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君のためについたなら傷さえも勲章




「…ぃっつ…」

急に痛みを感じて目が覚める。
任務の最中、戦闘で頭を酷く打ちつけ今まで気絶していたようだ。
手で額を押さえているとふと抱きつかれていることに気づく。
首筋にぱらりと白い髪が落ちた。

「…アレン?」

「よかっ…た、もう目を覚まさないかと…」

「ははっ…大袈裟さぁ…」

見上げると涙をぼろぼろと流すアレンの顔が間近にある。ああ、綺麗だなぁなんて思う。
手を伸ばして、アレンの頬に流れる涙の筋をなぞると、その手を覆うように掌が握る。

「ラビ…っラビ…」
狂おしく呼ぶ声。
目を閉じぎゅっと握りしめた俺の手に、頬ずりしながらまた泣く。



「僕は、絶対に失いたくないものを見つけました」
ぱちりと目を開く。
震えた声、口元は柔らかく笑っているのに涙はまだ止まらない。


「へぇ…何さ?」
少し霞む視界の中で、アレンはそれはそれは美しく笑った。目を細めたせいで目に膜を張っていた分の涙が大粒でぼろぼろとこぼれた。








「貴方です、ラビ」


アレンが笑う、
俺も笑った。

「知ってたさ?…俺もアレンが一番大事」
アレンの頬に触れた手で、顔を寄せて口付けた。








君を守るためならいくらでも傷つくよ。

だって君を失いたくないから。






*********
ラビがアレンのこと好きで仕方なくて、でも関係を壊さないために想いを告げない。アレンは最初ラビが好きだって気づいてなくて、ラビが離れていきそうになって初めて気づいて、勢いで告白するといいよ。
って思って書いたよ!





あきゅろす。
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