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短編
独占欲(♀アレ/+刹那)
「いいか、俺以外の人間と口聞くな、」
「どうして?」
「腹が立つからに決まっているだろう、」
「…」
アレルヤはモテる。
まあ、こんなガンダムレベルの綺麗な顔と最高のスタイルならモテても仕方がない、が、腹は立つ。
アレルヤは俺のものだ、俺だけのもの、なのに。
俺達は恋人だろう?
何故俺だけこんなに焦らなきゃならないんだ。
こんなに好きなのは俺だけなのか。
「刹那、急にどうしたの?」
「束縛だ、」
「…僕縛られるの嫌い、」
アレルヤは気まぐれで自由でわがままで。
「僕寝る、」
そう言ってゴロンとソファに寝転び目を閉じてしまった。
「…アレルヤ、」
「、」
細い腕をグイと引き寄せて起き上がらせる。アレルヤは目を丸くした。
「痛いっ、」
「好きなんだ、」
抱き締めて、首筋に顔を埋めた。
甘い香りがした。
自分でも情けない声だったと思う。
「…刹那、」
「俺はもっと大人になる、」
「…」
「アレルヤ、」
だから俺だけを見てくれ、
こんなこと言い出す辺りが子供なんだ、俺は。
だけどほんとに好きなんだ、
「…ふう、」
呆れたため息が聞こえた。そして次に、髪を撫でられた。
顔を上げると綺麗に微笑んでるアレルヤが、
「…アレルヤ、」
「僕だって刹那が好きだよ、」
「本当か、」
「うん、刹那を不安にさせてごめんね、」
「…」
許す。
「もう誰にでもついていくのはやめてくれ、」
「解ったよ、」
「俺に対して少し気に入らないことがあったからってハレルヤに報告するのはやめてくれ、」
「ふふ、解った、」
「あとマルチーズよりも俺を優先してくれ、」
「あ、それは約束出来ないなあ、」
「…抱きたい、」
「それならいいよ、」
俺がどんなに抱いたって、お前は何もしてなくても男の瞳を奪い続けるんだろう。
だけどお前自身の瞳はずっと俺だけを見ててほしい。








おわり

2009 6 20










アレルヤに振り回される刹那。


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あきゅろす。
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