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三橋君と夜のご奉仕 (R18)
今までにフェラをしたことは何度もあった。
ちょっと熱を抑えた、低く掠れた声で「舐めて」って言われて。
阿部さんの股間に顔をうずめて、その雄々しく張り詰めたモノを口に含んだり、舐めたりして、「ああ、そこいいな」とか「うまいぞ……」って誉めて貰うの好きだった。
でも、こんな……ここまで熱く張り詰めてるの見たのは、初めてだった。
「くそっ、収まんねぇ」
そう言って自慰をしてた阿部さんは、オレの浴衣を掴んでぐいっと強引に引き寄せると、オレの目の前に性器を晒した。
「責任とれよ?」
地を這うような低い声で、命令されてドキッとする。
髪の毛ごと頭を掴んで、ソコに顔を押し付けられた。
触るまでもなく、熱いって分かった。赤黒くて、固くて、大きくそそり立った巨根。
舐めろ、なんて命令されるまでもなく、オレは自分から口を開いた。
怒張した陰茎に舌を這わせ、促されるままノド奥に押し込む。唾液をいっぱい口に貯め、懸命に頭を上下する。
じゅぼっじゅぼっ、といやらしい音が立つ。
いつもより熱くて、いつもよりカライ。
はー、と苦しげなため息が頭上に聞こえた。
善くないのかな? もっと強く?
でも、もう目いっぱい吸ってるし。頬も唇も、引きつりそうなくらいだし。フェラでこれ以上はムリ、だ。
阿部さんもそれは分かってるらしい。
いつもなら、ゆっくり楽しみながらオレの後ろをほぐす指が、今日はすごく熱くて荒くて、なんかもどかしそうだった。
「三橋、もういい」
髪の毛がぐいっと掴まれて、フェラを中断させられた。
「ワリーけど、我慢できねぇ」
阿部さんが、はー、とまた苦しそうに息を吐く。
3月の中旬、少し肌寒いくらいの室温なのに、彼はじわっと汗をかいてて。その汗の匂いもどこかカラくて、どうしようもないくらい雄を感じた。
これってフェロモンみたいなものかな? よく分かんないけど、ドキドキする。
酷使したせいでじーんと痺れてる唇に、じわっと唾液が滲んでくる。
左腕を強く掴まれた。今度は乱暴に突き飛ばされる。
「あっ」
布団の上にドサッと倒れ込んだオレに、見たこともないくらい、雄の顔をした阿部さんが覆い被さって来た。
ドキッと心臓が跳ねた。
変なの。もう何度も肌を重ねたのに、恋人なのに、ちょっと怖い。
食べられる。
無茶苦茶にされそう。
「三橋……」
浴衣を片手でまくられ、ヒザ頭を掴まれる。
下着は、フェラの最中にもう脱がされていて。ヒザをぐいっと押し開かれたら、もう、オレを守るものは何もない。
彼の目の前に露わにされる。
性急に乱暴にほぐされた穴が、痛みと衝撃の予感に震えた。
オレの為の前戯はほぼ無いまま、苛立たしげに阿部さんが、ゴムのアルミパックを破る。
「くそ、ここ、内風呂がねーからな」
そう言って、オレにもゴムを被せてくれた阿部さんは、ローションを使う前に布団にタオルを敷いた。
冷静だな、なんて感じたのはその一瞬だけで――。
固いモノが穴に触れた、と思うと同時に、ずずっと奥まで貫かれた。
「ああっ」
予想以上の痛みと衝撃に、たまらず目を閉じて声を出す。
あまりほぐされてない粘膜が、巨大な物を突っ込まれて、びきびきと拡げられていく。
「ああー、痛、んっ」
甘えた悲鳴を口にして、オレはぎゅっと眉根を寄せた。
痛い。巨きい。
それがすぐに抜き差しされる。
「ふあっ」
声が漏れる。
すぐに、両手で口を塞いだけど――。
「あんっ、んんっ、んぅ、んっ……」
塞いでもやっぱり、衝撃にこのくらいの声は漏れて。でも、これ以上の対処はできない。声、我慢できない。
激しく揺らされた。
オレの太ももを抱え上げたまま、阿部さんは素早く強く、腰を動かし続けてる。
パン! 肌を打つ音が高く響く。
ホテルでも旅館でもない簡素な部屋。隣の声は聞こえない。そりゃ、ある程度の防音はされてるみたいだけど……。
でも、もしかしたら廊下には、声が漏れるのかも知れない。
さっき、2時間とちょっと前――阿部さんを置いて廊下に出た時、笑い声が聞こえた、よね。
あんな感じで――。
「んっ、ううっ、はっ、ぁんっ」
この声も、廊下に響いてるかも知れない。必死で抑えてはいる、けど。
阿部さんも、ちょっとは気にしてくれてるみたい。
「声、抑えろよ」
って。
でも、なのに、容赦するつもりはないみたいだ。オレの両脇に両手を突いて、上下に、前後に、オレを貫き続けてる。
激しい。
こすられる。
ローションはたっぷり塗られてるのに、こすられるたびにヤケドしそう。
息ができない。
口を開くと思いっきり喘いでしまいそうで、でもそれはダメで。
阿部さんも息を詰めてる。
「ふっ、くっ」
苦しそうな声。キリッと濃い眉にしわを寄せて。真っ黒な目を細めながら、オレをじっと見つめてる。
はだけられた浴衣から覗く、たくましい胸板。
オレを囲う太い腕。そして強い腰。
全部好き。
「ダメだ、三橋……」
阿部さんが言った。息が荒い。
口元を押さえる両手を剥がされて、貪るようにキスされる。
乱暴にこすられた粘膜が、ひくりと震えた。
「ごめんな、優しくできねーわ」
汗ばんだ精悍な顔に笑みを浮かべて、オレの片ヒザを抱え上げ、横倒しにしてきた阿部さんは――残酷なくらい、格好良かった。
怖くて、好きで、ぞくっとした。
(続く)
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