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小説 3
ジムランナーV・3 (R18)
 鍛え上げられた細い体を腕ん中に閉じ込めて、ゆるゆると突き上げる。汗ばんだ肌を重ね、体温を混ぜ合わせ、互いの体を馴染ませる。
 かけられる言葉はツンツンしてても、とろりと溶け始める表情は甘い。
 じろっとこっちを睨む目が、情欲の色に染まり出す。
 息を詰めて、声を抑える様子がもどかしいけど可愛くも思う。快感に溺れねぇって意地を張ってんのが丸見えで、そういうとこもすげー可愛い。
「んっ……あっ……」
 耐え切れなくて、漏れる声。
 男に組み敷かれて、遠慮なく貫かれて――そういうの、甘んじて受け入れるタイプにはもう見えねぇのに、そうさせてくれんのが嬉しい。

「三橋……っ」
 動きを速めながら、存在を確かめるように名前を呼ぶ。
 耳元を舐め上げながら、「気持ちイイ」って囁くと、腕ん中の体がびくりと跳ねた。
 左耳を丹念に舐めながら、穏やかに揺さぶる。
 中を深く穿ちつつ、きゅうきゅうと吸い付く体腔をこする。
「お前は? 気持ちイイ?」
 右耳を同じく攻めながら訊くと、「やっ」と三橋が甘くうめいた。
 気持ちイイとか悪いとか、言わされんのもイヤみてーだ。それが分かってっから、深追いはしねぇ。恥ずかしがってんのが可愛いからって、機嫌を損ねたら元も子もねぇ。
 甘い吐息に誘われ、抱き竦めて唇を奪う。とろりと甘い唾液を味わい、薄い舌を絡め取る。

 いくつになっても、三橋は甘い。
 ジムで客に見せる顔も甘いし、家でオレに見せる顔も甘い。厳しいコト言ってたって、本音では優しくて穏やかなの知ってる。
「ん……う、阿部君……っ」
 オレを呼ぶ声も、すげー甘い。
 焦らしてやろうって思うのに、こっちの方が煽られてやべぇ。
 もっともっとむさぼりたくて、腰の動きを早くすると、三橋の声も跳ね上がる。
「ああっ、あっ!」
 甘さを含む、聞き慣れた嬌声。
 オレの背に這わされた手に、ぎゅうっと力が込められる。

 快感を逃がすように反らされた背中。細い腰を両手に捉えて、衝動のままガツガツ突いた。
 スプリングの程よく訊いた三橋のベッドが、オレの動きに合わせてキィキィと軋む。
「あっ、あっ、深、いっ」
 甘ったるい抗議と、ベッドの鳴き声が混じり合う。
「まだまだっ」
 ずんっと強く奥まで穿つと、三橋が「ああーっ」って高く啼いた。
 悲鳴って思うには甘過ぎる声だ。抑えて、抑えて、限界を迎えて、ひっきりなしに声が響く。

「イキそう?」
 明け透けに訊くと、「知らないっ」って睨まれた。
 けど、とろけた顔で、潤んだ目で、そんな表情されたって煽られるだけだ。「んっ」とか「あっ」とかひそやかな喘ぎ声が漏れてて、感じてんのを隠せてない。
 抜き差しを早くしてうねるように攻める。
「三橋、三橋っ」
 名前を呼びながらずんずん突いて、甘い嬌声が上がんのを楽しむ。熱く熟れた粘膜にきゅうっと締められて、「うっ」と思わず声が出る。
 ローションを馴染ませて、とろけた肉ひだ。
 ぐちゅぐちゅと鳴る接合部。
 何もかもが扇情的で、誘われて煽られてたまんねぇ。

「あっ、ふああっ!」
 三橋がカッと目を見開いて、高い嬌声と共に達した。びゅっと吐き出される白濁。一瞬遅れて体腔がきゅうっと締まり、絞られるように射精する。
 オレに蹂躙された体を投げ出し、シーツの上でもうろうとしてる三橋の様子は、何度見ても無防備で可愛い。
 ジムでは格好いいヤツなのに、オレの下ではこんなに素直なんだって……そう思うと、嬉しくてぞくぞくした。
 繋がったままの場所を、なだめるように緩く揺する。
 たちまち固さを取り戻す陰茎は、まるでオレの分身みてーだ。
「おっ、おっき、く……っ」
 カァッと赤面しながら、三橋が言った。
「お前のせいだろ」
 思いつくまま言いがかりをつけると、「知ら、ないっ」って睨まれた。

 けど、何度睨まれたって、可愛いとしか感じねぇ。
 固く張り詰めたモノを一旦引き抜くと、三橋が「んんあっ」と甘く啼いた。
「後ろ向いて」
 命じながら三橋の両脚を倒し、腰を引き上げて四つ這いにさせる。
 あらわになったつぼみは、つつましくも淫らに咲いてて、征服欲を満足させた。
 ちゅうちょなく指を沈め、濡れた中をかき混ぜる。オレの出したのと、先に塗り込めてたローションが、泡を立ててつぼみを濡らした。
 もう「待って」なんて言わせねぇ。遠慮もしねぇ。
 高く上げさせた白い尻を揉み、谷間をぐっと押し開く。

「ああっ」
 三橋が挿入の予感に小さく喘いだ。
 その期待に応えるべく、切っ先をつぼみにあてがって沈める。びくんと跳ねる細い体、「んんんっ」と甘く高い嬌声。何もかもが好みで、支配してるつもりなのに溺れる。
「はっ、止まんねぇっ」
 四つ這いの三橋を後ろから犯し、抜き差しすんのが止めらんねぇ。
 ぐちゅ、くちゅ、と響く淫音。時々パァンと肌が当たって、手加減してねぇって自分でも分かった。
「あっ、あっ、もう……っ」
 意地っ張りな三橋の素直な声が、甘くとろりとオレを呼ぶ。
 後ろを振り向かせ、強引にキスを仕掛けると、頬に上った血が透けて真っ赤になって可愛かった。

(続く)

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