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A lie is often expedient P



「アスカ隊長!」
「げっ」
「げっ、じゃありません!!まだ報告書に目を通してないってどうゆうことですか!!」

どうゆうことも何も、お前の言葉のまんまだよ、なんて言ったらもっと怒鳴られそうだから黙っておく。
だって今は平和なんだぜ?昔みたいにMS乗り回してライフルぶっぱなして、なんて物騒なことない。
報告書だって宇宙のゴミ拾いしてきましたみたいなかんじだろ?(多少語弊はあるけども。)

「隊長……、女性のところへ行ってましたね?」
「へ…?」
「肩に長い金髪がついています…、隊長は黒髪だし、我が隊にそのような長さの金髪はいません。肩につくとなるとよほど近くでないとつきませんよ」

おいおい、なんだよその推理力。しかも髪がついてるって、お前は恋人の浮気を見破る女か…?


当たらずとも遠からずってとこだけども。

「女じゃないよ…」
まず第一に、女性じゃないし。

「…たぶんレイのだ。」
そう、女性じゃないけどオレの恋人の髪の毛だね、これは。(付き合ってることは秘密だけど。)


勤務中だと怒られたけど、任務で地球に行ってたレイとは2週間も会えてなかったんだ。ちょっとサボって会いにいくくらい許してほしい。ついでに抱き締めるのも許してほしい。

「レイ〜?…………。って、バレル隊の…?」
「そっ。バレル隊長。さっき会ってきたから。」

それならそうと早く行ってくださいよ!とまた騒ぎだした部下にため息を送る。
勝手に女だと推測したのはてめぇだろ。(恋人に会いに行ったのは立派にサボりだけども。)


「でも、肩に髪の毛が付くなんて…、熱い抱擁でも交わしたんですか?」
アハハ、と笑いながら尋ねる部下に、

「ああ、久しぶりに会ったから。……ついでに熱いキッスもな。」
「へ?」

「………」
「………」



流れる沈黙。その沈黙に耐えきれずに(とっても素晴らしい彼の間抜け面のおかげで)思わず吹き出してしまった。
「っ、冗談だよ」
「なっ、ちょっと信じちゃったじゃないですか!」
目が本気でしたって!といいながら胸を撫で下ろす彼。


熱いキッスは帰ってからってお預けくらったからね。なんてのは言わないほうがいいかな。(言ったらそれはそれは面白い反応を見せてくれるだろうけど。)

これは俺とレイだけの秘密、だ










あきゅろす。
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