつもSっ気たっぷりなのにイジられキャラなしゃかに、ありがとうの気持ちを込めて。

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