悪魔の誕生
「お前か?最近この近辺ででかい顔して歩いてる椿ってのは」
これで何人目だ?少なくとも、ここ1週間で俺の元にやって来た奴は5組くらい。1組、10人前後だ。
そんなにでかい顔して歩いてはないんだが……
「……別に、勝手にいちゃもん付けて俺に喧嘩売ってくるから、それを買っただけだ。…まぁ、どいつも弱かったけどな」
「っ…テメェ!ぶっ殺す!!」
リーダー的なでか男が俺に向かって拳を振り下ろしてくる。俺は避け際に蹴りをお見舞いする。
よえぇ…こいつ本当にリーダーかよ……
「…さて、まだやるか?」
「ひっ……!」
「まあ、誰1人逃がさねぇけど」
怯えるしたっぱに、ニヤリと笑った。
あれから5分くらいか…周りに転がっている奴等を見下ろす。自然と口角が上がるのが分かった。
どいつもこいつも弱い奴ばっかり。
「はぁ…つまんね」
誰か強い奴と戦いてぇなぁ……
そんな、非日常生活を送っていた。いや、これが俺の求めていた事なのかもしれない。
初めは楽しかったものの、すぐにそれが当たり前の事のようにやって来る。
「学校の屋上で寝るか……」
今日は年に一度の入学式だ。
.
>>
無料HPエムペ!