小説 3
合体付喪神・後編 (R18)
奥を突き破っちまった据え置き式オナホ「レン」は、尻神様としてカラーボックスの上に祀っておくことにした。
眺めてると目に毒だけど、しまっちまうのも惜しい。捨てるのはもっと惜しい。
あのぷにぷにの尻を堪能したくて手のひらが時々うずくけど、尻を揉むだけで満足できる気がしねーから、触らねー方がいいだろう。
さわらぬ神に祟りなし、って、そういう意味だったんかな?
付喪神が実際に憑いてると思うと、余計にてかてかと神々しい。
「はあー、ヤベェ」
眺めながらぼやいてると、『触っても、いい、よ?』って全裸のちびっこ「レン」が誘って来た。
いつ見てもぽやっとしてて上目遣いで無防備で、三橋と同じ顔だけにすげーヤベェ。
「お前も、いい加減服着ろよな」
そう言うと、『阿部君のせいだ、よっ』と脳内で可愛く文句を言われた。
どうやら、オレが頭ん中で全裸の三橋ばっか考えてたからそうなったらしい。言われてみりゃ三橋の服なんて考えたこともなくて、無理もねぇよなと思った。
じゃあ、ってわざわざアルバムをめくって、背番号1をつけたユニフォーム姿を妄想した。
ユニフォーム。ユニフォーム。ユニフォームを着た三橋の尻……。頑張った結果、上半身だけユニフォームをまとった「レン」になったけど、これはこれでいい感じだ。
『阿部、君……』
ユニフォームのスソをぐいっと引っ張り、「レン」が上目遣いでオレを見る。
その「レン」を眺め、尻神様を拝み、オレは久々に右手を使うことにした。どんなに脳内に色っぽい声が響こうと、右手はやっぱ右手でしかなくて、イマイチ乗れねぇ。
人生が一気に灰色になった気分。
はあ、とため息をつき、汚れた右手を洗うけど、その作業も「レン」を隅々まで洗う楽しさとは比べモンになんなかった。
「三橋……」
片思いの相手の名前を呟きながら、ケータイのアドレス帳をタップする。
――遊びに来いよ――
短いメールを送信すると、数秒後に「行く!」って返事が送られてきて、落ち込みかけた気分が浮上した。
今度は田島抜きで、2人だけで居酒屋に行った。
オレは誕生日まだだからって遠慮して、三橋にだけ「飲めよ」ってカクテルを勧める。
三橋も遠慮して1杯しか飲まなかったけど、ふらーっとしてにこーっとして、いい感じに無防備で可愛い。
「うち来る?」
ダメ元で誘ったら、こくんとうなずかれて、「よし!」と頭ん中で気合を入れる。
告白もまだだし、今日いきなりモノにできるとは思ってねーけど、あわよくば三橋の尻神様だけでも拝みてぇ。ぷりぷりなんだろうな、と、想像するだけでグッと来る。
三橋を見て、「レン」はどんな顔するだろう? 驚くか? それとも可愛く嫉妬するか? あれこれ妄想しながらドアを開け、「入れよ」と促して先に靴を脱ぐ。
パチッと部屋の明かりを点けると、カラーボックスの上の尻神様がぽうっと光って――『ふわぁっ』と弾んだ声が脳内に響いた。
『オレ、だ!』
「はっ?」
いきなりの声に問い返す間もなく、半裸の「レン」がててっと床を駆け、ぴょんと三橋に飛びついた。
「ふわぁっ」
「レン」と同じ声で、驚きに目を見張る三橋。何が起きたか分かんねー内に、付喪神「レン」がぽわっと光って、三橋の股間に吸い込まれた。
「あ……何、これ……っ、ふあっ……」
玄関口で、三橋が上擦った声を上げ、ヒザから床に崩れ落ちる。
「おい」
慌てて駆け寄ると、ひしっと腕に縋られた。
「お、オレ、お、奥、体の奥、が……っ」
色っぽい声で喘ぎながら、三橋がオレに縋り付き、上目遣いで見上げて来た。たまらずキスすると、「んんっ」って甘い声と共に、ぎゅーっと強く抱き着かれる。
「レン」とは決してできなかったキス。もしかしなくてもこれが正真正銘ファーストキスで、蕩けるように甘くて興奮した。
三橋も興奮してるらしい。
股間はもうびしょびしょになってるらしくて、スラックスの色が変わってる。
こうなったら、脱がねーとしょうがねーよな。
「阿部君、オレ、オレ……」
「辛ぇの? どうにかして欲しい?」
縋り付く三橋の耳に囁くと、こくこくと何度もうなずかれた。
手を貸して立たせ、ベッドに連れてって押し倒す。キスしながらベルトに手を掛けると、さすがに三橋もビクッとしたけど、ずるっとスラックスを脱がしても、結局抵抗はしなかった。
ふるふると震えながら勃起してるモノは、「レン」にはなかった現実だ。
「尻向けて」
こそっと告げ、手を貸して体を横たえさせると、ぷりんとした白い尻が目の前でうごめいた。
慎ましい穴は「レン」より生々しいピンクベージュで、「レン」と合体したせいか、ひくひくとオレを誘ってる。
いつも「レン」に使うローションを指にまとわせ、いつも通りに穴に触れると、三橋が「ふあっ」と悲鳴を上げた。
つぷっと指を沈めると、「んんんっ」って甘い声が上がる。
中は熱くて、ローションなしでも蕩けてて、ヒダがぐねぐねとうねってる。
「三橋……」
片手で穴を拓きながら、もう片方の手で尻を揉み、ぷりぷりすべすべの肌を味わう。
「レン」もヤバかったが、「三橋」もヤベェ。
「ああんっ、もっと、……奥、奥、なの……」
上ずった声でねだられて、ぷりんと尻を振られ、理性が吹き飛びそうになる。
けど、「レン」みてーに壊す訳にいかねーし。丁寧に、丁寧に、って頭で何度も繰り返しながら、1本ずつ指を増やし、中をほぐした。
『阿部君、来て……っ』
脳内で可愛くねだられて、「まだだって」って尻を叩く。
ぺちっ、と可愛い音を立てる尻は、「レン」のよりデカくて温かくて色っぽい。ヤベェ。
「オレ、オレ、どうしちゃったんだ、ろう?」
ぐすぐすと三橋がべそをかき始めたが、付喪神のせいだなんて、理解できなくても仕方ねぇ。オレだって理解してるとは言い難ぇけど、このチャンスを逃す訳にいかねーのは確かだ。
「好きだぜ、三橋」
あやすように告白し、もっかいキスをして、ベッドに乗り上げて覆い被さる。
「オレも」って聞いたのを合図に、たぎったモノを押し当てると、「ふわあぁぁっ」って甘い悲鳴が2重音声で耳に響いた。
(終)
※ニコル様:キリ番Get、おめでとうございました。着手まで長くお待たせしてしまい、申し訳ありません。「オナホに付喪神」でしたが、いかがだったでしょうか? また「この辺をこんな感じで」や「ここをもっと詳しく」などのご希望がありましたら、修正しますのでお知らせください。ご本人様に限り、お持ち帰りOKです。ありがとうございました。
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