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Season企画小説
しりあい恋愛・8 (R18)
 間接照明の穏やかな明かりの中、三橋さんの白い裸体が浮かび上がる。
 何度抱いても、魅了されて仕方ねぇ。胸筋を押し撫で、乳輪に吸い付き、肩に脇に手のひらを這わせる。
「ふあ……」
 淡く喘ぐ声を聞くと、ズクンと腰が重くなる。
 ずっと翻弄されっぱなしで、気分も上がったり下がったり激しく上下に揺れたけど、こっからはオレのターン。主導権を握れると思いてぇ。
 オレの尻を撫で回す三橋さんにならって、彼の全身を撫で回す。
 年上の男とは思えねぇ、吸い付くような肌。ハッキリ言ってすげー好みで、いつまでも触っていてぇと思う。
 細い腰も、浅いヘソも、その周りの筋肉の張りも、何もかもが色っぽい。
 しっかり勃ち上がったキレイな性器も、同じ男のモノだっつーのに、美味そうにしか感じなかった。

 さっきのお返しに口に含み、ちゅうっと吸い付く。
「あっ」
 高い声と一緒にヒザが浮き、腰が逃げるけど許さねぇ。ぎゅっと抱き着き、頭を上下してやると、悲鳴と共に髪を掴まれた。
「だめ、出、ちゃう」
「らしていーっふよ」
 しゃぶりながら優しく告げ、指と舌を使って追い上げる。
 間もなく口ん中に白濁が散り、それをちゅうちょなく呑み込んだ。
「気持ちよかった?」
 舌なめずりしながら訊くと、赤くなった顔を、ふっと横に逸らされる。ずっとまとってた余裕が剥がれ、腕ん中に堕ちて来る。
 腰に吸い付き、舌を這わせ、投げ出されたままの太ももを撫でると、三橋さんが小さく息を詰めた。
 オレの拙い愛撫でも、快感を拾って貰えて嬉しい。
 無防備にぽかんと開いた唇から、時々漏れる声が好きだ。

「ローションは?」
 ヒザから太ももを撫で上げながら、部屋の主に在り処を訊く。三橋さんは自分でベッドヘッドをまさぐって、ライトの下の引き出しからプラのボトルを取り出した。
 泊まりに来いって言ってくれた時点で分かってたけど、準備してくれてたって事実に、いつも地味に感動する。
 オレとのセックス、イヤじゃねーんだって。受け入れて貰えてる証拠にも思える。
 白い脚を開かせ、ローションをまとった指をその合間に沈めると、「は……っ」って色っぽい喘ぎが聞こえた。
「あべくん……」
 オレを呼ぶ、少し上ずった声。
 指を抜き差しするごとに、小さな喘ぎが増えていく。

「阿部君」
「ふ、何?」
 伸ばされた腕に答え、穴を拓きながら顔を寄せると、ぎゅうっと背中に縋られた。
「ふ……あ、う……っ」
 オレの背中を撫で、腰を撫で、三橋さんが淡く喘ぐ。
 目を閉じて、眉間にちょっとしわを寄せ、快感に耐えてる様子が可愛い。今すぐ貫いて、揺さぶりたくなる衝動を、意志の力で押し込める。
「あんま煽んなって」
「煽って、な……っ、あっ」
 文句言いかけて、途中で言えなくなってんのの、どこが煽ってねーんだって?
 開いたままの唇をキスで塞ぎ、埋める指を3本に増やす。口ん中に嬌声が響いて、オレの胸を痺れさせた。

「尻向けて、三橋さん」
 埋めて拓いてた指を抜き、腰の横を軽く叩いて、うつ伏せになるよう要求する。
 幅の広いベッドは、右に転がっても左に転がっても、余裕があって自由でイイ。間もなくキレイな尻と背中が向けられて、遠慮なくそこに手を伸ばす。
 ぷりんと上を向いた尻は、男の尻なのに可愛くて、オレも触らずにはいらんなかった。
「尻、いーな」
 くくっと笑いながら白い尻を撫で回し、尻たぶを揉む。尻の谷間に指を這わせながら柔らかいトコを甘噛みすると、「もおっ」って上擦った声が聞こえた。
「もう、来て」
 そんな誘い文句とともに、目の前の尻がゆるく振られる。
 ちらりと見える、慎ましい入口。せっかくの余裕が一気に消え、股間が痛ぇ程勃ち上がる。

 ホント、煽んなっつの。
 何か言い返してーのに何も言葉が浮かばなくて、ちょっと悔しい。
 細い腰を持ち上げ、尻を上げさせて性急に昂ぶりを押し当てる。先端を埋めると、はっと息を詰めんのが分かって、ホントにもう、たまんねぇと思った。
「あ、あああーっ」
 高い悲鳴が上がる中、ずぶずぶと熱い体腔を貫く。
 きゅうっとまとわりつく肉ひだが、たまんなく気持ちイイ。ゆっくり抜き差しを始めると、三橋さんの声に混じってローションがぐちゅぐちゅ鳴った。
「は……気持ちイイ」
 三橋さんの中は狭くて熱くて、甘く蕩けてて融けそうになる。
 尻を撫で、腰を撫で、しっかりと捉えて深く穿つ。「ああっ」と響く甘い嬌声。張り詰めた背中がわなないて、色っぽい曲線を見せつける。

 征服感に浸りそうになんのは、こんな時だ。
 一流企業の副社長で、セレブで。男の尻を撫で慣れてそうで。そんな三橋廉って人間を、オレが組み敷いて喘がせてる。
 ガツガツと突き込むと、リズムに合わせて嬌声も漏れる。
「あ、あ、ん、あっ」
 上擦った声は、何度聞いてもたまんなく甘い。オレが啼かせてんだ、って、優越感が胸を満たす。
 角度を変えると声も変わって、もっとそれを聞きたくなった。
 抜き差しを強くして、速くして、たまんなくなって覆い被さる。背中を抱き締めながら肩に軽く噛み付くと、「ああっ!」って高く叫ばれた。

「三橋さん……」
 はあ、と熱い息を吐きながら、耳元で呼びかける。
 アゴをすくうように振り向かせると、三橋さんは白い顔を赤く染めてて、「キス、して」とオレに小さくねだった。

(続く)

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