鎖の音に安心した(学アリ/鳴芹)
*学園アリスで鳴海先生とペルソナ(芹生)
*暗?
「もう、疲れ、た」
子供達に心が揺すられるのも。
自らの力に躰を灼かれるのも。
改めて孤独を知らされるのも。
あの人の面影を思い出すのも。
もう、疲れた。
それなのに。
まだ生きなくてはいけない。
まだ力を使わなくてはいけない。
こんなことなら戻りたい。
大切なものも亡くす悲しさも知らないまま。ゆっくりと首を絞められるように、殺されていたら。
「芹生!」
「…鳴海」
来るな。こっちに、来るな。汚される。お前まで汚される。太陽が月に変わりゆくように、私の闇がお前を浸食していく。醜く、おぞましく、私の毒がお前を殺してしまう。
「芹生、お前…!」
触れるな。触れてはいけない。お前までもが消えてしまったら私は分からなくなる。何を選べばいいのか分からなくなってしまう。
消して、くれたら、いいのに。
「…、せり、お」
「何のようだ。用がないなら私に話しかけるな」
私は毒なのだ。私の纏う空気も、私が紡ぐ言葉も、私という存在が世界にとってあってはならない。
どうしてそれを分かってくれない?
どうしてそれを分からせてくれない?
「芹生!」
走り出す。追ってくるな。
お前は、私にとって、どれほど。
叫び声も私を呼ぶ名も聞こえない。聞きたくない。
なにもかもぐちゃぐちゃにどろどろで、闇。暗い、奥底に沈殿する醜い私。そして毒。
また私をあの暗闇に閉じ込めて。まっくらなやみのなか。あそこでないと安らげない。
(鎖の音に安心した)
縛って。監禁して。堕として。
光を反射するあなたの世界を見せないで。
羨ましくない。憧れじゃない。ただ見せていて。私にあなたという光を教えて。
教えて。くれないなら、いっそ。このまま。
廻る思考が終わらない。
終わることを許さない。
「なるみ、…」
わたしをたすけるものはもういやしない。
――――――
ナルが芹生もろもろしか言ってない。そしてよく分からない。
ペルソナは自虐的でネガティブだといいな。少しナルに片思い。
title by.DOGOD69
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