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止むに止まれず、愛
7

「柴崎、ご主人様にイクとこちゃんと見てもらえよ」
「っ、あぁ……っ」

悲鳴に似た喘ぎを聞きながら、俺は腰を振った。
狭く暗い穴の中で互いの肉を擦り合うことに、快感の他に愛を見出してみようと試みるけれど、残念ながら俺の一方通行だ。
柴崎は宮部しか見ていない。
実際は羞恥から顔を俯けたままだが、意識が宮部にしか向かっていないのは明白だ。
羞恥も快感も喘ぎも涙も、ここにある全て宮部を通して生まれたもので、宮部なしには生まれなかったものだ。
そんな一途さを見せられたら、濁った水を差したくなるのは当然のことで。

俺は柴崎の顎を掴んで、上を向かせた。

「ほら、ご主人様にちゃんと顔見せないと。ご主人様以外の男に突っ込まれて気持ち良さそうによだれ垂らしてるメス犬の顔をさぁ」
「っ、ぅあ、いゃだ……っ」

羞恥と快感で熟れた嗚咽が反れた喉から溢れ出て、床に散らばった。

「はは、嘘つき。全然嫌じゃないくせに。見られて興奮する変態のくせに」
「ぁあ……っ」

強く奥を突くと柴崎の口から一際熱い喘ぎがこぼれ落ちて、柴崎と宮部を繋ぐ薄汚れたリードが揺れた。
床には濁った精液が飛び散った。

「あ〜あ〜、ダメじゃん。人の部屋汚したら。責任とってきれいにしなきゃ、ね?」

そう言って、まだ肩で息をする柴崎の頭を床に強く押しつけた。
柴崎が顔を上げようともがくので、さらに上から力を入れて押さえつけた。

「ほら、犬らしく舐めとりなよ。ほらほら」

プライドを踏みつけるように、あるいは彼の性癖を煽るようにぐりぐりと頭を床にすりつけた。
しばらくすると、柴崎の口から赤い果実のような舌先が恐る恐るといった風に出て来た。
首輪とリードより鮮やかな赤色のそれは震えていた。
怯えるようでもあり、歓喜に打ち震えているようでもあった。
俺は口の端を歪めながら、彼の舌が床に這うのをじっと見下ろした。
舌の動きは鈍いが問題ない。
時間は止まったままだ。

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あきゅろす。
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