Season企画小説
野菜食・後編 (R−18?)
「終わったら来いよ」
阿部君はそう言って、先にベッドの方に行っちゃった。
今からえっちするんだと思うと、先に行って待ってんのも気まずいけど、ベッドで待ち構えられるのも気まずい。
「ま、待って」
慌ててそう言って、刻んだ野菜をジップ式のビニル袋に放り込む。
じっくり味の調整するような、余裕な気分でもなくなって、めんつゆと練りしょうがを適当に入れた。
パッと振り向くと、ダイニングテーブルの上には何もなくなってて――。
「あ、れ?」
阿部君、野菜どうしたんだろう? どっかに片付けたの、かな?
不思議に思いながらベッドルームに行くと、バスタオルを腰に巻いただけの阿部君が、ベッドの上にあぐらをかいて待っていた。
なんか、今からヤルぞー、って感じで恥ずかしい。
来い、って言うように手を伸ばされて、ためらいながらベッドに近付く。そしたら、ダイニングにあったハズのゴーヤと小芋が、そこに転がってて驚いた。
「えっ、これ、どうする、の?」
その問いに阿部君は、ニヤッと笑って「今から食うんだよ」と答えた。
今から……って、生のまま?
機嫌よさげな阿部君とは逆に、じわじわと不安が募っていくのは、いつものローションが一緒に並んでるから、かも。
野菜にローション? そりゃ、このローションは舐めてもOKってヤツだ、けど。
えっ、食べるって?
「来いよ」
キョドってると、ぐいっと手首を掴まれた。座る間もなく押し倒されて、タオルケットの上に寝かされる。
ぎゅうっと結んでたバスタオルも、剥がされるのは一瞬で。あっという間に裸にされて、脚をぐいっと開かされた。
いつものように準備される間も、いつもとは違う空気に緊張する。
「阿部君……」
不安になって名前を呼ぶと、「ほら」ってゴーヤを渡された。
「今日の1番手はコイツな」
って。えっ、1番手? じゃあ、2番、は?
やっぱりゴーヤ、そういうことに使うの、かな? い、異物プレイ? 変な画像でも見たのかな?
「舐めていーぞ」って言われても、苦そうだし、抵抗がある。
「舐、めるなら、阿部君のが、いい」
挿れるのも、阿部君のがいいんだ、けど。
穴をゆっくり拓いてく彼の指が、気持ち良くて息が詰まる。じわっと濡れて来るのが分かる。
ゴーヤを握ったまま息を詰めてると、ふふっと笑いながらこめかみにキスされた。
「じゃー、舐めて」
そんなセリフと共に、体勢を変えられる。
バスタオルの巻かれた阿部君の腰が目の前に来て、勃起してるのがタオル越しにもよく分かった。
ゴーヤを置いて、オレがうやうやしくタオルを外そうとしてる間に、阿部君も何かしてるみたい? 伏せた背中の上で、ねちょっとローションの粘る音を聞いた。
雄々しく勃起したモノにそっと顔を近付けると、レモンのボディソープが香る。
そっと口に含むと、水の味。でもたちまち阿部君の味に戻ってきて、阿部君がかすかに息を吐いた。
感じてくれてるかな、と思うと嬉しい。胸がドキドキして、ソワソワする。
拡げられたお尻の穴が、早く欲しがって甘く疼く。
「あ、べくん、もう……」
たまんなくなって、ねだるように見上げると、低く色っぽい声で「ケツあげろ」って言われた。
言われるままに腰を上げると、ローションに濡れた手で、お尻を丸く撫でられる。
そのまま谷間を、するっと触られて――「んっ」と息を詰めた後、ゴツゴツした固いモノが、谷間に擦り付けられたのが分かった。
ゴーヤだ、と思った瞬間。それがぐいっと穴の入り口に押し当てられた。
「んむぅっ!」
阿部君のに口を塞がれたまま、衝撃に悲鳴を漏らす。
ローションをたっぷり塗られてたのか、大した抵抗もなく、ずずずっと奥まで入って来るゴーヤ。
敏感な穴の近くをたくさんのイボに刺激され、「んんんんっ」と無意識に声が漏れた。
阿部君のと、そんな大きさは変わらない、のに。固くて冷たくて、ちょっと怖い。
無慈悲な野菜が抜き差しされるたび、粘膜が遠慮なくこすられて、腰がしなった。
「どう?」
って訊かれても、答えようがない。フェラを中断して口を離し、オレは半泣きで訴えた。
「もう、やぁっ」
ぶんぶんと首を振ったら、「好き嫌いすんなよ」って楽しそうに言われた。
でも、イジワルじゃないみたい。ゴーヤがずるっと引き抜かれる。
「ふああっ」
固いモノが抜かれる衝撃に身悶えて、がっくりとベッドに沈む。
そしたら、ごろんと体を押され、今度は仰向けに転がされた。
「ゴーヤじゃなくて、芋ならどうだ?」
阿部君の楽しげな声。
「い、も?」
芋って、あの小さなじゃが芋かな? 阿部君が熱心に洗ってた? えっ、あれをどうするの?
ぞっとして視線を巡らすと、小芋にたっぷりとローションを絡めてる阿部君と目が合った。
残酷なくらい上機嫌で、ニヤッと笑われて、ドキッとする。
「そ、れ、どう……」
どうするの、と訊きかけた口を、キスで塞がれた。
「んんっ」
ゴーヤを抜かれた穴の周りに、ぐりぐりと小芋を転がされて、阿部君にぎゅっとしがみつく。
まさか、って思ったらそのまさかで。蹂躙されたばかりの穴は、ローションを絡めた小芋を、あっけなくスルンと飲み込んだ。
「いあっ」
反射的に腰を浮かしたら、じわっと腸がうずいた。
まさか全部入れたりはしない、よね?
小芋を入れられ、ぼこっと膨れ上がったお腹を想像して、ぞわわっと鳥肌が立つ。怖い。
けど、とっさにぎゅうっと息んだら、あっけないくらいに、ぽくりと出た。
ホッとすると同時に、カーッと顔が熱くなる。
だってコレ、まるで排泄、だ。オレ、今、阿部君の前で……。
恥ずかし過ぎていたたまれなくて、どうしようって思ってたら、阿部くんがまた機嫌よく笑った。
「ははっ、産卵みてぇ」
産卵って言われて一瞬頭をよぎったのは、TVか何かで見たウミガメ、だ。
排泄って思われるよりはマシだけど、産卵も十分恥ずかしい。
「ふえっ、もう、やぁっ!」
恥ずかしくて訳が分かんなくなって、起き上がって阿部君をぐーで叩く。
「ワリー、ワリー」
阿部君はちっとも悪いと思ってなさそうに謝って、快活に笑った。
もう、なんてイジワルなんだろう。なのになんで格好いいんだろう。
「ほら、機嫌治せよ」
宥めるようにちゅっとキスして、頭を撫でてくれたって、誤魔化されない、し。
「今度、は、阿部君、だっ」
オレはそう言って、阿部君に不意打ちで飛びかかった。
いつも阿部君にされるように、ベッドに押し倒して馬乗りになる。
そこまでしても阿部君は余裕で、「押し倒してどーすんの?」って、ニヤニヤしながら見上げて来た。
どうするの、って。ゴーヤにはゴーヤだ。
鼻息荒く見下ろして、阿部君の股間に目を向ける。ソコはやっぱり余裕で、黒々と勃起したままだったけど――ローションにまみれたゴーヤを見せると、余裕をなくしてひくっと震えた。
「うわっ、てめっ、コラ、やめろっ」
阿部君が慌てたように喚いたけど、暴れても怒っても、やめるハズない、し。
「好き嫌い、ダメ、でしょ」
オレはそう言って、阿部君の巨根にゴーヤをずるっと滑らせた。
(終)
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