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小説 3
続・禁断の関係・1 (にょた注意・叔父×姪・R15)
※このお話は、禁断の関係 の続編になります。

※三橋が女の子です、ご注意下さい。





 彼と親しくなったのは、中学生の頃からだった。
 当時、私は群馬の本家に預けられてて、そこから祖父の経営する三星学園に通ってた。
 祖父母も伯母夫婦も優しかったけど、目に見えない壁のようなモノがあって、私はいつも寂しかった。
 学校にも家にも居場所がなかった。

 そんな私を慰めてくれたのが、叔父である隆也さんだ。
 長男である父とは10歳、その上の伯母とは13歳も年が離れている彼もまた、祖父の家には居場所がなかったみたいだった。
 彼と親しくなれたコト。それだけが唯一、群馬に行って良かったコトだ。

「お兄ちゃん」
 私は彼をそう呼んで、彼は私を「廉ちゃん」と呼んだ。
 ケーキを食べに連れてってくれたり、服を買うのに付き合ってくれたり、映画を一緒に見に行ったり。
 いつも私を優先してくれて、いっぱい甘やかしてくれて、優しくして貰った。一人っ子だった私にとっては、ホントに年の離れたお兄ちゃんって感じだった。
 その内、祖父の広い屋敷より、彼のワンルームマンションに入り浸る時間の方が長くなった。
 会えない日には電話をくれた。
 夜中に呼び出されることもあった。
「デートすっか」
 そう、日付の変わる頃に誘われて、こっそり祖父の屋敷を抜け出し、車で夜景を見に行ったり、ファミレスでパフェを食べたりもした。

 そんな風に過ごしていたから……やがて男女の仲になるのも、そんなに不思議なコトじゃなかった。

 好きになったのは、きっと私の方が早かったと思う。
 だって私は子供だし、彼は大人だ。
 近所の幼馴染やイトコとは違う、大人の男性の魅力や包容力に、私はすぐに夢中になった。周りの誰と比べても、彼の方がステキに見えた。
 今もそうだ。
 中学とは違って、今通う公立校は男女共学だったけど――やっぱり、彼より大人で、彼より魅力的な人なんて、どこを探してもいなかった。 

 ファーストキスは、15の夏。
 ロストバージンも一緒だ。彼の部屋での事だった。
 抱きしめられて「あっ」と思った時には、キスされていた。
 「えっ」と思った瞬間、舌が入って来た。
 彼の舌に舌をこすられ、上あごを舐められてガクンとヒザから力が抜けて。気が付いたら、胸を揉みしだかれていた。
 ゆっくりと床に横たえられて、キスされながら、胸を揉まれながら、ブラウスのボタンが外された。

「顔、真っ赤だぞ」
 からかうように言われて、ますます顔が熱くなったのを覚えてる。
 「いい?」とも何も訊かれなかった。「好きだ」とも多分、言われてない。
 初めて肌を暴かれて、初めての快感に濡れた。ただ、もう、されるがままだった。
 自分でも触ったコトのない場所に、太い指が挿れられた時――「痛いか?」って訊かれた。今思えばそれが、引き返す最後のチャンスだったかも知れない。

「痛く、ない」
 痛みと異物感を我慢して、私は彼の腕にしがみついた。怖かったけど、やめないで欲しかった。
 そのささやかな願いは叶えられ、そうして私は、女にされた。
 それからは彼のマンションで、デートに連れ出された車の中で、そして時々は派手なネオンのラブホテルで……中学を卒業して埼玉の家に戻るまで、何度も何度も彼に抱かれた。
 求められて、拒んだことは1度もなかった。


 群馬から埼玉の実家に戻されることになって、まず私が感じたのは、「もうお兄ちゃんに会えない」っていう絶望だった。
 祖父の家にも学校にも何も未練は無かったけど、彼のことだけは失いたくなかった。
 でも。
 自分に縋り付こうとした私を、彼は一度突き放した。軽く。
「廉ちゃんとこうすんのも、今日で最後だな」
 って、私をヒザの上に抱いて、優しく胸を揉みながら。

「えっ……?」
 ショックだった。
「だって側にいなくなんだから、もう会えねーし、触れねーだろ。ほら、こうやって」
 と、そう言いながら、彼はスカートの下に手を伸ばし、下着の上から指を這わせた。
 ビクッと体が跳ね、下からじわっと濡れてくる。
 体は巧みに熱くされながら、心は一気に冷やされて。なのに彼は、笑ってて。ちっとも寂しそうにしてなくて。
 私だけ好きみたいだった。
 このままじゃ捨てられるって、怖くなった。

「や、やだぁ」
 ヒザの上でぐずぐずに溶かされながら、私は首を振ってべそをかいた。
 そしたら、ふいに――彼は愛撫の手を止めた。
「そうか、イヤか」
 残念そうな声と共に、私に触れてた手が引かれる。
 ぽいっとヒザから降ろされて、「えっ」と顔を上げると、次に私を襲ったのは、彼の大きなため息だった。
「イヤなら仕方ねーな。おしまい」

 意味が分からなかった。
 体は、とうに火をつけられて熱く高まってるのに、「おしまい」って放り出されるなんて。
 触られるのが「イヤ」って言った訳じゃないのに。

 私は慌てて彼に縋った。抱き付いて、首にしがみ付いて、半泣きで。
 きっと彼の眼には、バカな娘に見えただろう。でも、バカで良かった。
「や、やだ。やめないで、さ、……触って」
 こんなセリフ、バカじゃないと言えない。
「触るだけでいーの?」
 意地悪なセリフに、真っ赤になりながら「だけ、じゃヤダ」って答えることも。
 ……「挿れて」って言わされることも。バカじゃないとできない。

 ズルイ人。

 優しい私の「お兄ちゃん」から「ズルイ男」に変わっちゃった隆也さんは、私を貫き、揺さぶりながら、ズルイ質問を1つした。
「会いに行って欲しいか?」
 って。

 だから――今、埼玉の公立校に通う私の元に、彼が通ってくれるのは、私がそう頼んだから、だ。
 そのくせ、自分の都合のいい時にしか来てくれないんだから、ホントズルイ。
 振り回されてるって分かってる。
 でも、私はこのズルイ大人の男のコトが、どうしようもなく好きだった。

(続く)

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