Season企画小説 しりあい恋愛・9 (R18) 甘い唾液を味わいながら、熱い口内をむさぼる。 「ん、んん……」 舌を絡めながら緩く腰を動かすと、甘えたような声が聞こえた。 「気持ちいーよ、三橋さん」 赤い頬、目元、こめかみにキスの雨を降らせて囁くと、三橋さんが「んっ」と答えた。 「オレっ、もっ」 上ずった声で告げられて、すげー嬉しい。ひっきりなしに漏れてる声で、ウソでも演技でもねぇって分かる。 はっ、って息を吐き、「好きだ」って告げると、また「んっ」ってうなずかれた。 愛おしさが爆発しそう。 思いの丈をぶつけるように、激しく動きを再開させ、突いて突いて突き崩す。中をこすり、奥を穿ち、息すら止めて彼を揺さぶる。 「は、激、し、あああっ」 三橋さんが高い声で啼き、シーツにガリッと爪を立てた。 快感に悶える姿がたまんなく色っぽい。オレがこうさせてんだって、満足感が胸を満たす。 もう焦らすとか、テンポ落とすとか、そんな調整はムリだった。 爆発しそうな快感を抱え、絶頂を目指して腰を揺らす。 「はっ、出る……!」 達する瞬間、細身の体を抱き締めると、オレの腕ん中で彼もビクンと体を震わせた。 奥までぐっと貫いて、1滴残らず注ぎ込む。乱れた息を整えながら、汗ばんだ顔をそっと撫でる。 三橋さんの息もオレと同じく乱れてて、キスは長く続かなかった。 「一旦抜くよ」 そう言ってゆっくり引き抜くと、三橋さんが息を詰める。 「……っ、いっ、たん?」 「そう。一旦」 話しかけながら裸の肩を押し、くったりした体を仰向かせる。白い脚を開かせ、割り裂いてその中に身を入れると、「ひぅ」と息を呑むのが聞こえた。 「ま、待って」 「ムリ」 キッパリと宣言し、さっき引き抜いたばっかのトコに、復活した肉根を押し当てる。 「待っ、あああっ!」 高く上がる悲鳴。 「待って」っつー割りに、ソコはもうぐずぐずに蕩けてて、すんなりオレを迎え入れた。 「ごめん、待てねーよ」 ちゅっとキスして頭を撫で、熟れた肉壁を擦り上げる。 ローションか、それともオレの出した精液か? 揺さぶるたびにぐちぐち鳴って、何だかすげーいやらしい。 「ふあ、あ、オレ……」 甘く上ずった声を上げ、三橋さんが顔を振る。 背中に腕を回してしがみつかれ、ぐっと爪を立てられる。尻を甘噛みされるより、こっちの方がかなり痛ぇ。けど、それでますます煽られるんだから、やめてやれるハズもなかった。 「1回じゃ終われねーって」 小刻みに抜き差しを繰り返しながら、甘美な快感を享受する。 「あっ、あ、んん、う……」 耳に響く嬌声も、ひたすら甘く聞こえて嬉しい。 もっとずっと聴いていてぇ。もっと高く啼かせてぇ。もっと善がらせて、もっと悶えさせて、オレだけの彼の顔を眺めてぇ。 両脚を抱え上げ、腰を浮かせて深く突き込む。 「ふあっ」と上がる甘い悲鳴。ギュッと目を閉じて、ぽっかり口を開けて、その無防備さに心惹かれる。 「目ェ開けて。オレ見て」 頼みながら揺さぶり、彼の喘ぐ声を聞く。 心も体も気持ちよくて、融けそう。境界線が曖昧になって、繋がったとこから1つになる。 「すげー可愛ーよ、三橋さん」 揺さぶりを続けながら覆い被さって頬を撫でると、ただでさえ赤くなってた顔が、ますます赤く熱くなった。 デカいツリ目が、熱と快感とにゆらゆら潤む。 「はず、かし、……よっ」 甘く掠れた声で文句を言う、その様子もたまんなく可愛い。年上の男だとか、そんなイメージはとうに壊れ、ひたすら愛おしさが湧き上がって溺れる。 「あ……んん……」 時々漏れる喘ぎ声に、聴覚が囚われる。 「好きだ」 って、もう何度告げただろう? どんだけ口にしても伝えきれねぇ、胸の中に熱い思いがぐるぐる渦巻く。 「好き……っ!」 三橋さんが高く叫んで、オレの首に腕を回した。 ぐっと背中を反らされ、強くしがみつかれ、股間に熱がドクンと籠る。 「ああっ、オレ、もう……っ」 オレに縋りついたまま、小刻みに首を振る三橋さん。 甘く掠れた声。目元からこぼれる涙。はくはくとわななく唇から、甘い芳香があふれ出る。 ビクンと白い体がけいれんし、びゅっと白濁が腹に散った。 同時にきゅうっと締め付ける肉ひだ。 熱くうねってきゅうきゅう絞られ、ビリッと背中に快感が走る。しがみついてた腕からするっと力が抜けるけど、ここまでされて、一休みする気にはなれねぇ。 「まだまだ!」 咆哮にも似た声で告げ、抜き差しを強く、速くする。 ギシギシ鳴るベッド。 部屋を満たす荒い息。 オレの揺さぶりに合わせ、投げ出された手足がぱたぱた跳ねる。 口を半開きにして、ぼんやりオレを見上げてる三橋さんは、快感に蕩けた顔してて――壮絶に色っぽくて、ゾクッとした。 『あべくん』 唇の動きだけで名を呼ばれ、誘われるままキスを交わす。 甘く濃い唾液が混じり合って糸を引き、上も下も1つになる。 蕩けた顔でオレを見つめ、にへっと笑いかけて来て。まったく、どんだけ好きにさせるんだろう? 背中に腕を差し入れて、汗ばんだ体を抱き締める。 「好きだ。もう、あんたしかいらねぇ」 ぐっと奥まで貫き、抱き締めたまま深く穿つ。 「オレ、も」 三橋さんはそう言ってくれたけど――。 「阿部君の、お尻、だけ」 続いて告げられたのは残念な本音で、相変わらずで、ふふっと笑えた。 (続く) [*前へ][次へ#] [戻る] |