ブラッディ・マンデイ 5 「俺の横を通り過ぎても、兄さんは俺に気づいてくれなかった!!」 「…康っ」 「なまえを殺すだけの依頼だったが、お前らの家庭を崩壊させたかった」 じゃあ、お母さんを殺したのも、私を殺そうとしたのも…。 『全部、あなたなの?』 「お前の母親なんか、いい顔して死んでいったよ!」 高笑いを上げる康さんに、私の頭で何かが切れた音がした。 『許さないッ!!殺してやるッ!!』 立ち上がろうとしたが、由夏に肩を掴まれて押さえつけられた。 『離してッ!!』 由「…動かないで」 冷たい目で私の額に銃口を押し付けられた。 「止めろ!!」 「黙れッ!!」 今度はお父さんが銃を突きつけられて、柵の方に誘導される。 「柵を跨って飛び落ちろ」 「…っ」 『お父さん!!』 駆け寄って助けたいのに、上から押さえつけられていて起き上がるのも困難。 その間にもお父さんは柵を跨って、外側に体を出してしまった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |