進め!巨人殺し
つまりそういうこと(104期生)
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「あー、すっきりしたー」
「ホントだね」

心の底から出てくる声は、風呂に入り身体も心もさっぱりしたからだ。


「ジャン、まだ髪濡れてるよ?ちゃんと拭きなよ」
「ったく・・・・マルコは一々うるさくてお袋みたいだな」
「ジャンがちゃんとしてれば文句も言わないよ」
世話を焼かれてジャンはムスッとする。
もちろん、嫌がって膨れているわけではないと分かっているのでマルコはニコニコしていた。

「歩きながら拭いてれば部屋に着く頃には乾いてるっての!」
ジャンは乱暴に手拭いで頭を掻き混ぜる。


「ッ─────────!!??」
目を閉じたほんのわずかな瞬間、ジャンは身体に掛かる重力が一転したので声を上げようとしたが、それは叶わなかった。


「ねぇジャン、寝る前に今日の座学で習ったとこ復習しよっか・・・・え・・・・ジャン?」
マルコは今まで隣りにいた友人の姿を見失い、辺りを見渡した・・・・












「ンッ!?んんッ」

視界は布で覆われ闇の世界。
布を噛まされたようで声はくぐもる。
仰向けに寝かされ、両手は縛られ頭上で抑えられている感触。
両足も人に抑えられているようで身動きは取れない。

言いようもない不安と恐怖に心臓が激しく脈を打つ。
唯一自由とも言える耳からの情報が鼓動の音に邪魔をされる。



「本当に連れてきたの・・・・」
「お風呂上がりですか?石鹸のいい香りがしますね」
「お前ってすげーな?暴れる男を軽々担げるなんてよ」
「別にわけない」
「まぁ、確かに慣れてそうだよな」
「ねぇ?暴れてるけど苦しかったりしないかな」
「お前はホントに優しいなぁ〜!いいんだよこんな奴!」

ジャンは鼓膜に響く声に血の気が引く。
この声の持ち主達をよく知っているから。

「で、どうするの」
「そう急かすなよ」
「や、や、やっぱり止めておきましょうよ!何かいけない気がして仕方ありませんッ」
「じゃあ、抜ければいい」
「そんなぁ!!」
ジャンは嫌な予感しかしなかった。
逃げなければならないと、全身が危険信号を感じていた。

「おいッ!暴れるなよ!」
「ンッ!!!」
肩に力が掛かり、ジャンは呻いた。

「大人しくしてろよ・・・・暴れたり騒いだりして損するのはお前だぜ?」
「ッ・・・・」
「場所が場所だから、見つかったりしたら、下手すると命が危ないかもな」
ジャンはピタリと抵抗の力を止めた。

「そうそう・・・・物分かりがいいな」
ここはどこだ。
何が始まろうとしているのだ。
何故自分なのだ?

ジャンは疑問だらけだった。


「お前にはちょっと男子代表として人体観察に付き合ってもらとうと思ってな」
「えぇ!?質疑応答だけじゃないんですか!?」
「せっかくなんだからいいんじゃない」
「ははっ!珍しく乗り気じゃないか」
「別に」
ジャンは一層混乱した。


「ということで、男のカラダや性についての疑問をお前で解決しようってことだ」
「ッ!!!!」
目の前は元から真っ暗だが、意識が飛びそうになるほどの衝撃発言だ。

「おっと、さっきも言ったが暴れるのはなしにしような?」
「ッ!!??」
視界が開かれて一瞬眩しさを感じて目を細めた。


「ここは女子寮だ・・・・お前がここにいるのがバレたら変態スケベのレッテルが貼られるぜ?」
「ッ・・・」
徐々に視界が捉える人物達。

やはりよく知った同期。

性への興味を抱くのは男だけではなかった。
むしろ、こんな状況を作り上げてしまうのだから、女の方がたちが悪い。

ジャンは、自分を覗き込む同期の女子達に絶望した。
分が悪くなかったとしても、力業でも適わない相手がいる。



「ようこそ、秘密の花園へ・・・・ジャン・キルシュタイン」







13.06.19
×××××××××
ジャン総受けを目指すと避けて通れない女子×ジャン。



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