ブラッディ・マンデイ 5 「…なまえ」 『!』 後ろを振り向けば、お父さんはゆっくりと私に近づいて来る。 外に出られない密室の空間に、恐怖でパニックになるのを必死に抑えた。 『…上』 私の部屋は鍵付きだし、逃げる時間稼ぎにはなるはず… お父さんが来る前に、階段を駆け上がった。 ―バタンッ ドアを閉めて、震えが止まらない手で鍵を閉めた。 『どうしよう…っ』 ここは二階、上から飛び降りたら命の保証は無いはず。 早く出口を見つけ出さないと、殺されちゃう…っ 混乱する頭をベッドの上で抱えて体育座りになった。 藤゛なまえ゛ 胸元にあるネックレスを見て、藤丸の顔が頭によぎった。 そうだ、携帯!! 隣に置いてある鞄から携帯を取り出して、急いで藤丸に電話をした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |