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短編
愚かだけども(+ティエリア)

君は一人で悩むタイプだった。
僕と言う存在が居るのに、どうでもいいような話はするくせに真剣な悩みなんかは話してはくれなかった、
いつだって。

僕はそれが哀しかったし、腹が立ったし悔しくもあった。
ただどうでもいいような話をして、恋人の真似事をして、ただそれだけの相手か。
悩んでいるのなら相談してほしかった。

「…え?」

君が驚いた顔で振り返る。
話すら聞いてなかったのか、
苛立った。

「…だから、何か悩んでいるのか?それならば話してみろ、」
「…え、別に…」

やはり。
一体何なんだ君は。
一人で抱え込みそんなに暗くなって。

「僕には相談も出来ないのか、」

苛立った口調で言うと、君は怯えたような表情を浮かべた。
そしてまた小さい声で、違う、とか、そうじゃないけど、とか。
じゃあ何なんだ。
腹が立つ。

「アレルヤ、君は全く僕に何も話してくれないな。信用がないのか、」
「…」
「…じゃあ話したくなったら話してくれればいい、」
ついには何も言わなくなってしまった君を置いて、僕は部屋を出た。

君はどうでもいいような話はするくせに真剣な悩みなんかは話してはくれなかった。
いつだって、何も話してくれなかった。
ならば僕は要らない。
前にも何度もこんなことがあった、うんざりしてた、潮時なのかとも思った。
そろそろ別れようか?

「…ッティエリア!」

後ろから呼ばれて。
ああ、君の声だ。
振り返る。
其処には今にも泣きそうな顔をした君が立っていた。

「ごめん…っ僕、こういうの、っうまく言えなくて…、だから、そのっ、…」
「…」
「だから、…僕のこと、嫌いに、ならないでほしい…」
必死に、ついには涙まで溢しながら君がそんなことを言うものだから。
さっきまで苛々してて別れてやろうか、なんて頭に血が上ってた気持ちも吹き飛んだ。

僕は無言で歩み寄って、君を強く強く抱き締めた。
あんな酷いこと思ってすまない。
声には出さずに、胸の中でそう謝った。

「アレルヤ、」

僕はこんなにも愚かだけれど、
こんな僕を頼ってほしい。
少しずつでもいいから、辛いなら話してほしい。

僕は声に出さずに、ただ強く君を抱き締めていた。







おわり

2009 7 23












ティエリアのキャラちげえし口調わかんねえー!

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あきゅろす。
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