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はじまりの来訪3


――パァァァァン!!


爆音のあと、猛獣が呻きをあげて大きく倒れこんでいく。
突然の出来事に自体が把握できずに、混乱が限界に達したベルトの頭はついに思考を止め、ただ呆然と目を見開くことしかできなかった。

「よかった。間に合ったみたいね」


突如聞こえてきた声がベルトを現実に引き戻した。反射的に声の方向に顔を向ける。


「大丈夫?」


そこには、ひとりの少女。澄んだ碧い瞳、月光を反射して輝く銀色の髪。思わず見入ってしまうほどの美しい容貌、そしてさらにどこか神秘的な雰囲気をもつベルトとそう歳の変わらないであろう少女がたっていた。

何故こんなところに少女がいるのか、何故先ほどまで自分を襲っていたはずの猛獣が目の前に横たわっているのか。疑問だけが渦巻くベルトの目に、鋼鉄の塊が映った。少女の手に握られているそれが拳銃の形を成しているのに気付く、その銃口からは白煙が上がっており、そこから火薬のにおいが発せられている。 それらの光景を見て彼の思考が一つの結論にたどり着いた。

この目の前の女の子が銃弾を放ちあの猛獣を倒したのだ。つまり、自分は彼女によって命を救われたということになる。


状況を何とか理解したベルトはあわてて少女に答えた。


「だっ、大丈夫です!」


「そうか、無事でよかった。怪我はない?」


そう言うと少女は座り込んだままのベルトに手を差し伸べる。

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あきゅろす。
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