進め！巨人殺し
狙ってますよ(ジャン受)
※キャラ崩壊(特にエレン)
「おい、ジャン」
「あ？」
ジャンは呼ばれた方へ顔を向けると、ムスッとした表情のエレンが立っている。
「何か用かよ」
釣られてジャンも人相が悪くなる。
「今日、お前・・・・」
「何だ」
「その・・・・」
「は？」
エレンが不意に視線を逸らし、歯切れが悪くなるのでジャンは一層イラついた。
「あれだ・・・」
「だから何だよ！！」
「お前っ、今日、下着黒だよな！！？」
「・・・・は？」
今度はジャンの大声にエレンが釣られたが、発した言葉にジャンは目が点になる。
「その・・・黒の下着は・・・白のズボンじゃ透けて見えるからよぉ」
「は！？テメェどこ見てんだよ！！」
エレンがもじもじと恥じらうので、ジャンは鳥肌が立った。
「どこってお前の尻だろうが！！」
「だから何で尻なんて見てやがるんだよ！！」
「はぁ！？そんなの見たいからに決まってるだろ！！」
「ッ！！！」
潔すぎる返答に目眩がした。
「ライナーが妙にチラチラ見てるから何かと思えば、黒の下着ってお前」
「いや、ちょっと待て・・・とりあえずお前殴っていいか？」
ジャンはこめかみを抑えながら冷静さを保つ。
「お前さ、下着が透けてる尻なんか見せられたらムラムラするんだから、いっそのこと中は穿くなよ」
「だから、ちょっと、待て」
「何だよさっきから」
「はぁ・・・・」
もうどうやって怒るべきなのかも見失うほどジャンは言葉を失っていた。
「何でお前は俺の尻が見たいんだ？」
混乱した頭でも最もな質問を導き出した。
「そんなの、お前の尻に欲望という名の俺の肉ぼ「うわー！！エレーン！！！」
「アルミン？」
エレンが爆弾発言をしようとしたのをアルミンが遮った。
「多分それは今言わない方がいいと思うよ」
「そうなのか？」
「うん、ジャンびっくりしてるから」
アルミンはエレンを落ち着かせてからジャンの方へ向く。
「濃い色の下着は確かに透けちゃうから気を付けた方がいいかもね」
「あぁ？・・・、気付かなかった」
「あとさ、ジャンは腰巻きをもう少し下に巻いた方がいいと思うよ」
「ん？そうか？」
アルミンはジャンの腰巻きを弄る。
「お尻の形が綺麗だから自然と視線を集めちゃうんだろうね」
「何だそれ」
アルミンがクスクスと笑うのでジャンも鼻で笑った。
「策士だな」
「ライナー？」
「・・・・」
ライナーが歩み寄ってきてアルミンの笑みは消えた。
「上手い口実を思いつくもんだ」
「口実？・・・・あー！！アルミン！！お前何触ってんだよ！！」
「へ？えッ！？」
エレンの指摘にジャンはハッとした。
「やだなぁ、僕はただこれを直そうとしてるだけだよ」
「その割には随分撫でてるように見えるけどな」
「そうだ！アルミンずるいぞ！！」
抜け駆けをしたアルミンに非難の目が集まる。
「っつーか、ちょっとお前等待てッ！！！！」
３人から距離を取ってジャンは叫ぶ。
「お前等、何考えてんだよ・・・？」
もう既に理解能力の限界を越えた状況にジャンは動揺した。
「何って？だから、お前の尻に欲望という名の「エーレーン！！」
「お前は直球過ぎる」
ライナーとアルミンはエレンの暴走を止める。
「は？だって思ってることはそれだろ？」
「それだとしても順序があるだろ」
「ライナーってムッツリだよな、さっきも目がいやらしかった」
「相手が気付かなきゃ、どんな見方でも構わんだろう」
「もー、２人がそんなんだから警戒されちゃうんだよ」
「お前は無邪気さを売りにして懐に飛び込むのが上手いよな」
「そーだそーだ！１番腹黒いくせに」
やんやと討論をする３人を呆然とジャンは眺めた。
(えぇ〜・・・・・・？？？)
当然心中も脳内も穏やかではない。
混乱と動揺で冷静な判断力が働かない。
「あ、そうだジャン」
「え！！」
アルミンに声を掛けられてジャンは身構える。
「ジャンを狙ってる人がもう１人いるよ」
「は・・・・？」
「ミカサだよ」
「ッ────────！！！！！」
ジャンは一気に体温が上がり、興奮状態になる。
(マジ？マジか？？ミカサが、俺を？？)
キョロキョロと周囲を見渡し、ミカサを探した。
「ぁ・・・・・え・・・・・？」
後方にミカサの姿を見つけたが、浮かれた心は一気に凍りつく。
殺す殺す殺す殺す殺す殺す─────────
殺意しか感じ取れないミカサの禍々しい圧力にジャンは視線を逸らしてアルミンの方へ助けを求める視線を投げ掛けた。
「ジャンはエレンを誘惑しちゃったからねー」
「は！？」
「狙うって、生命の危機って意味か」
「ミカサから俺が守ってやるからな！！」
「──────────」
ジャンは本気で言葉を失い、膝から崩れ落ちた・・・・
××××××××××××
とりあえず、あの兵服はけしからんよね！
白の細身パンツは下着が透けるでしょ！？
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