ブラッディ・マンデイ
7
一番信じていた人に、突き放された私の心は、ズダズダに引き裂かれた思いだ。
『ごめん』
私は屋上から階段を駆け下りた。
藤「こうするしか、なまえを守る方法なんて思いつかないんだ…」
藤丸のその呟きも聞こえずに…
―…
廃ビルから外に出て胸元を掴んだ。
『痛いっ』
好きな人にあんな事を言われたら、誰だって傷つくよね…?
それよりも、
藤丸に迷惑をかけてた事に自分が嫌で仕方がない。
男「はははははは」
耳に入り込んだのは不気味に笑う男の姿。
屋上を眺めて笑っていた。
『あの人…』
テロリスト…?!
私は走って男の胸倉を掴んだ。
男「!!」
『早く爆弾止めなさいよっ!!ちゃんとファイルは削除したじゃない!!』
男「…に……だ」
笑いを止めて真顔に戻った男は、私の目を見てブツブツ言うが、声が小さくって聞き取れない。
この人、おかしい…っ
胸倉を掴んでいた手を離すと、男は今度は後ろから誰かに肩を掴まれた。
私も男と一緒に掴んでる手の後ろを見ると、黒い服装の人達。
その中には…
『宝生さん…』
宝「なまえちゃん!」
何で宝生さんがここにいるの…?
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