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「…んっ、っは。…んちゅ、んっ、ぅんぁっ、はぁ、っちゅ…。」

目の前の存在に口内を良いように嬲られ、酸欠になり、俺はぐったりと分厚い胸板に身体を預けてしまった。

くちゅくちゅと互いの唾液を混ぜ合う淫らな水音。
互いの熱い吐息を交換し合う乱れた呼気。
男同士なのに、俺の口からはAVの女のような卑猥な声が漏れてしまっていた。

もう完全に身体の力が抜け、立っていられない程になると、こいつは俺を横抱きにし、口づけをしたまま岩場の奥、ふかふかの寝具のような場所に運んだ。

ようやく離れてくれた唇に、嫌悪感だとかこいつへの怒りだとかを現すよりも、足りない酸素補給をするのに必死で荒い息を整えるために大きく口を開き、胸を上下させていた。

大きく開いた唇から覗く俺の舌を見た瞬間、男は自分の唇を舌で舐めたかと思うと、起こしていた身体を倒し、再び俺に覆い被さって来た。

「んっ!も、っう、やめ…ろっ!」

激しい口付けに、いまだ息が整わない俺は男の分厚い胸板を押しやろうと腕を突き出す。
しかし、明らかな体力差に腕を簡単に捕られ、寝具の上へと縫い付けられてしまった。
もうここまでくるとどうしようもない。
どう考えても外的要因でしかこの窮地を脱出できないと判断して、俺はあっさりと抵抗を止め、早くこいつが解放してくれるのを待った。
認めたくはないが、少し気持ち良くて力が入らなくなったということもあるが。
閉じられない唇を男が舌を絡めながら蹂躙する。
そこから与えられる快感に酔いしれていると徐に男が身体を起こした。

突然止まった口付け。
それを不思議に思うよりも久々に肺一杯に新鮮な空気を吸い込める事に夢中になっていた俺はこいつが何をしていたか全く気付かなった。
ようやく呼吸が落ち着いた頃、ぼやけていた視界の焦点を男に合わせると、こいつは俺の身体を舐め回すように、ギラギラした雄の目で見下ろしていた。
しかも、高級な毛皮の服を着ていた筈が、真っ裸になり、造形美といえるほどの裸体を俺の前に晒していた。
なにこれ。
そこには理想的プロポーションとされるヘルメス像やミケランジェロのダビデ像も裸足になって逃げちゃうような身体があった。
筋肉?なにそれ?的な貧相な俺が可愛そう過ぎる。
そこでようやく俺は自分が素っ裸だった事に思い当たった。
こいつと比べられたら哀れ過ぎる身体を晒していたのかといった恥ずかしさと、目の前の男から漂ってくるフェロモンに心臓がバクバクとリズムを刻むのを止められない。
しかも、気付きたくなかったが、先程の口付けだけで俺の息子はすっかりと勃ち上がり、その尖端からはぷくりと先走りの雫を浮かべていた。
恥ずかしい。恥ずかし過ぎる。
中心と顔を隠すために、身体を横たえようとすると、今まで無言で見下ろしていた男が俺の太腿に手を当て、両足の間に陣取って来た。

「あぁ…なんと美しい。」

視姦してんのか?と思う程ギランギランの目で俺の身体を舐めるように見る目の前の男。
ふっさふさの尻尾はパタパタと揺れ、見たくなかったが男のあまりにも立派過ぎる中心もしっかりと反応していた。
俺の手首程もある男根は何故か腹に付く程反り返り、血管が浮かび上がる程成長したそれは、鈴口から我慢汁をダラダラと溢れさせていた。

ハッキリ言ってぞっとしない。
こんな貧相な俺の何に反応してるんだ?
しかも、これは明らかに俺に欲情している。
勝手にキスだけで済むと思っていた。
いや、こいつはのっけから俺に子供を産めとか言っていたが、良く分からないこの状況もきっと悪い夢で、そろそろ目が覚めて「なんだ、変な夢見たな。ははは。」で終わるものだと思っていた。
いや、男に襲われる夢をみているというのも、そっちの気があるのかとそれはそれで恐ろしいが。

色々頭の中をグルグルさせていると、男は立派過ぎる逸物を俺の太腿に擦り付けながら、急に全身への愛撫を始めだした。

「あぁ…なんと甘い。」

俺の乳首を含みながら恍惚とした表情で宣うこいつ。
ぴちゃぴちゃ、ちゅっちゅと次第に激しく吸い付いて来た。
乳首なんて普段存在すら忘れている部分に赤ちゃんのようにムシャブリ付いてくる男。
れろれろと舌で舐め回したかと思うと、カリッと歯を立てコリコリと芯の持ち始めた尖端を甘噛みしてくる。
そして、その大きな口でジュジュジュッと勢い良く吸い上げるものだから、くすぐったかったり痛みを感じたり、それに下半身にじんじんと来るような、不思議な感覚を味わわされていた。

「ぅわぁっ、止めろって。」
むず痒い刺激に身を捩らせて逃げようとする。
しかし、こいつにマウントポジションをしっかり捕られ、ビクともしない。
頭を話させようと掴んだ髪も、乳首への愛撫に力が入らず、気付けば柔らかい金色の髪や、ふさふさと毛並みの良い耳をさわさわと触れるばかりになっていた。


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あきゅろす。
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