『沖田隊長!敵はただ今熟睡中であります!』 「分かりやした。そんじゃァ発射よーい」 (ガシャコン) 『「爆破っ!」』 ― ドカンッ!! お慕い申す! 昨晩、平和な屯所で爆破事件が起こった。被害者は真選組副長・土方十四郎。土方氏の話しによると、昨晩眠っていた所を誰かに襲われたらしい。はて、それは一体誰なんだろうか。でもそれは私には関係ないだろう、きっと土方氏に怨みがある人がやったんだと私は思いました。アレ、作文? 「テメェら一回死んどけコノヤロォォォ!!!」 『いでッ!!』 何故か副長室に連行された私と沖田さんは、被害者の土方さんに説教を食らっていた。おまけにさっきの回想はうんこ以下だと言われ、土方さんから容赦なく制裁が下される。…私だけ。 『な、何するんですか土方さん!こんな可愛いキュートガールにゲンコツなんて…!最低ッ!』 「あァ?誰が最低だって?」 『すみません、私です』 そう、土方さんの言う通り最低なのはこの事件の犯行者の私……と、一番隊隊長の沖田さんだ。沖田さんは私の隊長でもあり悪友であったりもする変な人。(あ、これ言ったら殺される)歳が一緒ということもあり屯所の人全員が公認する程の仲良しっぷりだ。特に土方さん絡みの事ではとても気が合い、イタズラを思いつけば先程のように朝晩関係なくイタズラする。 その度に土方さんから制裁が下されるが、私にとっては何の苦もない。寧ろ嬉しいのかもしれない。…あ、別にMとかそういうんじゃないからッ! …誰にも言っていないが、私は土方さんに想いを寄せていたりする。こうやって沖田さんと一緒になってイタズラするのも、土方さんに構って欲しいからだ。最初の頃はあの鬼の副長にイタズラするなど抵抗はあったが、今じゃ笑いを堪えながら色んな案を立てたりしている。慣れって恐ろしいよね〜…。 そんな土方さんには実の妹のように可愛がってもらっているが、私としてはちょっと複雑。やっぱり好きな男性には女として見てもらいたいものだ。今の私じゃ妹以下なのかもしれない。(例えば幕府の犬だけに犬とかさ) 「…おい、お前話聞いてんのかァ?アホ面しやがって」 『ヒィィッ!!!』 土方さんの声で現実に引き戻され、心臓がドクンと大きく鳴った。そういえば説教されてる途中だった…。瞳孔全開の土方さんを前に土下座をして詫びる。土下座は慣れたものだが土方さんのあの目には今も慣れない。もうっ、この人どんだけ恐いんだよ…! そうすると土方さんは大きな溜息を一息つき、沖田さんへと目を移した。よ、よかった…まのがれた。 「おい総悟、お前も毎回毎回懲りねー奴だな」 「土方さんを陥れることが趣味なんでィ」 「…」 「…」 ここで2人の目から火花が散る。あぁ、また始まった…これお決まりのパターンなんだよなぁ。見てる方が疲れる。 始まりは いつも説教 「さァ、部屋に帰りやすぜ名前。次の作戦でも練りやしょう」 『そうですね。あ、沖田さん、私次のミッションでバズーカ打ちたいです』 「ダメでィ、それは俺の仕事でさァ。お前は水鉄砲で十分いける」 『水鉄砲は威力少ないんですぅ。じゃあ手榴弾はダメですか?』 「お前ら俺の目の前で作戦練ってどーすんだよォォォ!!!」 END 20090117 ----------------------- 連載スタート!これからどんどん土方さんと絡ませよう。読破ありがとうございました。 |