戦国
夢の後(幸→政)
※腐ィルター越しで見た3の内容がちらほら
蒼い、蒼い…………
視界を占領する蒼い雷撃
「ぐわぁあ…………ッ!」
身体にも、心の奥底にも電撃が走る。
俺がお慕い申し上げる彼の御方………
一目貴方様のお姿を拝見したく、
貴方様にお会いしたく、
夢にまで見ていたというのに、
この体たらく………
一国を背負い、軍をまとめる立場は同じであっても、器の大きさが違い過ぎる。
ただ純粋に憧れていたあの頃と違い、今は己が情けなく、貴殿を羨むこの気持ち………
そして、槍の切っ先まで鈍る始末。
「はぁ………ハァ………」
「どうした?真田幸村、あんたはこんなもんだったか?」
不甲斐ない…………
膝をついた俺を見下ろす、きっと冷たく呆れたような瞳をしているであろう貴方を見ることが怖い。
あんなにも貴方にお会いしたくて焦がれていたのに、今はそのお姿が心苦しい。
「──────ッ」
「ねぇ、そろそろ帰ってくんない?うちの大将にこれ以上手は出させないよ」
「さ………すけ………」
俺と政宗殿の間に現れた佐助の背中からは怒りが読み取れた。
忍のお前にそんな感情を剥き出しにさせてしまうとは…………
「Ha!大将が歯が立たねぇってのに、お前に何が出来るって言うんだ?」
「………あまり怒らせると、俺様本気出しちゃうよ?」
「お前の本気なんて底が知れてるぜ」
「知りもしないくせに………俺の嘘はあんたには見破れないよ」
あぁ…………
何と俺は非力なことか………
この二人を、このように対峙させてしまうとは………
「俺はあんたが嫌いだよ」
「奇遇だな………俺もあんたが嫌いだぜ」
心にもない言葉を言わせてしまった………
俺が、不甲斐ないばかりに、こんな…………
今にも刃を交じ合えようとする二人に胸が詰まる。
やめてくれ……………
「今すぐ………」
「え?真田の大将?」
沸き起こる感情と抑えられない言葉
「今すぐ政宗殿を連れて俺の前から去ってくれッ!!」
「ッ!?」
俺が振り絞って発した言葉に戸惑ったであろう。
けれど、何も言わずに一塵の風の如く政宗殿を抱えて消え去ってくれた。
「すまない…………佐助………政宗殿…………ッ」
こんな形で争うことをさせたくなかった…………
不甲斐ない非力な俺は己の手を見つめた……………
「大丈夫か………真田」
「ぇ………あぁ、片倉殿…………すみませぬ………政宗殿を」
「いや、構わねぇよ………それより傷を見せてみな」
「これしきの傷、他愛ない」
「無理するな………竜の爪はそんな甘くねぇよ」
「………………」
「と言っても、見えねぇ傷の方がでかそうだな」
「か………た倉………殿ッ………」
信頼する部下である佐助や
お慕いする政宗殿がいなくなって、
俺は気が緩んだのだろう…………
熱いものが頬を伝っていった──────
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BASARA3プレイにより産み落とされました。
佐政と小十幸バージョンに続く・・・・(←可能性は低い)
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