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Act.3




これが素敵な設定ですか。


リュウちゃん…






ナイスッ!!







色写真
Act.3:素晴らしき遺伝子






に、仁王だ…

仁王雅治だ…


ペテン師だ…!!






「んで、何の用…――
何で鼻血出とんじゃ」

『……う、え?』






言われてみれば鼻から何が出ている気が…


そっと鼻に手を触れ、触れたものを見てみると赤い血…‥






『アハハ、気にしないで下さい!』

「…………」






あ、ヤバ…
仁王どん引きしてるよ


トリップしていきなり嫌われちゃうのか私。






『えっー…と
これ、粗品ですがどうぞ…』

「あぁ、すまんのう…」






嫌われ決定?


受け取った時の仁王の表情あり得ないほど引きつってたんですけど…
この場合“私トリップして来ました!”って明るく言っちゃえば良いのかな?

いや、逆にもっと引かれるか…




そして、頭の中で考え込んでいると…






「雅ー?
一体どうしたの?」






中からこれはまた美人さんが参上。






「あ、姉貴…」






姉貴?!
え、姉貴ッスかぁあぁ!!?


銀色のサラサラな髪の毛…
仁王と逆の口元にある黒子…
そしてボイン(!?)




萌三大要素ここに集結!!






「あれ、その子は?」

『あ、隣の家に引っ越してきた櫻井雛です!
これからよろしくお願いします』






仁王のお姉様に好かれるために礼儀正しくご挨拶!






「ふーん」






だけどあまりお気に召さなかったご様子…(泣)


そして仁王のお姉さんは、舐め回すかのように上から下までジィーっと私を見つめてきた。






『えーっと…』






あまりにも見つめてくるので、流石の私も怖じ気ついてしまった…。

そして、しばらく私を見ていたお姉さんはいきなり顔を上げニコッと笑った。
それにつられて、私も少し引きつりながら笑う。

仁王はというと“はぁ…”と小さくため息を吐いていた。






『(何でだ…?)』

「えっと…
雛ちゃんだっけ?」

『は、はい!』






答えると再びお姉さんは綺麗な微笑みを浮かべた。

その、あまりにも綺麗すぎる笑みに見惚れていると、お姉さんは急に後ろを振り返り…






「弟2ー!!」






と家の中に思いっきり叫んだ。




…………って弟!?


急いで仁王家をこっそり覗くと、階段からこりゃまた綺麗なお方が降りてきた。






「何だよ姉貴…」






玄関に現れた仁王の弟…。

またまた髪の色は銀色で、今度は跡部と逆の目元に黒子がぽつり。
髪型は仁王の尻尾無しって感じ…?


一つ気になることは…






「あ、兄貴もいたんだ」

「おう」

「ちょ、早くしなさいよ!弟2」






お姉様呼び方がアバウトすぎないですか!?

弟2って…
仁王はきちんと雅って呼んでたのに…






「姉貴!いい加減弟2って止めろよ!!」

「お黙り
この前のこと…忘れたわけじゃないわよ?」

「…………」






あ、何かやらかしたのか弟2。






「……んで、何だよ?」

「どう思う?」






お姉様が弟君に聞く。

弟はお姉様に聞かれて直ぐに、何故か私を観察するように見つめだした。






「寸胴」






ん?寸胴…?


もしかしてそれって私に言ってますか、ね?






「変な顔」

『(´∪`)……』

「チビ」

『( ̄∪ ̄)……』

「おまけに頭も悪そう」

『( ̄_ ̄)……』






喧嘩うってんのかいこのガキは!!!!(怒)
確かに全部当たってますけど、何か?(知らん)






「「「……ぷ…」」」






そして何故か急に笑い出す仁王姉弟達…。






「性格は、相当馬鹿……ぷ…」






…………もしかして






「クク、当たっとるんか…」

「ガキって…
あー…ヤバい!面白すぎ雛ちゃん!」






心 読 ま れ て ま す ?





「まぁ、最初からじゃないけどの」






マジっすかー
なにこの予想外すぎる展開。




呆然と立ち竦む私…。
そんな中、仁王姉弟というと…






「まぁ良いんじゃね?」






と弟が仁王達に話した。


その言葉を聞きお姉様の顔は煌めき輝き、それを見た仁王兄弟は苦笑しながら微笑んでいた。


そして私はというと…――






「やったーー!!」






と叫んでいるお姉様の腕の中。






『あ、あの?』

「あ!急にゴメンね雛ちゃん
私ね、可哀想な子見ると、どうにも興奮が押さえきれなくなっちゃうの!!」

『……へ?』

「特に雛ちゃんみたいな寸胴で普通の顔で小さくて馬鹿な子が大好きで!!」

『ちょ、え?!
可哀想な子ですか!!?

「うん、可哀想な子ほど可愛い子いないでしょ?」

『…………』






初対面から可哀想なキャラってどうなんですかね…?(泣)
つか、お姉様は私をそういう目で見てたんですか!?


確かに嫌われるよりは嬉しいけど、気持ち的にはかなり複雑…。






「あ、そうだ!
今日の夜、私の家でパーティーしよパーティー!!」

『パーティー…ですか?』

「うん!
“櫻井家引っ越し焼き肉パーティー〜こんな可哀想そうな子初めてだよ!の巻〜”パーティーだよ!!」

『…………』






そのタイトル凄く嫌なんですが…‥


でも、確かにパーティーは楽しそうだな…
それに焼き肉パーティーだったら手間暇かからないし、今日作るはずだった晩御飯作らなくて良いし…。(一番の理由)




…………うん。






『じゃあ、お母さんに聞いてきます』

「本当!?
きゃー!!ありがとう雛ちゃん!
準備はこっちでするから!」

『え!?
そんなの悪いですよ!!』

「良いの良いの!
弟達に全部やらせるし!!」






仁王達を見るとやはり複雑な表情…
しかし二人ともなにも言わずに黙り込んでいた。


……流石、仁王姉。
このお姉ちゃんパワーは弟達には止められそうに無いみたいですね。






『では、お母さんに聞いてきます!
あと、改めましてこれからよろしくお願いします。』

「うん!よろしくね雛ちゃん!!」






一礼し、私は急いで家に帰った。

帰る時の私の思考の中は、“お母様許可してくれるかな…”で残念なほどいっぱいだった。






Act.3:素晴らしき遺伝子END

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