ブラッディ・マンデイ
5
後ろから追ってこないか気にしつつ廊下を走っていると、肩の服を摘まれた。
『立川くん!?どうしたの!?』
立「なまえ、お願いが…」
『何!?』
私は肩に置かれた手を握って上げた。
立「名前で、呼んで下さい…」
『……』
立「いつも…、立川くん、だったから…」
私は下を向いてから、立川くんを見て笑った。
『…英』
英を名前で呼ぶと、英は微笑んでくれた。
新聞部の部室に入って、すぐに藤丸は英を机に下ろした。
藤「英!」
音「急げ急げ!!」
あおいから受け取ったボールペンから抗ウイルス剤を取り出した。
藤「これで助かるぞ…っ」
焦る気持ちを落ち着かせて、英の口元に持って行った。
藤「英?」
『…英?』
さっきまで微笑んでいた英は、無表情で動きもしなかった。
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