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首枷ジレンマ 2/3
「…奴隷は、主人に逆らったりしない、です」
「そうだ。だからお前が頑なに強気な態度をとっても無駄だ。その気も失せるまで私が躾けてやるからな」
「っ…ふざけるな…!俺はアンタの奴隷なんかじゃない…!!」
「フフ、その瞳…私を殺したいか…?殺意を交えた獣のような瞳…嫌いではないぞ」
「…悪趣味め」
「いつまでその態度を保てるか見物だな」

公爵は手から鎖を離すとガイの肩を強く押す。すると力の入っていない身体はシワひとつない白いシーツの海に沈む。
そしてしばらく放っていた音機関の底のスイッチを切り替えるとそれは小さな機械音をたてながら内部を動き始めた。円を描くようにゆっくりと。だが公爵は一つ、また一つとスイッチを『強』へ近づけていった。

「ひ……っ!っ…く…!」

ガイの身体はぴくぴくと少しずつ縮こまっていく。
24時間ただ挿入されていただけの音機関が生を受け中を遠慮なしに荒そうとする。しかも強さはどんどん増して痛いくらい内部をかき混ぜた。さっきまでとは異なる甘ったるい声がぽつぽつとこぼれだす。

「ぁ…!や…っ、ぅん…!」
「そんな態度でも身体は刺激が欲しくて堪らなかったのか。内部が痙攣しているぞ」
「見…るなぁ…っ!見る…っ…!」
「顔を隠すな。声も塞がず、出しなさい」
「やっ、やっ…!あぁ…っ」

武骨な手が音機関をギリギリまで抜き一気に戻す。それを連続して間も無く行う。逃れようと身をよじっていた男はやがて大きく開脚してびくびくとただ快楽に酔うようになっていた。触られてもいない自身は腹に付きそうなくらい反りかえり、白い水溜まりを作っていた。

「ふぁ、っぁああっ…!!やめ…ぇ!」
「このような状態で何をほざいているのだ。腰まで振って。黙って達しなさい」
「ぃや…っ!ぁあ…だ…め…っ……イ……!」

ガイの脳内がまさにホワイトアウトするタイミングで音機関は完全に引き抜かれた。公爵の手の中でうねるそれはべっとりと腸液に濡れている。頬を赤らめ、とろんとした目の青年はなまめかしい息を吐きながらすがるように男を見つめた。

「ぁ…」
「こんな作り物では満足しないだろう。――許可を与えよう」
「っ…」

公爵が言う『許可』とは『挿れてもいい』という意味だ。自分で挿れろ、ということでもある。
誰が自ら男の、しかも仇のを突っ込む奴がいるんだ。ガイは上半身を起こして公爵を見下すようにキッと睨んでやった。一方の公爵は何故か笑みを浮かべた。

「…!?」
「…手伝ってやろう」
「!ちょ…やめてくださ…っんん…!」

公爵の脚の上に乗せられる。正確には秘部に怒張した肉棒が宛がわれ、…今少し入ってきた。ガイが離れようにも腰にある公爵の手はびくともしない。
身をよじれば音機関とは遥かに違う熱を帯びたそれが括約筋を拡張し内部をごりごり擦って媚びるような声をあげそうになった。

「あっ…」
「後は自分で挿入しなさい」
「ふざけ…っ」

ぐいっと鎖が引っ張られて思わず呻く。その間もナカは重力に従って男に満たされていく。
嫌なのに…気持ち悪いのに…!!
そう自分に訴えても身体は全く言うことを聞かない。ズブズブと受け入れる自分自身にガイは寒気を感じた。

「や……ふ…ぅ」
「いやいやと言って結局飢えているではないか」
「違う…!俺、は…!」
「……」
「っあぁアあぁっ!!」

びゅる、とガイの小さな管から粘液が弾けとぶ。上空へ向かって放出されたそれはガイや公爵の腹を汚した。身体が震えている最中でも公爵は前立腺を刺激することを止めない。下から小刻みに突き上げられ、ガイの肢体は厭らしげに悦んだ。

「ぁんっあぁん…!…は…ぁ…はぁ…っ!」
「…そのように素直になれば可愛らしいものを」

ガイから言い返す気力も無く愉悦の余韻に浸る。疲れた肉体は背中から倒れようとするが、公爵はそれを許そうとはせずガイの尖った両乳首を爪でつねった。

「ぁが…っ!」
「何を休もうとしているのだ。奉仕を続けなさい」
「っ……はい…っ」

一度エクスタシーを味わえば、心がいやがっても肉体は従順になる。
それを物語るようにガイの身体は心に反して命令に従い始めた。

(いやだ、いやだ!こんな男の言うことなんか聞くなよ!)

ただでさえ仇の男に身体を好き勝手にされているというのに…!
今こうして繋がってることも気持ち悪い。気持ち悪い、気持ち悪い!
本当ならこの場で目の前の男を殺してしまいたい。両手を赤く染めて、女男構わず抱くとことん屑なこいつを、この手で殺りたい。
だけど…俺一人ではどうしようも出来ない…。
助けて…助けてくれよ…ヴァン…っ!!!
ガイの目からはぽろぽろと大粒の涙が溢れて流れ落ちる。

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