ブラッディ・マンデイ
4
藤「どうして早く言ってくれなかったんだよッ!!」
『言ったらッ!!
…何か変わるの…?』
藤「…なまえ」
頬に流れ落ちたものくらい、私はわかった。
『死ぬなんて嫌だよ…』
でも…、
『でも藤丸を忘れる方がもっと嫌だよッ!!』
両手で顔を隠して沢山の涙を流して泣いた。
私は死よりも藤丸やみんなを忘れる方がもっと怖い…。
藤「なまえ」
涙を隠していた手を優しくどかされて、目の前にいる藤丸と目を合わせた。
『好き…っ。
私、藤丸が好き…、んっ』
藤丸の顔が近づいて、藤丸の唇が私のそれに重なった。
そして顔が離れて、腕を引かれて抱きしめられた。
藤「…手術しよう」
藤丸の口からその言葉が出て来た。
不安になる私に優しい笑顔を向ける。
藤「例えなまえが俺を忘れても、何年かかっても思い出させてやる」
『藤丸…』
藤「だから…、手術受けよう。
俺もなまえが好きだから生きてて欲しい」
『…うんっ』
私達はお互い抱き締めあった。
まるで最後の一時を惜しむように…。
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