短編
夜(♀アレ/+ライル)
母はくだらないホストの男に貢いでいた。
物心ついた時既に父はおらず、代わりに色んな男が家を出入りする毎日。
みんな母の金が目的だった。
母は昔からそうなのだ、利用されやすい馬鹿な女。
そんな母が再婚相手として連れてきた男に、アレルヤは言葉を失った。
相手の男は24歳、職業ホスト。
母とは親子程の歳の差があった。
いかにも顔しか取り柄がないような馬鹿男、アレルヤが感じた男の第一印象がそれだった。
母は本当に馬鹿な女だ、利用されていることも気付かずにこんな若い男と再婚なんて、
「ライルだ、今日からアレルヤのお父さんだな、」
ライル・ディランディ。
何がお父さんだ。アレルヤは極力ライルとは顔を合わせないことにした。
母もライルも夜の仕事をしている為アレルヤはいつも一人で夜を過ごす。
それは普段と変わらない。
今日もそのはずだった、
夕方6時を過ぎても出掛ける気配の無いライルを見ておかしいとは感じていたが、まさか仕事を辞めたとは。
「アレルヤ、腹減ったー、何か作って」
アレルヤはぞっとした。
これからはずっとライルと夜を過ごすことになるのか。
アレルヤの不安は的中してしまう。
その3日後、ライルは行動に出た。
深夜、眠るアレルヤの部屋へ向かう足音。
ドアの開く音にもアレルヤは気付かず眠り続けた。
アレルヤを見下ろし小さく笑うと、ライルはシーツをめくりアレルヤへと跨がってキャミソールの上から胸に触れた。
「…、っ…?」
そこでようやくアレルヤの目は開かれた。
「ああアレルヤ、おはよう、」
「っな…!?」
「大人しくしてろよなー、」
この状況を寝起きの頭は理解が出来ず、身体もすぐには動かなかった。
ねっとりとした舌で首筋を舐められ鳥肌が立つ。
「っや、やめて、ください…!」
「ん?」
犯される、その危機にやっと身体が動き、ライルの肩を押し返した。
身体が離れた瞬間に逃げようとすぐ起き上がったが、それは無駄な抵抗でしかなかった。
ライルに押し倒され、さっきと同じ体勢になる。
「逃げんなって、」
「嫌、お願い、離してください!母に…母に言い付けますよ…!」
「あの人は俺の言うことしか信じないぜ、娘のあんたの言葉よりな」
「…っ誰か!助け…」
「黙れ、」
「っ…!」
大声を上げたが、すぐにライルの手がアレルヤの頬を打ち、低い声が降ってきた。
じんわりと痛む頬と打たれた恐怖によりアレルヤはボロボロと涙を零す。
「大丈夫だって、大人しくしてればすぐ終わる、」
再びライルの手がアレルヤの身体に触れ、アレルヤは堅く目を閉じた。
すぐ終わる、その言葉を信じて。
悪魔の時間は胎内で行われたライルの射精によって終わりを告げた。
アレルヤは、処女だった。
無惨な行為を残したままの震え泣くアレルヤに、ライルは悪魔の口を開く。
「最高だったよ、また明日もやろうな、アレルヤ、」
そう笑顔で言いながらアレルヤの頭を撫で、ライルは部屋を後にする。
「…っ、う…」
見えない首輪を嵌められたアレルヤは、絶望しか感じられず声を殺してひたすら泣いた。
母に相談したところで無駄なのはわかっている。
ライルの言ったことは当たっている、母は娘のアレルヤよりも男を信じるのだ。
誰にも相談出来ず、味方も居ない。
汚らわしい、。
ライルは母とも寝ているのをアレルヤは知っていた。
母からライルを求め、ライルはペットのように母に応える、母を抱いたその身体でアレルヤを抱いた。
いつものように階段を上る足音が聞こえ、ドアの開く音、そして声、
「アレルヤー、寝たふりすんな、」
「…、」
「今日も教えた通りに出来るよな、ご奉仕、」
「…はい、」
汚らわしく毎夜繰り返される行為に、
アレルヤは、もう諦めた。
おわり
2009 9 9
エロ省略しちゃった。
ほんとは妊娠ENDだったけどあんまりにも哀れだったのでやめた。
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