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NO.24000


*煌稀様リク:「青春謳歌!」でレグリの甘々



秋風の吹く、休日。

昨晩からお泊まりと称してグリーンの部屋に入り浸っていたレッドは、つまらなげにクッションに顎をうずめた。

この部屋の主は、恋人であるレッドを放置して、相棒のイーブイの毛繕いに夢中だ。

胡座をかいた膝の上で丸くなり、気持ち良さそうにブラッシングを受ける彼が恨めしい。

レッドの心の中は、無表情ながらも嫉妬の大嵐だ。

出来れば今すぐにでもイーブイをはたき落とし、かわりに自分の頭を置きたい。

その欲求を抑え込み、グリーンの姿を見るにとどまっているのは、単に彼を怒らせない為。

手持ち想いの彼を怒らせようものなら、確実に部屋を叩き出される。

下手をすれば接触禁止令も有り得るのだ。

恋人としていつでもグリーンに触れたい身としてはそれだけは避けたい。

そうして長々と見つめる事数十分。


「終わったぞ」


ようやくグリーンがブラシを傍に置いた。

言葉の通り、それは毛繕い終了の合図。

そしてグリーンに構ってもらえる時間の到来。


「グリーン」


もそりと動いたレッドは、その細い首に両腕を回しながら背に抱きついた。


「っ、おいレッド、のしかかるな!」


とき終えた毛並みを確かめるように撫でていたグリーンが、抗議の声をあげる。

と、その拍子にからん、という音がして、レッドは首を僅かに傾けた


「・・・?グリーン、何食べてるの?」

「んぁ?・・・ああ、飴玉」


期間限定の奴、と言われ、いつの間に、と思う。

それを口にする所は見ていないので、先程トイレに行っていた間にでも食べたのだろうか。


「・・・いいな」

「もうないぞ。これで最後の一個だからな」


暗に欲しい、と呟けば、グリーンの顔にしてやったり、と言わんばかりの表情が浮かぶ。

どこか小悪魔的に感じるが、本人はそれを意識して作っているのだろうか。

だとしたら、レッドの行動は一つ。


「・・・なら、それちょうだい」

「な、おい・・・っ」


グリーンの顔の輪郭を両手で捉え、その柔らかい唇に己のものを重ね合わせた。

歯列を割り、舌を絡ませればんっ、と声が聞こえる。


「・・・いただき」


飴玉により、ミルクと紅茶が混ざったような甘い口腔を堪能して、最後に半分以上溶けている味の根元をかっさらうと、グリーンの顔にさっと赤が走った。


「おま、お前!イーブイ達がいる前で!」

「・・・大丈夫。見てない」


キスをする直前、それまでのうのうとグリーンの膝を占領していたイーブイが、風を取り入れる為に開けていたベランダへ向かったのは既に確認済みだ。

ご丁寧にモモンの実を齧っていたピカチュウまで連れている。

グリーンの相棒は、空気を読める所が好ましい。

グリーンもまたイーブイの姿がベランダへと消えていくのを見たのだろう、唇を拭った後、一瞬だけ目線を泳がせて。


「な、なら飴玉、返せよ」


自ら唇を触れ合わせる。

積極的な行動にレッドは目元を和ませた。

といっても、親しい者以外にはきっとわからないだろう程度の変化だが。

グリーンからの嬉しい誤算に、レッドは取り敢えず現状を堪能する事にした。

その後はもちろん先に進むつもりだが、開けっ放しの窓をどうしよう、と悩んだ。

・・・それはほんの一瞬の事で、すぐにグリーンとの行為に忘れてしまったが。





ーーー



煌稀様、大変お待たせしました!

レグリで甘々、との事でしたが、いかがでしょうか?

ぜんぜん甘くないよ!という苦情は受け付けております(爆

それでは、リクエストありがとうございました!





あきゅろす。
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