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莉亜の頭を撫でているとワイシャツを持った拓ちゃんが入ってきた



「ほらよ」



ワイシャツを俺へ投げるとコーヒーを煎れに行く



「拓ちゃん俺にもコーヒー、莉亜は向こうで着替えてきな」



もう一度頭を撫で奥の部屋へ促す



「んで?なんの用だったんだ?」



莉亜を見送ってからコーヒーを二つ持った拓ちゃんに話しかける



「礼もなしかよ」



拗ねたような拓ちゃんにニヤリと笑みをこぼす



「コーヒーさんきゅー」
「そっちじゃねーよばーか」
「ジョーダンだって!ワイシャツありがとな」
「礼はキスで良いぜ」


ったくさっきの拗ねた顔はどこいったんだか



「調子に乗るな」



近づいてくる顔にチョップを食らわす



「って」
「痛くしたんですー」



まったく
すーぐ手だそうとすんだから



「で?なにがあったんだ?」



真面目な顔で聞いてくる拓ちゃんに笑みがこぼれた



「べーつにぃ…特になにも?」
「緋色」



もー拓ちゃんたらー
こんな時ばっかり名前で呼ぶんだからー



「なんでもないから…そんな心配すんなよ」



軽く触れるだけのキスをしてやると、すぐに拓ちゃんの腕が俺の腰を抱き寄せる



「ん……ふぁ…っ……ん…」



口内を貪っていた舌が抜け軽いリップ音を立てて拓ちゃんの顔が離れた
俺は手の甲で唇を拭いながら睨みつける



「てめ」
「んな誘うなよ」



潤んだ瞳にほんのり赤みがかった顔では凄みもなにもあったもんではない

…らしい



「誰が好き好んで拓ちゃんなんか誘うか」
「ははっごっそーさん」



油断も隙もねーなこのおっさん

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あきゅろす。
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