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可愛い人B


「ふぅ、蓮……」

 するりと俺の首に両手が回る。花もその気になったところで、ちゃんとした答えを聞きたくなり、俺は顔を離した。

「良いか?」

「う……良いよ。で、でも、俺も食べて良いんだよね?」

 恥ずかしそうに言う姿も可愛いな。なんて考えていたら予想外の言葉。けれどすぐに納得する。心臓が痛いのだろう。恥ずかしがり屋の花は、俺に触られると動悸が酷くて死にそうになるらしい。それでも、最初の頃よりは大部よくなったのだが。

「花、俺に触りたいのか?」

「そりゃあ、いつも思ってるし……。それに、自分で動いていた方が心臓がさぁ」

 そう、楽らしいのだ。触られると死にそうになるけど、触るのは平気。花は初心なのか変態なのか、よく分からない性癖をしていた。まぁ俺は嬉しいと思っている。その証拠に下半身がそろそろヤバイことになってきた。

「それじゃあ半分こな?」

 にこりと笑って覆い被さる。膝に俺のが当たり、花がまた頬を赤らめた。

「蓮見〜元気いっぱいだけど〜〜……」

「そうだな、若いから」

 さてどちらが先攻するか。花に聞いてみると真剣に悩み始めた。

「俺が先なら蓮見のご奉仕でしょ〜あとなら後ろでしてあげられるけど〜……」

 考えていることが口に出てしまっている。内容が内容だけに少し恥ずかしいが、まぁ、そこも可愛い。ここで花が言っている先とあとというのは、主導権の話だ。どちらかが動くかはいつも俺たちが揉めるところである。結局最後は両方動いているからあまり意味はない。と言うか、そろそろ決めてもらいたいところだ。

「花」

「ん?」

「俺が先なら体中にキスして後ろもじっくり解してやる。あとなら溶けるくらい優しく揺すって甘やかしてやる」

「うう、両方して、いや駄目両方しないで……」

 悶絶して俺の肩に額を押し付けた花。これはどちらが良いという意味だろう?

「やっぱり両方が良いか、そうか、そうしよう」

「えええ!?」

 1人納得した俺に花が悲鳴を上げたが、リハビリだと言って押し倒した。とにかく我慢ができない。若さとは恐ろしいものだと言い訳しつつ、俺は花の服を器用に脱がせ、現れたピンク色の突起に舌を這わせた。

「んぁっ」

 舌で転がすとツンと芯が通る。花がやめてやめてと俺の髪を引っ張ったが、ささやかな抵抗は俺の支配欲を煽るだけだ。

「大丈夫だから、ゆっくり息吐いて……」

「蓮見〜〜……」

 恨めしそうな声にくすりと笑って、額にキスをする。花はキスが好きで、こうすると心が落ち着くことを最近知った。
 ちゅっちゅっと音を立てて、顔中にキスをする。その間右手は優しく髪を梳き、左手は先ほどと同じ胸の突起を弄ぶ。手の平で円を描くように押し潰すと、鼻にかかった甘い声が聞こえ始めた。俺の下にある体が揺れて、腰を強請るように押し付けられる。これは誘っているとしか思えない。

「俺がして、良いよな?」

 もう一度確認したのは、花に俺を求めて欲しいから。
 花はやっぱり恥ずかしそうだった。でも精一杯笑みを浮かべて、俺の頬を撫でる。

「ん、して欲しい……。あと、今日はいっぱいチューしたい」

 聞きたい以上の言葉を貰えた。可愛いおねだりに、俺の胸も鼓動を強める。

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