戦国
星空の下A(*佐×政)
※続きです










「んッ………」





政宗は木に身を預け、頬を上気させながら声を押し殺していた。




「んあっ……!」





政宗は下半身は何も纏わず、上半身も胸がはだけた格好で立っていた。





佐助はその前に膝をつき、政宗の性器を口で愛撫しながら秘部を指で解していた。




「んっ……」




前後を攻められて、痺れのような快感が下腹部から全身へと駆け巡る。




「辛いでしょ?もう少し声出しても平気だよ」

「お前はしゃべんな……」



歯が当たったり吐息がかかり、快感を助長させたのだ。





クチュ……クチュ……





「アッ……ん」




前後どちらから漏れる水音なのか分からない位に、どちらも濡れていた。





「ん………」




佐助は自分の髪を撫でる愛しい人の指に喜びを感じていた。



その行為は無意識なのか暗黙の合図なのか、政宗の限界を示すものだった。





「あ……アッ!んんっ」




政宗は身をブルッと震わせて達した。




「ん……いっぱい出たね」

「っるせ………」



飲み込んだことを見せつけるように唇を舐める佐助に、肩で息をしながら政宗は睨んだが、佐助の欲望を煽るだけだった。





「久々だからもっと焦らしたいんだけど、俺様我慢出来ないよ?」

「Ha!馬鹿言ってねぇで来いよ」

「ん〜………でも今日は旦那が上に来てよ?」

「What!?」

「ちょっと動ける自信ないかなぁ〜って……」




政宗は言い返そうとしたが、佐助の体に巻かれた包帯に血が滲んでいるのに気付き、目を逸らした。






「チッ……今回だけだぜ」









佐助は木に背を預けて座り、政宗は上に跨がった。




「ほら……腰下ろして……」

「お前黙れ………」




(可愛い……!!旦那が恥ずかしがるなんて!!)





情事の最中に体位を変えて騎上位になることがあっても、始めの挿入から自分が上になることがなく羞恥でいっぱいだった。





(可愛い……下唇噛んじゃって……)




佐助は、自分の膝と肩に手を置き、躊躇しながらも腰を下ろそうとする政宗の姿に興奮していた。




「お前太くさせてんじゃねぇよ!」

「だって仕方ないじゃん!」

「チッ……」





政宗は観念したように息を吐きながら誇張した佐助を飲み込んだ。





「うっ………ん……」



(絶景〜♪……受け身っていいなぁ)




佐助は笑みが零れるのを抑えるために唇を舐めた。




「く……アッ」

「腰浮かせて動かさないと一気に入れるのは痛いよ?」

「Shitッ……」





余裕な佐助に舌打ちをした。




「そうそう……」

「ん……」




ゆっくりながらも腰を動かしている政宗に口付けをした。





「ん……や……」

「いいよ……旦那……」




佐助は政宗の腰を支えて動きを助けた。




「アッ!」




政宗は勃ち上がった性器を扱かれて体を震わせた。




「よせっ……」

「止まっちゃだめじゃん」

「や……」




一度精を吐き出して敏感になった体は、羞恥も手伝って感度が上がっていた。




「も……動けね……」




政宗は目の縁を朱に染め、少し潤んだ瞳で佐助に懇願した。




「だ……旦那!」

「んぁっ」




あまりの色っぽさに佐助は耐えられなくなり、政宗の唇を貪るように啄みながら尻を鷲掴みにして腰を振り始めた。




「アァッ!んっ!佐助ぇっ」

「もっと足広げてっ」

「あっ……もっと奥……!」



佐助の動きに合わせて、政宗も腰をくねらせた。




「すごっ……旦那……気持ち良すぎてクラクラするよ」

「んんっ」




興奮して硬度があるせいか、騎上位で奥を刺激されるせいか、政宗は中を締め付けていた。





「あっ……出るッ……」

「んんっ!佐助ッ」




佐助は堪えられず腰を突き上げ吐精した。



中に出される快感と喜びを感じながら、政宗も手淫により二度目の白濁を飛ばした。




「ふ…ぁ……」

「旦那……愛して……る……───」

「佐助!?」




佐助はガクンと脱力した。



「おい……死ぬなよ」




夢中になって気付かなかったが、佐助の包帯はかなりの血を滲ませていた。
















──────

「──……ぃ、おい!佐助ッ」

「ぅ………ん……旦那……?」

「良かった……目を離した隙に姿が見えなくなって心配したぞ」

「あれ……旦那??」

「うむ?……大丈夫か?」




佐助の目に映るのは己の主。



「人の気配を感じた気がするが……誰かおったのか?」

「いや……」

「……全く……お主が優秀な忍なのは分かっておるが、このような傷を負った時位はじっとしていてくれ」



幸村は言葉を濁す佐助を問い詰めることなく、こんな体でも忍として情報収集をしたり仕事熱心だと勘違いしていた。




(旦那が鈍感で良かった……)



佐助は体の緊張を解いた。



「さあ、お館様も心配されておるから陣営へ戻るぞ!」

「うん……」

「傷が痛むかもしれないが、おぶされ」

「いいよっ」

「貧血で気を失っておる者がいいわけあるか!」



佐助は勢いに流されて幸村な背負われた。




(気絶するなんて……竜の旦那はどうしたかな……)



佐助はすまない気持ちを抱きながら夜空を見上げた。



「ねぇ旦那……」

「む?」

「今晩って七夕なんだよ」

「おぉ!それで星が多く綺麗なのだな」



木々の間から覗く星空を二人は見上げた。



「旦那は何をお願いする?」

「某はお館様のご上洛を望むまでよ!」

「ははっ旦那らしい〜」

「佐助は何を願う?」

「俺様は………」




佐助は目を瞑って、瞼の裏に焼き付いている青い陣羽織の姿を思い返した。




「俺様は……何度も川でも山でも瞬時に乗り越えられるように……かな?」

「本当に仕事熱心だな……だが給料は上げぬぞ?」

「うわっ!俺様こんなに頑張ってるのに酷くない!?」

「はははっ」




幸村と佐助は笑い合った。



(本当に鈍感………)




愛しい人に会いたいと願う気持ちに少し後ろめたさを感じたが、

それは佐助が主の鞍替えをすることなく幸村に一生を捧げているからこそ抱く気持ちなのだ。





「星が綺麗だよね……」




きっと同じ星達を見上げているだろう政宗を想い、佐助は呟いた。














─────

「旦那……息荒いけど俺様重い??」

「いや……血の香りを嗅いだからなのか……高揚してしまってな!」

「えぇ〜……」

「某は戦場に生ける武人ということだろう!」

「ははは………」





戦地で興奮するのはよくある話だが、幸村のはきっと佐助に残る政宗の香りや情事の残り香を嗅ぎとったのだろう。




(旦那……本能は敏感過ぎ………)














×××××××××××××××

七夕小説これにて終了!
起承転結が決まりました!
ハレンチも書けてオチもつけられて満足です。


ドSで女王様な我が家の政宗様ですが、恥ずかしがる姿もイケるなぁ〜とか思いました(笑)

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あきゅろす。
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