Season企画小説
オレと先輩とこれからの話+3 (R18)
勿論痛かった。
目も口も開いたまま、痛みのあまり息が詰まった。
でもそれより、阿部さんが近くて。
ずっと憧れてた先輩の、誰よりも一番近くにいるんだと思ったら、痛みなんか関係ないくらい幸せだった。
「んっ、くそっ、キツ……」
阿部さんも痛そうだった。
キリッと濃い眉をぐっとしかめて、痛そうで、でも口元には笑みが浮かんでる。
それをみた瞬間、なんだかすっごく嬉しくなって、繋がってるとこからびりびりと痺れた。
「はっ……」
甘えた声が、口から漏れる。
恥ずかしいけど、でも恋人なんだから、甘えてもいいのかな?
緩く揺すられると、ますます声が出た。
そのたびに、阿部さんの固くて太いモノが、少しずつオレの中に入ってくる。
ギシッ、ミシッてベッドが軋んで、その音もなんだかいやらしくて恥ずかしい。
大きく割り裂かれた脚を、温かい手で撫で回されると、またそこから甘い痺れが広がった。
ゆっくりゆっくり穴を埋められ、ミシミシと肉が鳴る。全部収められた時は、衝撃でやっぱり、息が詰まった。
はっ、と息を吸い込んだまま固まってると、大きな手で頬を撫でられた。
すごく優しい手つきで、思わず甘えるように擦り寄ってしまう。
体腔を奥まで埋められて、お腹いっぱいに満たされて幸せ。ずっとこのまま繋がっていたい。
けど、そういう訳にもいかなかった。
「三橋……」
掠れた声で呼ばれ、恥ずかしさを抑えて目を上げると、阿部さんの整った顔が目の前にあった。
目尻の垂れた真っ黒な目が、濡れたように光ってオレを見つめてる。
オレの顔の両横にヒジを突き、熱っぽく息を吐いて。
「全部入ったな」
そんなこと言われると、嬉しくて震える。
背中に腕を回されて、優しく深くキスされる。オレも、縋るように手を伸ばした。
キスの後、抱き締め合ったままで阿部さんが言った。
「動いてもいーか?」
胸がいっぱいで言葉にならなくて、こくこくとうなずく。そしたら、頬にちゅっとキスされて、耳元で甘く囁かれた。
「痛かったら言えよ? ハジメテだから、加減ワカンネーし」
またこくこくとうなずくと、阿部さんがふふっと笑った。
ああ、余裕あるんだなぁ……と、そう思った直後。ずずっ、っと胎内のモノが抜かれて、思わず「ひっ」と息を呑んだ。
ギリギリまで抜かれた肉の杭が、また奥まで戻される。
「うあっ」
貫かれて声が漏れた。
続いてまた抜かれ、また挿れられて、ゆっくりと粘膜をこすられる。
閉じられない口からは「あっ」とか「んっ」とか声が出て、恥ずかしくてたまらない。
阿部さんの背中にますます強くしがみ付くと、「このっ」って言われた。
ゆっくりだった抜き差しが、どんどん早く短くなる。
こすられる、なんて生易しいモノじゃなくなって、ガンガンと突かれた。
さっき、指で拡げられてる時に「ココだぞ」って教わった、多分前立腺の辺り。
痛みよりも快感の方が激しくて、突かれるたびに、目の前に白い火花が散るみたい。
揺すられる衝撃で、体がガクガク前後に揺れる。
どんどん上に押し上げられていっちゃうのを、腰を捕まえて戻される。
「ああっ!」
高く喘いだら、どさっと覆いかぶさって来た阿部さんが、背中からぎゅっと抱き締めてくれた。
代わりに腰の動きは緩くなって、少し余裕が戻って来る。
はあ、はあ、と2人分の荒い息が混じり合う。
見つめ合ってられたのは一瞬で、引き寄せられるようにキスをした。
汗ばんだ裸の肌と肌が、くっつき合ってて気持ちイイ。温かくて、熱くて、好きで、くらくらする。
気持ちイイ。
キスしながらも、あやすようにゆっくりと動かれる。
さっきみたいにスパークはないけど、肉と肉がこすれあって、混じり合って溶けそう。
「痛くねーか?」
色っぽい声で訊かれて、こくこくとうなずく。
「は、い」
短く返事をしたら、オレの声が別人みたいに掠れてて、ビックリした。
「ワリー、叫びっぱなしだったもんな」
ちゅっとキスされ、優しくそう言われて、恥ずかしくて赤くなる。たまらず両手で顔を覆うと、「隠すな」って叱られた。
「全部見せねーと、授業終わんねーぞ」
って。
うえ、でも、オレは終わって欲しくない、です……って言ったら、おかしいかな?
好きな人とこんなに密着できて、気持ちよくて、幸せで。いつまでもこうして繋がっていられればいいのに、って。思うんだけど。
顔を覆ってた手首を掴まれて、また顔の両脇に縫いとめられた。
ハッと目を上げて男らしい整った顔を見ると、ふふっと笑われた。
「何だ?」
優しく訊かれる。
でも、何も答えられなかった。唇を塞がれて。そのまま手を絡めるように繋がれて、深くキスされて、ゆるく抜き差しされた。
「んっ、んんーっ」
キスの中から悲鳴を上げると、また揺さぶりが強くなった。
気持ちよすぎておかしくなりそう。
じっとしてられなくて身もだえしたいのに、押さえつけられててかなわない。
「ふぁ、あああーっ」
キスがほどけた一瞬、声が漏れたけど、またそれも唇で封じられた。息ができない。
前立腺を攻められると、目の前が白くなる。
あっと思った時には射精してて、同時にびくんと体が跳ねた。
激しくガツガツ突かれると、力の抜けた体がガクガクに揺れる。すうっと意識が遠くなる。
阿部さんが「くっ……」と低くうめくのを聞いた。
体に埋められた巨きなモノが、オレの中で弾けるように跳ね回る。
ああ、阿部さんも――。
そう思った後、意識がすうっと遠くなった。
(続く)
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