2 「あれ、朋季じゃん」 「ん?おぉ、透矢もサボりか?」 屋上の給水塔に寄りかかっていたのは、幼馴染みの安永朋季。幼稚園の頃から家が隣同士で毎日欠かさず遊んでた仲だ。まぁ腐れ縁ってやつだな。 朋季に近寄り、隣に座った。 「あぁ……入学式なんてメンドイ」 「だよなー…って、お前また喧嘩してきたのか?」 「まぁな。しつこいんだよ、他校の奴ら」 「こんなに傷付けて……折角白くて綺麗な肌が可哀想だぜ?」 「いへっ……っん…?ソコ、くすぐってぇよ」 朋季が頬をギュッと掴んだ。次に手の甲が首筋を滑り、くすぐったさに俺は首を竦めた。 俺の反応が面白いのか、そこをしつこく触れてくる。 「お前…変態かよっ」 「ははっ。そうかも、な。…でも透矢だけだよ、こんな事するの」 「へっ?」 冗談で言ったつもりだったが、まんざらでもない朋季の顔。 止まる手。互いの視線がぶつかり合い、微妙な空気が漂っていた。 なんだよこの沈黙。朋季ってこんな真剣な顔したことあったか? 俺はそんな表情知らない。 「良い雰囲気の所申し訳ないけど」 「「っうわ!?」」 . <<>> |