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盲目の彼女
「星空が綺麗ね」
君が笑って呟いた。
僕は空を見上げたけどこの真っ暗闇には光など何ひとつ、月さえも無かった。
君は変わらず大きな瞳を目一杯広げて、空を見ている。
覗きこんだ瞳はどこまでも果てしなく真っ黒で、その中に僕が浮かび上がっていた。
それでも君は眉一つ動かさずに、ただ笑っていた。
「星空が綺麗ね」
ただ、笑っていた。
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