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Act.11




友達…


ああ、良い言葉ですよね…。


もちろん私にもトリップ前には仲の良い友達の1人や2人は居ましたよ。
だけどトリップしてから唯一会話をしたクラスメートは、宍戸だけと言うことに気が付いたので、今日は友達…まではいかなくとも、ほかのクラスメートと会話をしようと思ったのですよ、はい。






「――…と言うわけで、私の友達というポジションで手を組まない?(ニコ)」






友達って何だっけかなー






色写真
Act.11:うさぎさんは寂しいと死んじゃいます。







『…手を、ですか?』

「そうよ、私の名前は紺野千雨よろしくね
別に呼び捨てで良いから」

『あ、うん…私は――』

「ああ、言わなくても良いわ分かってるから
雛、でしょ?」

『うん…』

「それで手と言うのは…
私これでもテニス部のあらゆる写真をファンクラブに提供している者なのよ」

『はぁ…』

「そこで貴女にも手伝ってほしいの」

『は、……はい?






色々と説明を省き過ぎじゃないですか?
今一…理解が出来ないのですが。






「詳しく説明すると、最近人手不足で人材が必要だったのよ
そんな中、丁度良いカmごほん
貴女が転入してきたってわけ

性格も素直そうで単じゅごほんごほん
だし、これ以上の人材は居ないと思ってね(ニコ)」






ええー
今絶対カモって言ったよ。
そして単純とも。



だけどこの話…
別に悪い話ではないかも。

テニス部とも仲良くなれるかもしれないし、早くも友達一号も出来るかもしれないし…




私の答えは…――






『ごめんなさい』

「え?」

『友達は、自分で作るよ!』






はい、私今良いこと言った!
そうだよ!友達はポジションを与えられるものじゃなくて、自分で作るもんだよ!!(誇らしげ)


そしてテニス部のメンバーと仲良くなれる特権…も私はいらないや。
確かに仲良くなれるのはトリップもとい、腐女子の醍醐味でもあるけれど…


私、シャイだから多分みんなと話せないと思うし。(真面目に)
宍戸は普通に話せたけど、跡部とか実際に見たら色んな意味で耐えられないと思う…
取り巻きと一緒にじーっと眺めているだけで良いや






「そう…それは残念ね」

『ごめんね…』

「それじゃあ、あなたはこれから友達無しの一年を送るのね…」

『…………ほわっと?






友達…無し?


え!なんで!?何故何故!!?






「何でって…
そんなの当たり前じゃない
あなたは女子とそんなに仲良くない宍戸と一日目からあんなに仲良くしといて、クラスの女子に好かれてると思ってるの?」

『…………ゔ』

「そして私がわざわざ仲良くしてあげるって言ってるのにそれも断っているじゃない」

『…………』

「必然的に1人でしょ?」

『下僕でも雑用でもなんでもやります…
友達のポジションを下さい






1人は絶対嫌だ!!(泣)
寂しいもん!

毎日1人でお弁当…
毎日1人で独り言…
毎日1人で過ごす…


耐えられない!!






「ふふ…交渉成立ね
これからよろしくね雛」

『うん、よろしく千雨!』






友達は自分で作る?
いやいや、自然とできるものだよ!!(←)






「まぁ、そう言うわけで雛、早速だけど…」






と千雨が話しながらカバンから取り出したのは…






「仕事よろしく♪」






一つのデジタルカメラ。






Act.11:うさぎさんは寂しいと死んじゃいます。END

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