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Act.30




「おーい越前!そいつ誰だよ」

「確かに見たこと無い顔だにゃ〜!」

「氷帝の生徒みたいだな」

「フシュー…
何練習サボってんだよ」

「あたた、胃が…」

「油断せずに行こう」






青学メンバーみんな出てきた
ヤバい、ヤバい、ヤバい
私今凄く幸せかもしれない






色写真
Act.30:人の好みはそれぞれです






『えっと…皆さんこんにちは
氷帝学園テニス部マネージャー三年の櫻井雛です。
よろしくお願いします』

「先輩だったんスか?!
すみません、先輩が凄く若く見えたから年下だと思いました!
あ、俺の名前は桃城武ッス、桃ちゃんって呼んで下さいね!!雛先輩!」

『うん、よろしく桃ちゃん!』






あーあーあー(錯乱中)
わ、私今普通に答えられたかしら?(今は普通ではない)


桃ちゃんだよ!どーんだよ?!!
しかも若く見えるって…!!
あはははは!兄ちゃん口が上手だね!!(おばさん?)
今気分が良いから名前呼びにしたことはスルーしてあげるよ






「違うよ雛
桃は遠回しに幼く見えるって言ってるんだよ

『……………』

「ははは…」






あはははははは…
図星かコノヤロー
せめて否定してよ!
私ぬか喜びしちゃったじゃん!!(泣)







「俺の名前は菊丸英二だにゃ!
よろしくね雛ちゃん」

「俺の名前は乾貞治だ
是非君のデータをとらしてもらいたいな」

「海堂薫だ…」

「俺の名前は大石秀一郎だ、よろしく」

「俺は手塚国光だ、油断せずに行こう」

「…桃先輩、河村先輩は?」

「あぁ、タカさんは家の手伝いで今日は休みらしいぜ」

『えっと…、菊丸君に乾君に海堂君に大石君に手塚君だね!
みんなよろしくね!!』






うあああああー!!!!(再び錯乱中)
知ってるけど知らないふりをするって結構辛いんだね…


…………と言うか、なんで私こんなに手塚君に警戒されてるんですか?
喋る度に“油断せずに行こう”って…


ちょっと泣きたいです…






『………とりあえず、これが資料です!』






私はそう一言言い、六法全書並の書類を手塚君の手から少し上で落として渡した






「くっ!?」

「へぇー、なかなかやるね」

「さっきから言ってた“油断せずに行こう”にキレた確率85%」

「あれだけ大きい物をいきなり上から落としたらかなりの重力かかりますもんね…
いい気味ですけど(黒笑)





はい、皆さんとても分かりやすい説明ありがとうございました!
だって何回も“油断せずに行こう”って言われたら、ちょっとカチーンときちゃいますもん。

そろよりも乾君、85%ってどうやって計算したのか教えて欲しいです
乾君の中でどんな方程式が成り立ったのかしら…






「気にしない方が良い確率153%」

『……………』






じゃあ、気にしません






わけにはいきません
え、ちょ!!ちゃっかり乾君も読みましたよね?……心
密かに乾君も黒属性だったんですね…

ああ、なんか泣けてきた…
あと153%って基準いくら…なんだろう?
100余裕で超しちゃってるよね?






「櫻井、わざわざ氷帝からこんなに重い書類を持って来てもらってすまなかった、礼を言う」

『え!?い、いえいえ…』






やばい…
手塚君すごく良い人だった。
子供じみた悪戯してごめんなさい






『あ、忘れてた!
す、すみません、お願いがあるんですが…』

「ん?何「何だい?」

「…………」






手塚君…どんまい
やっぱりどこの学校でも黒キャラは最強なんだなぁ…
まぁ、跡部もある意味最強だけど…






『(じゃなくて)偵察させて下さい!!』

「「「「…………は?」」」」






うわー…みんな、目が点だ
え、と言うか偵察って何?


何回か漫画や夢で文字は見たことあるけど、実際の意味は知らないんだよね…
ああ、みんなの視線が痛い





「櫻井 雛
〜成績〜
国語…3
数学…2
理科…2
社会…3
英語…2
体育…9
技術・家庭科…10
選択科目(美術)…10


だな」

「ずいぶん極端ッスね」

「俺、5段階評価かと思いましたよ」

「まぁ、5段階でもやばいけどね」

「……櫻井勉強しろ」






えっと…なんと言いますか
ごめんなさい
この状況謝るざる終えないです。


とくに手塚君に言われたら謝るざる終えません。
寧ろ泣きたくなってきました(泣)






『だ、だけど偵察の意味は知ってるよ!!』

「……言ってみて下さい」

『えっと…
皆の写真撮って好きなタイプ聞くことじゃないの?

「……………」






え…?
あ、あれ…?
違うの?






「写真はまだ良いかもだけど、好きなタイプを聞く意味が分からないにゃ…」

『え?!違うの不二君?』

「ううん、あってるよ」

「不二!?」

『だよね!良かった!!』

「不二…違うんじ「あってるよね?大石(黒笑)」

「…………(怯)」






よし!それじゃあ早速始めようとしましょうか!!

うふふ、ちょうど(?)リュウちゃんにその辺りの知識抜かれたから、ちょっと気になってたんだよね!!






『写真は後にして…
じゃあまず越前君からお願いします!
好きなタイプはどんな子ですか?』

「俺はポニーテールの似合う子ですかね(ニヤリッ)」
(ちなみに今の雛の姿はポニーテールです)

『ポニーテール…
てことは越前君の好みは宍戸!?
いや、宍戸は男の子だから…青学の監督か!!

「…………」

『成る程ね…っと!
じゃあ次!手塚君は?』

「何でも一生懸命にやるやつだな…
それなら少しぬけててもかまわん」

『成る程…
手塚君はドジッ子メイドキャラが好きなんだね!』

「違っ!いや、意味的にはあっているが…」

『はい!次大石君!!』

「(手塚…)俺は眼鏡が似合う子かな?」

おお!こっちは眼鏡っ子か!!
以外にオタク多いね青学!』

「…………(泣)」

『次は……不二君…』

「何で僕の番になったら一気にテンション低くなるのかな?(黒笑)」

『!?き、気のせいだよ!
ふふふ不二君はどなどんな人がタイプなの?』

「クス…
僕はからかいがいがある子も好きだけど、やっぱり指が綺麗な子かな?」

『……なんか忍足と似てる(ボソッ)』

「何か言った?(黒笑)」

『な、なんでもないです!』






この人恐いよ…
チョタもある意味怖いけど、チョタより怖い…

流石会長2ー…






『……じゃあ次菊丸君…(げっそり)』

「ん?俺はね!明るい子!!
一緒に笑いあえる子が良いにゃ!!」

『あ、私とか!』

「え、嫌だ

『え、即答?






何でよ!!(泣)
嘘でも良いから“うん”って言ってよ!
夢見させてよ!!(痛い)






『……じゃあ次乾君(ショック中)』

「俺は落ち着いた人が良い、そして出来れば年上が良いな

見事私と正反対の人だね

じゃあ次桃ちゃん!』

「俺ッスか?
俺はスポーツ好きの活発な子が良いッスね!!」

『私とかは!』

「めっちゃ好みッスよ!!」

『……マジで!?』

「嘘ですけど」

『嘘かい』






気分一気に上げて一気に下げましたね…
乙女心を弄んで楽しいか!!(はい?)






「じゃあ、もう一個気分下げること言いましょうか?
俺も黒属性ですよ(黒笑)

『…………え』






嘘だーーーー!!!!(泣)
誰か嘘だと言って…!
でも、実際心読まれてるから本当か…





『……じゃあ、最後に海堂君
……どうぞ(どん底)』

「俺は…美味しそうにご飯を食べる子、ですかね」

『……!!
やっぱり海堂君が一番だわ!
一番まし!と言うか可愛い!!

「は!?////
な、何言ってんスか?!」

『うあああ!照れてる所もまた可愛い!!
よし!最後にいいもの見たから私帰るね!!
むしろ良いもので終わりたい!!
というわけで、ばいばい!』






そう一言残し私はマッハでテニスコートを後にした…


さらば!萌の聖地!
さらば!腹黒の聖地!(違)






「何か凄い人だったすね…」

「あぁ、まるで台風のような…
いや、台風なやつだったな

「でも、すっげえー楽しい奴だったスよね!
何より、からかいがいがありましたしね!!

「クス、本当にね…
でも、桃桃に雛はあげないからね」(開眼)

「何言ってんスか?
俺だって負けねぇーなぁ、負けねぇーよ(黒笑)

「……大石の存在が薄い確率100%」

「煩い!ほっといてくれ…!!」

「にゃはは〜、図星じゃん大石!!
ってアレ?オチビがいない…?」






***






『やっぱり私って馬鹿?』






此処何処ですかね…
また、迷子…?






「俺はかなりの馬鹿だと思うよ」

『越前君!?
何で此処に?!!』

「雛先輩、校門と全く逆の方向に行くから追ってきたんスよ…
ほらこっちッスよ」

『あ、ありがとう越前「リョーマ」

『……え?』

「リョーマ…
君つけないでよ、じゃないと校門まで案内しないから」

『え!?な、何で?』

「良いから」

『え…じゃあ、リョーマ…?』

「ん、今度からそれで呼んで」

『うん、分かった!


リョーマ』

「……何?」

『ううん、何でもない』






――気のせいか分からないけど…


名前で呼んだリョーマの顔は少し、赤かった気がする…


でも、その日は綺麗な夕焼けだったから私の気のせいな気もする(どっちだよ)


そんな事をぼんやり考えながら、少し小さい背中の後についていった…‥――






Act.30:人の好みはそれぞれですEND

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