私の大好きなサソリさんは唯一人傀儡を作ることのできるお方です。見事な手捌きで皮を剥ぎ、内臓を取り出していきます。私はいつもその行為を側で見させて頂いているのですが、紅に染まるサソリさんの手を見る度何とも言えぬ感覚に襲われるのです。きっと紅に染まる瞬間のサソリさんに欲情しているのでしょうね。面白い程に体の奥が疼き出すのです。そんな私を見てサソリさんは妖艶な笑みを浮かべ、紅が目立つ綺麗な手で私の体を舐める様に愛撫してくれます。私はあの時間が愛しくて仕方がなく、床に転がる未完成の傀儡の前で嬌声を上げるのです。
そして今日はサソリさんの為に傀儡になる材料を狩りに来ました。狩ると言ってもあまり目立つ様な傷をつけてはいけないので、あくまで慎重に事を進めなければなりません。それに加え、量より質ということでサソリさんの傀儡になるに相応しいかを私が選別して持ち帰らなければなりません。あ、サソリさんの傀儡にならない様な人間は勿論その場で葬りますよ。
さぁ狩り場が見えて来ました。今日は一体「何体」持ち帰れるでしょうか。嗚呼、早くサソリさんの喜ぶ顔が見たいです。欲を言うなら早く紅に染まった手で私の体に触れて頂きたいですね。
狂気に満ちた私は貴方だけの操り人形
←→
