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短編
道標(♀アレ/+ライル)

何故寄ってくる男はみんな性格が歪んでいるのか、
男運とやらを恨む、と呟いていた女を犯した。
低い声を耳元で囁いてやり揺さぶりを終えたところでようやく目を開けた。
ずるり、と抜けた熱を追い胎内で弾けた白濁の液体がその大股を伝う。

「…これ、もう外してほしいんですけど…、」
「外したらお前何するかわかったもんじゃねえ、」

手首に冷たく絡む手錠、背中で組ませられ足首にも手錠。
手錠て足にやるもんじゃあないでしょう、そんなことはわかっている。

「その台詞貴方が言いますか…最低ですね、」
「その目、俺は好きだぜ、」

手酷く犯されたというのに涙を滲ませるどころか殺気と冷たさを見せたその透き通る金色と銀色、

肌を暴かれぐったりと冷たい床に横たわるその女はライルがいつも手に入れたいと思っていたオッドアイだった。

「しかしおかしいんだよなあ、こうしてお前を抱いたってのに、これっぽっちも俺のものになった気がしねえ、」
「…、」

ライルの手が、髪に伸びた。

「なんでだろうなあ、」
「…知りません、」
「ああ…、その目だ、」
睨んでくる氷のような瞳にゾクゾクする。
この瞳が好きだ、そこでライルはニヤリと笑った。

手に入れるのは身体からじゃない、この瞳からだったのだ、

「ははっ、順番間違えちまった、」
「っ、」

首を掴み、床に押し付けるとライルは顔を近付けた。

「この目ェ潰してから犯せば良かったなあ、」
「…」
「だがマジで潰すなんて勿体ねえことはしねえよ、」

見上げてくるその瞳に、ライルは、舌を這わせた。

「いっ…!」
「この目を屈辱の涙でぐちゃぐちゃにできたらお前は俺のもんになったんだと確信できる、」
「やめ…!」
「犯しても泣かねえんじゃ、お前は一体なにで屈辱を感じんだ?」

組み敷いたオッドアイはこんなにも反抗の眼差しを向ける。
それだけ面白い、胸が踊る。
この女を屈辱で沈ませる方法、

「孕んでみるか?」
「なっ…」

見開いた瞳、

「ガキ孕めばお前も少しは俺に従う気になるよなあ、」

道は見つけた。
あとはその道をゆっくりと進むだけ。

笑って、髪に口付けた。








おわり

2010 3 7
















「お願いします死んでください」
「お前が死ね孕んでから」


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