[携帯モード] [URL送信]
01




「…という事でテニス部のレギュラーにやってもらいたいのよ!」

『無理です(即答)』

「やるわよね?(黒笑)」

『やらせていただきます(泣)』






今日の事の始めは、珍しくこのお方でした…






蒼色写真
Extra.男だらけのツンデレラ






皆さんこんにちは
いきなりかなり訳の分からない展開で本当にすみません。
ぶっちゃけ、私も何が何だか今一つ理解出来ていない状況なので


私の前におらっしゃるお方は親友千雨様。

今更、本当に今更なんですが…
千雨様は演劇部の部長様なんですよ!!
そして、その偉大な千雨様が何故か偉大な我がテニス部に今度の舞台に出てほしいとおっしゃるんですよ




えぇ…
私にあのテニス部を説得出来ると思いですか?
はい、無理ですね!!(即答)




理解しにくい現状です。
寧ろ理解したくありません
でも、千雨が恐いので一応頑張ってみます…


雛…いきます!!(色んな意味で)






***






『……と言う訳なんだけど』

「俺達がやるわけねぇだろ」

『ですよねー』






分かってたけどさ…
少し期待してたんだよね…。
ほーんの少しね…


でも…このままでは確実に私の命が危ない
人間やっぱり自分が可愛いんですよ、生きたいんですよ(なんだコイツ)






『そこをなんとか!!
宍戸!あんたなら私の気持ち分かるでしょ?!』

「分かるけどよ…
実際俺も劇やりたくねぇしな…
何の劇やる予定なんだよ?」

『男だらけのシンデレラ』

「絶対嫌だな」

「別にやらなくて良いんじゃね?
どうせ俺ら関係ねぇし!!」

「そうですよね
別に俺達が殺される訳じゃないですしね」

『なんだ君たち』






かなり失礼なんですけど…
しかも私、死決定ですか?(クソッ…ヒヨめ!)
もういっそのこと2人で毒舌コンビくんだらどうですかね?(冷笑)






「ふん、諦めるんだなブス」

『這(`□´)!?』






忘れてた、コイツもか!!
毒舌トリオ此処に結成!!


……じゃなくて(一人ツッコミ)
クソー!このままでは本当に千雨に殺されてしまう


なにか、良い手はないかな…






「雛先輩?」

『ん?』

「雛先輩は劇をやりたいんですか?」

『いや、やりたいってわけじゃないんだけど…やらないと命が無いと言うか…
……でも劇なんて面倒くさくて誰もやらないよね』

「そ、そんな事ないですよ!
勿論俺もやりますし、宍戸さんも日吉も樺地もやるって言ってますよ!!」

「は!?」

「……鳳」

「ウ、ウス!?」

「そ、そうだCーー!
俺もやるけど跡部もガックンも忍足も皆やるって言ってるから雛ちゃん泣かないで〜!!」

「ジロー…
てめぇ何言ってやがる(怒)」

「そうだぜ!
勝手に決めんなよ、クソクソ!!」

「別に俺は元からやる気やったしな〜…」

「「や(りますよね・るよね〜)?(黒笑)」」

「「「「勿論やります」」」」





チョタ!ジロちゃん!(じーん)
みんなを説得してくれるなんて、なんて優しいの!!






『2人ともありがとうね!!(ニコッ)』

「「…////」」






お礼を込めて満面の笑顔。
良かった…これなら千雨に何にも言われないよ!






***






『千雨ー!
テニス部員連れてきたよ!!』






マジ切れ寸前の奴もいるけどね(ずばり跡部)






「うふふ…
よくやったわ雛。
約束通り報酬は劇が成功したらあげるわね」

『うん!よろしくね!!』

「あーん?
なんだよ報酬って?」

『べべべべ別にー…!』






危ない、危ない!
コイツらに劇が成功したら観客からのお金を少し分けてもらえるなんて口が裂けても言えないわ!!






「……お前最悪だな」






oh!NOーー!!
忘れてたよこの子!






「んぁ?
何が最悪なんだよ?」

「実はな…雛のやつ俺達が演る劇のか『待って!ガックン!スットプ!!
ゲームなんでも1個買ってあげるから黙ってて!!(ボソッ)』

「マジ!?
俺結構口堅いから安心していいぜ♪」






うん…
気持ちが良いほど現金






「じゃあ、キャストはこの紙の通りだから」







題名:『男だらけのツンデレラ』



シンデレラ→日吉

王子様→雛

義理母→向日

義理姉1→鳳

義理姉2→芥川

従者→跡部

魔法使い→宍戸

父親、馬→忍足

照明→樺地










「ま、ざっとこんな感じかしらね?」

「ちょ、色々ツッコミ所あるんですけど一先ず待って下さい

『そうだよ!!
何で“シンデレラ”演るのに“ツンデレラ”なの!?』

「ツッコミ所違うだろ」

「そうですよ!
どう考えても俺が王子様で雛先輩がシンデレラですよ!!

「違うCー!
俺が王子様で雛がシンデレラだCーー!!

「殺りますか?(黒笑)」

「上等じゃん、表出ろや(黒笑)」(標準語)

「俺はまだ、ましな方だな!」

「俺も良い方だな…」

「……ウス」(役無し)

「あーん?
何で俺様が従者なんだよ?
普通王子だろ?」

「跡部なんてまだええやろ!!
俺なんて父親と馬やで!?
父親なんて死んでしまうしあげくの果てに馬ってなんやねん!!






ギャー、ギャー






「…………」






ギャーギャー






「…………(ブチッ)」






ギャーギ――バギイィイィ!!!!―





「あんたら…
ギャーギャーうるせぇな…
クジで決まったんだから文句言うんじゃねぇよ!!
分かった?(激黒笑)

「「「「『はい』」」」」






最終的に千雨の鶴の一声で決まったキャスト決め。


でも千雨…
机を二つに折るのは止めて下さい(泣)
本気で恐いです。






***






『ひゃー!
かなり人入ってるよ!!』

「そりゃあそうよ!
なんたって氷帝テニス部が出る劇よ?
皆観ない訳ないじゃない!!
…さてと、皆準備は良い?
行くわよ!!」

「「「「『おーー!!』」」」」






――ブー…―






ナレーター(千雨)「これから演劇部による“男だらけのツンデレラ”を始めます」






――昔々、ツンデレラと言うそれはそれは可愛い娘が居ました…‥


それがある日、実の母親が亡くなってしまい、悲しんでいたツンデレラを見て父親は再婚し新しい母親と姉2人を連れてきました…‥―






「ツンデレラー!
可愛ええ母ちゃんと姉ちゃん連れてきたで〜」

「また俺に一言も無しですか…
いい加減にして下さい、この前も勝手に猫を拾って今家に猫347匹いるの知ってるんですか?

「そんなに拾ってたんやっけ?!」

「そんな話どうでもいいですけど、1つ誤解しないでくれよ日吉俺達は仕方なく娘になってるんだよ?

「そうだC〜
ちゃんと演じないと雛ちゃんが悲しむから仕方なく演ってるだけだC〜

「自分ら…、ほんま酷いな…」

「まぁ、気にすんなって侑士!!
俺も仕方なくだけどな!

「這( ̄□ ̄;)」






フォローになっとらんやん(泣)



――そしてまたある日、ツンデレラの父親は謎の病(という名のストレス死)で亡くなってしまいました…

唯一の肉親の父親が亡くなりツンデレラはそれはそれは…‥




喜びました…‥―






「やっと、うざい父親が死んだのは良いんですけど、家の事やる人がいなくなっちゃたですからね…」

「アイツはなんだかんだで役に立ってたんだな…」

「Zzz〜…」

「おい!ジロー!!
寝るなよ!本番だぜ!!」

「まぁ役柄だから仕方ないけど、此処から日吉をパシるからな?」

「……はぁ、面倒くさいな」

「まぁ頑張れ!」

「Zzz…」






――改めて父親の死を悲しむツンデレラ達…(一部)
そしてツンデレラの苦悩の日々の始まりでした…‥―





「ツンデレラ!此処まだ汚いじゃない!!
早く掃除しなさい!!」

「はい、お姉様(棒読み)」

「ツンデレラ〜…
お腹空いたC〜…ご飯は〜?」

「……はぁ、ご飯はテーブルの上にあるじゃないですか」

「ッゲ!?
野菜入ってるじゃねぇかクソクソ!!」

「貴方は少し野菜食べた方が良いですよ…」

「そうですよ…
このままじゃ跳べなくなりますよ?」

「マジ!?じゃあ食べよ…」






――“はたしてこれは虐めにはいるのか?”

ふとそう思いながらツンデレラはせっせと家事をこなしていました…‥―






「あ!
城から招待状がきてる!!」










この度、我が城で王子のお妃を決めるパーティーを行う。


暇があるやつだけ来やがれ




従者:跡部










「わーい!
雛ちゃんに会える!!」

「やっと此処まで来ましたね…」

「やったぜ!
上手いもん沢山食えるな!!


あ、言っとくけどツンデレラ!
お前は来れないからな!!」

「しっかり留守番しといてね〜」

「大丈夫!
王子は俺のものにするから!!

「(…)はい
いってらっしゃい……」






――身なりを整えた義理の母姉はそれぞれの思いを胸に、城に行きました…


そしてツンデレラは、留守番のため一人家に残り掃除をしていました…‥―






「……はぁ、私も行きたかったな(棒読み)」






――そうツンデレラが呟くと目の前がいきなり光りはじめました…‥―






「よう、ツンデレラ」

「どうも」

「驚けよ」

「わぁ、貴方は誰?(棒読み)」






――いきなり光りだしたと思ったら、変な黒い服を着た人がでてき、ツンデレラは一瞬とても驚きましたが、勇気を振り絞って話しかけました…‥―






「俺は激ダサなやつを救う魔法使いだ!!」

「いきなり失礼ですね」

まぁ、台詞なんだからきにすんな
ところでツンデレラ、お前の願いは何だ?」

「静かに過ごしたいです」

「台本通りにしろ」

「(……ッチ…)じゃあ、城に行って王子様と会いたいです」

「分かった、じゃあお前の願い叶えてやるよ」






――魔法使いはそう一言言い“激激激ダサ、激ダサマジックー!!”と奇妙な呪文を唱えるとボロボロだった服は綺麗なドレスに…
かぼちゃは馬車に…
そこら辺の猫452匹(増えた?)は馬になりました…‥―






「ありがとうございます魔法使いさん…
だけど、いくらなんでも馬多過ぎでしょ

「確かにな…
ちょっと待ってろ!」






――今度は“激激激ダサ、クリアーマジック”とまたもや変な呪文唱えると452匹だった馬が3匹になりました…‥―






「まぁ、こんなもんだな…
後はこれ履いていけ!」






――そう言い魔法使いがツンデレラに渡したのは…


ガラスの…




とても綺麗な靴でした…‥―






「ありがとうございます…」

「おう、後1つ!
この魔法は12時17分35秒になると解けるから気をつけろよ!」

「何でそんなに細かいんですか」






――“普通12時ちょうどのはずでしょ?”とツンデレラがきくと“俺もそこまではしらねぇ”と曖昧な返事をされまた光りの中へ消えていきました…‥―






「……はぁ…仕方ない、そろそろ行くか」






――胸をときめかせてツンデレラは馬車に足を一歩踏み出そうとしたら…‥




「ようツンデレラ!久しぶりやな!!」

「すみません魔法使いさん馬変えてください(真顔)

「酷っ!!」






――思いがけず、亡くなった父親と再会したツンデレラは、喜びと感動をかみしめながら馬車に乗り城へ向かったのであったのでした…‥―






***






『ちょ、べ様…
暇なんですけど…』

「良かったな」

『良くないけど!?』

「ッチ、んなもん知るかよ!
それよりもさっさと妃決めやがれ!!」

『だってー
可愛い子いないんだもん…って!』






――意外に面食いな王子雛と苛々しながら話を聞く従者跡部の前に現れたのは…‥―






「ふぅ…
やっと着きましたね…」

『か、可愛い!!

あ、あの!
そこのキノコ頭が素敵なお嬢さん!!』

「絞めましょうか?」

ちょ、今劇!!
じゃなくて私と一緒に踊りませんか?』






――フレンドリーな王子様のお陰で2人はすぐに仲良くなりました…‥―






「本当にズルイよな日吉は…(黒笑)」

「本当に〜…
俺だって雛ちゃんと踊った事ないのにさ〜…(黒笑)」

「この料理うめぇーー!!」






***






『はぁ〜楽しかった!
踊ってくれてありがとね!!』

「いえいえ、こちらこそこんなに踊りが下手な人初めてで楽しかったですよ

『ちょ、それ禁句』

「……フッ…」

『!!?』

「どうしたんですか?」

『今の笑顔…可愛いすぎ!
もう劇関係なく結婚しよ!!

「は!?////」

『照れたし!!
やばい…可愛いすぎ…!
大丈夫!私も働くから!!

「いきなり現実的な事言わないで下さい」






――そんな2人の楽しそうな会話の裏腹にツンデレラが帰る時間が迫ってきているのでした…‥―






――リーンゴーン、リーンゴーン―






「あ、これ何時の鐘ですか?」

『これは12時16分35秒だよ

何でそんなに微妙なんですか
…すみません、もう帰らないと」

『え!?
ちょっとツンデレラ!!』






――“さようなら”そう王子に一言と言い残すとツンデレラは帰って行きました…‥




片方の…

ガラスの靴をおとして…‥―






『……これはツンデレラの履いていた靴

跡部!
今すぐこの靴がぴったしな女性を探してきて!!』

「俺様に指図するんじゃねぇ」

『ちょ、劇だから!
つか、キャラ被ってるから!!






――こうして王子達はガラスの靴を落としたツンデレラを探す事になりました…‥―






***






「ちょっと、ツンデレラ早くしなさい!
本当にのろまね!!」

「私の布団干しときなさいって言ったでしょ!
早くしなさい!!」






――自分だけ王子と踊った事の嫉妬で義理の姉達のツンデレラに対する態度は更に酷くなりました…‥―






「…………はぁ、王子様に会いたいな(棒読み)」






――その願いが叶ったのか、ガラスの靴がピッタリあう女性を探している城の者がツンデレラの家にやってきました…‥―






「此処に女はいるか?」

「はい、3人居ます」

『あ!ガックン久しぶり!!
ドレス凄い似合うよ!!』

お前はムード壊すな


フン、じゃあそいつらを連れて来い」

「はい、チョタ子にジロ子!出ておいで!!」






――母親に呼ばれ2人の女性が出てきました…‥―






「こんにちは王子様〜」

「来るのをずっと待っていましたよ(ニコッ)」

『ジロちゃんにチョタ!
2人も似合うね!!』

「干してやろうか?」

『すみません』

「そこの2人、この靴を履いてみろ」






――従者の跡部に言われ2人とも履いてみたがチョタ子は小さく…
ジロ子にはデカすぎたため2人は違うと見なされました…‥―






「残念だったな、あともう1人は何処に居る?」

「あと1人は多分い「でもぶっちゃけこの靴紛失させちゃえば良いんですよね(黒笑)」

「「『は?』」」

「鳳頭良いじゃん〜
はい、金づち(黒笑)

『……え?まさか』

「いきますよ」

『ちょ、止めて!』






――ガッシャーン!!―






――なんということでしょう…
どうしてもツンデレラと結婚させたくないと思った義理の姉達は、ガラスの靴を壊してしまったのでありました…‥―






『ひ、酷い…』

「別に酷くなんかないですよ(ニコッ)」

「そうだCー
だから雛ちゃんはそのガラスの靴の子は忘れて俺と結婚すればいいんだよ〜!」

「何言ってんですか?
俺とに決まってるでしょ?(黒笑)」

「オメェこそ何言ってんの?俺に決まってるじゃん(黒笑)」






――王子雛が悲しんでいる中、2人の義理姉は喧嘩を始めてしまいました…

そんな雛の前に現れたのは…‥―






「ガラスが割れた音が聞こえたので掃除しに来ました…」

『あ、貴方は!

そのキノコ頭…
まさしくツンデレラですね!!』

「分かりました、埋めてほしいんですね」

『違うって!
お願いだからスコップ出さないで


ツンデレラ私のお妃になって下さい!!』

「嫌です」

『台本通りにして!!』

「(……ッチ…)はい…、喜んで…」

『随分嫌そうな顔ですね』






――そんなこんなで、少し邪魔がありましたが2人は城へ行き末永く幸せになりましたとさ…‥―






『好きですツンデレラ』

「私もです雛王子(棒読み)」






――見つめ合い二人は静かにキスをしました…‥―






「『え?』」

『ちょ、千雨!
そんなの聞いてないよ!?』

「そうですよ!
そんなこと出来る訳ないじゃないですか!!」

――良いからすんの!
言っとくけど口ね!!
やんなかったら…分かってるわよね?(黒笑)…‥―






『(…………仕方ない)
ヒヨ!ゴメンね!!』

「は?」






――チュッ!―






「…ッ!!?」

「(まぁ、良いか…)これをもちまして演劇部の“男だらけのツンデレラ”を終演致します。
忘れ物のなうようにお帰り下さい…」






NEXT→あとがき&おまけ

[次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!