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日常(カム沖)
ニコニコニコ




いつも張り付けているあの笑顔で俺を見てくる。


俺には最近恋人ができた。
名前は神威と言ってチャイナの兄だしい。


最初チャイナの兄と聞いていい思いはしなかった。


生意気で大食いで小さな事にもいちいち突っ掛かってくるから神威も同様に同じ性格何だろうなと思った。



でも神威と接していくうちにその考えは変わった。


何処か優しくて笑顔は輝いていて強い。

人殺しをする人には見えなかった。




神『総悟暇〜』

隣からのんびりとした声が聞こえてくる。

それに暇と言われても困る。

第一総悟は今仕事中で神威がかってに総悟に着いてきているだけだから。



沖『暇なら帰んなせェ生憎俺は暇じゃないんで』



神『つれないね』



ケタケタと笑い声が聞こえてくる。


何がそんなに面白いのか、いつも彼は笑顔だ。


それが彼らしいと言えば彼らしいかもしれない。

神『総悟お腹減ったから甘味屋に行こうよ』


神威は甘味屋を指差しながら走っていく。


こうなれば誰にも止めれない。
総悟は小さく溜め息をついて神威の後について行った。



連れてくるんじゃなかった…


大量の団子を見て総悟は後悔していた。

さすがチャイナの兄を名乗るだけある。食べるは食べるは減っては増え…減っては増えの繰り返し。
沖『ちょっ…神威食べ過ぎでさァ!どんだけ注文するんでィ』

流石の総悟もこれはやばいと思った。

山積みになった皿の量は半端ない。


金足りるかな?
必然的に総悟は金の心配をする。


神『総悟食べないの?』

それを知ってか知らずか神威は呑気な顔をしながら総悟に聞いてくる。

今この場で殴ってやろうか?
そう考えたけど口には出さない。

力では神威には勝てない…
それを痛感しているから尚更。



神『うん。やっぱり地球の団子は美味しいネ』

ニコッと効果音がつきそうな笑みで言われれば怒るに怒れない。


土方さんに怒られるなぁと頭の片隅で思い浮かべる。
屯所に着くころには財布の中身は空っぽだ。


土『総悟てめぇ何サボってやがる』


後ろを振り向くと瞳孔全開の土方が何故か刀を持ちながら立っていた。

沖『ゲッ…土方』

折角の神威との時間を邪魔されるのはたまったもんじゃない。


沖『神威逃げやしょう』

神威の手を引っ張りながら来た道を引き返す。

土『待てコノヤロォォ』


『食い逃げェェ!!!』

土方の声と誰かの声が聞こえたが無視しよう。

神『ちょ…総悟どうしたのさ』

沖『土方に…土方に見つかったんでさァ』


神威は後ろを向くと『あぁ…あの人か』と小声で呟いた。



土『待てって言ってるだろォォ』

待てと言われて待つわけないだろ。

ていうかしつこい。
あの図太い神経はどっから来ているんだ?


どうやって撒こうかと考えているといきなり神威が止まった。

それにつられて総悟も立ち止まる。

沖『どうしたんでィ?』

神『総悟ちょっと我慢してね』

えっ?と思っているといきなり神威に担がれる。


沖『か…神威?』

焦りと羞恥で顔が赤くなる。

神『行くよ』


その瞬間もの凄いスピードで走る神威。

沖『ぎゃあぁあ』


早い怖い。
まさしくジェットコースターに乗っている気分だ。


土『総悟ォォォォ』

意識が朦朧としている中、土方の叫び声が聞こえた。


神『総悟大丈夫?』

沖『う…』

目が回る
気持ち悪い


あんなスピードで歌舞伎町をぐるぐる回っているから酔ったかもしれない。
神威は加減というものを知らないのか…

この調子じゃあ見回りなんて出来ない。歩く事だって困難だ。


沖『もう歩けやせん。神威のせいでさァ…』

神『ごめんごめん』
まったく反省の色が見えない神威に内心溜め息をつく。

神『ちょうどここ河原だからさ、ここでのんびりしようよ』

神威をちらっと横目で盗み見ると涼しい表情をしながら空を見ていた。
川の流れる音を聞きながら目を閉じると幾分気持ち悪さがとれる。

神威のおかげなんて口が裂けても言えやしないけど。


神『やっぱり総悟と居ると楽しいな』

沖『え?』
驚いて神威を見るとさっきまで空を見ていたのにいつの間にか総悟の方をしっかりと見ていた。


神『俺人間の事は嫌いだったけど総悟と居ると人間もいいなぁと思えてきてさ』

という事は神威も少なくからず変わったということか。

総悟は素直に嬉しいと思った。

沖『お…俺も神威と一緒に居れて楽しいですぜィ』


素直な気持ち。
この気持ちに偽りはない。

神『ふふ…今日は素直だネ!何かあったの?』

馬鹿にしている様でそれでも何処か嬉しそうな表情の神威に自然と総悟の頬も緩む。

沖『別にいいだろ』
赤くなった頬をばれないように腕で隠す。
今の顔は神威には見せれない。


神『総悟こっち向いてよ』


神威に強引に顔を上げさせられる。
綺麗な瞳が総悟の姿を映す。

綺麗な顔立ちしているな−と頭の中で思っているとだんだんと近づいてくる神威の顔。

ん?
だんだんと近づいてくる?


気付いた時にはもう遅い。
唇に温かな感触。

神威と総悟の唇が重なった。


神威は悪戯が成功したような顔で笑っている。

沖『あ、あ、アンタ何するんでィ』

噛みすぎ、顔真っ赤と言いながら神威は河原を走る。

それを追いかけようと総悟も立ち上がって神威の後を追う。

いつの間にか気持ち悪さはなくなっていた。



何時間たったろうか…

暫く走り回っていると神威が急に走るのを止める。

総悟も走るのを止めると神威の方を見る。


神威は前を向いているので表情は見れないが何故か哀愁が漂っていた。


神『そろそろ帰る時間だネ』


いつの間にか出ていた夕陽が二人を赤く照らす。


沖『もう…こんな時間ですかィ』

少し淋しさを感じる。


神『じゃあ総悟またネ!』
彼は何時だってそうだ。
必ず去り際になると淋しそうな切なそう表情をする。


笑ってほしい…
彼には笑顔でいてほしいんだ。

神威の隣に行くと頬をつねる。

沖『笑いなせェ』


無意識の反応

って自分は何してるんでィ!!



神『変な総悟…笑ってるじゃん』

クスクス笑いながら俺の手を握る神威。


沖『だって帰る時になると必ず淋しそうな顔するんですぜィ』

いっつもな、と付け足すと神威は困ったような顔をする。

神『総悟には何でも分かっちゃうんだネ』

沖『そりゃ…恋人だから…』

また頬が熱くなるのを感じる。

神『やっぱり今日の総悟おかしいや』


沖『人が心配しているのに』

神『でもこうゆう総悟もいいかもネ』


耳元で言われたら一気に力が抜ける。


神威は手を離し俺に背を向ける。

神『じゃあそろそろ帰らなきゃいけないからバイバイ』


さっきの笑顔とは違い今度は優しい表情。

沖『またな!神威』



だから俺も精一杯の笑みで神威を見送る。


少し淋しさは感じるけど神威も俺と同じ気持ちなんだと思うとスッキリした。


次会う時は公園に行って沢山話そう。
パフェを食べながらのんびりするのも悪くない。

自然と心が躍る。


土方さんに怒られない理由を考えながら総悟は帰路についた。

END


やっちまったぜ(・ω・`;)


文章がうまくまとまってない気もするんですけどそこは見逃してください。

展開も早いし…

私も勉強不足なもんで…(国語が)

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