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Act.13




い、居たよ。居たよジロちゃん!!


うわぁー…
実際よく見ると髪凄く綺麗。
肌も綺麗だし、睫毛も長い…。






「Zzz〜…」






…………っは!涎が!!






色写真
Act.13:眠り羊






『…………』






って!見とれている場合じゃなかった!!

写真!写真!
撮らないと千雨に何を言われるか分かったもんじゃないよ…




そーっと近くに寄り、写真を一枚。また一枚と撮っていく
ジロちゃんは撮る度に表情が違い、寝言で口を開けている写真や閉じている写真など様々な萌ショットばかり。
全く…私が欲しいくらいだよ


そして、記念すべき10枚目を撮ろうとした時…






「……何してんの?」

『へ?…うわぁ!?』






腕を思いっきり引っ張られ、何故か私の下にはフワフワな芝生。
そして上には無表情なジロちゃん






「君、誰?」






お父さんー!!(泣)
なんかジロちゃんが怖いよ!
あれ?漫画で読んだ純粋で可愛いあの子はどこいったの?!






『あ、えっと転入生の櫻井雛で、す!』

「転入生!?」






転入生と答えた瞬間、何故か目を輝かせ始めるジロちゃん。
そしてその輝きの中に期待という眼差しも入っている気がする…






「じゃあ!君が宍戸の言ってた転入生〜?」






何を言ったんだ宍戸。
アイツ一回絞めるか…(恐い)






『えっと…
宍戸は何を言ってたんですか?』

「この世で初めて出会った変な奴ナンバー1だって!」

『…………(怒)』






死刑決定。
宍戸亮、覚悟しておきなさいよ






「あ!そうだ
初めまして〜俺の名前は芥川慈郎!!
雛ちゃんだよね?これからよろしく〜」






ガハッ!!(吐血)


どうしよう…この子可愛すぎる。
お持ち帰りしたいー!私の世界に






『う、うん!よろしくね!!』

「えへへ!
あ、そう言えば雛ちゃんは今何してたの〜?」

『あ、そうでした!
実はジロちゃんにお願いが…』

「何〜?」

『えっと…』






これは言うべきなのかしら…
ファンクラブに写真を売るためにジロちゃんの寝顔を撮らせて下さいって…


普通だったらドン引きだよね…
と言うか、私だったらドン引きだよ。まぁ、撮る人なんて居ないけどね


でも、撮らないと千雨に怒られるし…






「そっかぁ〜…別に良いよ!」

『え?』

「雛ちゃんは俺の寝顔を撮りたいんでしょ?」

『う、うん…何で分かったの?』

「それは秘密〜
あと、寝顔は別に撮って良いけど一つ雛ちゃんにお願いがあるんだけど…」

『なに?』

「膝枕して!」

『…………へ?』






ひ、ひざ…
膝枕ッスかーーーー!!?


そ、そんな!ハードな!!
いや、確かにトリップ前とかは夢に夢見てたよ膝枕!
だ、だけどさ!よーく考えてみると非常に恥ずかしいものですよ!!

だって、膝にジロちゃんの頭があるんだよ?!
ぷにぷにの太ももの上にふさふさのジロちゃんの頭があるんですよ?!!






「……駄目?」

『どうぞ』






だけどジロちゃんの可愛いさには負けた、無念!




Act.13:眠り羊END

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