ひまわり 5 周りの人も私がナンパされてるのに気づいてるのか、明らかに目を逸らしてる。 誰か助けてよ…っ!! その時、後ろから誰かに体を包み込まれた。 「悪いけど、一人じゃないんだ」 聞き覚えのある声に頭を上げると…、 『…(昨日の不良少年!!)』 「ちっ、んだよ」 『え?』 不良少年が彼氏だと思ったのか、頭を戻すとナンパ男は背を向けて歩いていた。 『あの…、』 「たくっ、ナンパに引っかかってると思いきやお前かよっ」 不良少年は私から離れて隣に座った。 お前かよって…、 私で悪かったわね!! 『ありがとう、さようなら』 冷たいお礼を言って荷物に手をかけた。 「なぁ、今から暇?」 彼の一言で手が止まった。 『暇だけど…?』 「んじゃ、行こうぜ!!」 『え!?ちょっと!!』 不良少年は私の荷物を軽々両手に持って、どこかへと歩き始めた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |