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フリリク第二弾
ルクガイ(無理やり)おまけ
闇が怖くて眠れない夜は本を読んでもらった。本が終わるとガイが部屋に戻ってしまうのが嫌で、捲るページの残りが気になって、話なんて全然頭の中に入ってこなかった。
音を立てて本を閉じると「おしまい」と言って、ベッドから離れようとするガイの袖を引っ張って「まだ寝たくない。違う本を読んで」とせがんだ。
「ルーク、知っているか。子供の頃ちゃんと寝ないと背が伸びないんだぞ」と笑ってガイが言うから、慌てて掛布を口元まで寄せてきつく目を瞑った。
今でさえうーんと差があるのに、これ以上追いつけなくなったら大変だって思って。
瞼の裏は真っ暗で怖かったけれども、髪を撫でてくれるその手が温かくて優しくて、それに誘われるように眠りに落ちていった。


ガイの言うことを聞いて、我慢して寝たけどさ、結局成果でなかったよな。
背は追いつくどころか、差をつけられる一方だろ。
だから、俺はもう我慢しないし、お前の言う事だって聞かない。
本当は大好きなお前の言う事なら聞いてやりたいけど、お前は俺に我慢ばかり強いるから。


********


「や……ぁッ、ヤメッ……ン」
「なんで」
「ま、ど、……あいて……ふっ……アッ、し、め」
柱に手をついて背後から俺に貫かれているガイが、弱々しくせがんでくる。
ああ、そういや窓開いてたな。
開いた窓の柱に身体を預けるようにしているガイにとっては、誰かに見られるんじゃないかって気が気じゃないらしい。
別に見られてもいいだろ。それよりも、俺とヤッているのに、気持ちを全部こっちにむけないガイに苛立ちを覚える。
ズルリとガイの中から自分のモノを抜き出す。
「え?」
首を捻って戸惑った表情をこちらに向けるガイの瞳は情欲に潤んでいる。
さっきまで入れていた後孔は、赤く色づき、綻んでいてあまりに扇情的だ。
「続きはこっちでな」
ガイの肩を掴んで柱から離すと、ぐいっと彼の上体を押し付ける。
俺の部屋の窓には、価値はまったくわからない高級なツボや観葉植物を飾るスペースがある。
だが、一つの窓だけ、何も置かないでいる。
それはガイがこの窓から出入りするから。
その空いたスペースにガイを押し付ける。
「ル、ルーク。ばか、見られるッ」
悲痛な、だが、懸命に抑えた声で抗議するガイに笑ってみせる。
「いいじゃん。ほら、ちょっと左に顔向けてみろよ。さっきまで俺たちあそこで剣の稽古してたのにな」
開かれた窓の先には中庭がひろがっている。
枯れた花や萎れた花など、俺は見たことがない。それほどにペールが丹念にこの庭の手入れをしているせいだ。
誘うように綻んでいる箇所に、再び突き入れるると、ガイの背に覆いかぶさるようにして耳元で囁いてやる。
「なのに、今は、こんなヤラシイ事してんだよな」
その言葉に呼応するように、キュッと入り口が締め付けられる。
ガイは恥ずかしい言葉を言われたり、言わされたりすると、感じるらしい。本人は必死になって否定するけれど。


ふと、悪戯心が沸き上がってくる。
「あ、あれ、ペールじゃないか」
ビクっと大きく俺の下でガイが反応する。
「ルーク、離れろ!ベッドに、な、せめてベッドに」
ガイの慌てる様が面白い。
「いいじゃん。お前が大きな声をあげなきゃバレないって」
「んなわけあるかっ!」
ガイの性器を握り込むと、ウッと呻いて黙りこむ。
きっと歯を食いしばって耐えているんだろう。普段なら、甘い息を漏らしているところだから。
先程まで散々中を擦られていたせいか、律動にあわせて熱く蠢きながら絡んでくる。
「ンッ……ッ」
押し殺した声で、必死に快楽に耐えるガイの項に唇を落とすと、腰を揺らめかせて絞めつけてくる。
ヌチャっと粘り気のある淫液の音はガイの耳には届いているだろうか。
中を激しく掻き回すように腰を動かすと、こらえきれなかった嬌声が口から漏れ始める。
「……ふっ、アッ、……ルー、ク、……ンンッ」
俺の手の中のガイの先端は絶頂の手前にある事を示すように、膨らんでビクビクしている。
「気持ちイイ?」
俺の問いかけに、ガイがコクコクと頷く。
クソッ、立ちバックなんてやるんじゃなかった。顔が見れないじゃないか。
柔らかな髪を掴んで、強引に顔を横に向かせる。
紅潮した頬も、潤んだ目も、切なそうな息遣いも、口の端から飲み込めなかった唾液も、すべてが淫猥で俺の欲を煽る。
これで終わりとばかりに、ガイの感じる一点を激しく擦りながら、にっと笑う。
「そりゃ良かった。そこで見ているペールも喜ぶだろ」
「なっ!!」
瞬間、ガイが達する。
大きく見開かれた瞳が絶望に染まって綺麗だったけど、それに見惚れる間もなく、ガイが達した衝撃できつく締め付けられて俺も達してしまった。
ふうっと息をはくと、ガイはきつく目を瞑っている。眦から涙がこぼれている。
泣かせてしまうと、胸がチクリと痛くなる。
「嘘だよ、目をあけて外みろよ。誰もいないって」
ゆっくりと目をあけると、疑いの眼差しをこちらに一度向けてから、窓の外へと視線を移す。
そこには広がるのは無人の中庭。
ほうっと安堵の息を吐くガイの頬にくちづけを落とす。
「な、嘘いわねーだろ」
「言っただろ。さっき」
「あれはさ、そうしたらガイが感じるだろうと思ったんだよ。実際感じてただろ」
頬は赤みと熱を増している。
「それにさ、ガイのこんな顔は俺だけがみていいんだよ。誰にも見せない」
ガイの口の端に零れる唾液を舐めとると、深く口づけを交わす。
そう、誰にも見せない。



**********


ラムダスが食堂を出ると、長い回廊の半ばで窓際に佇んでいる主の姿を捉える。
「旦那様、ご気分でも優れませんか」
公爵が一人で遅い昼食を終わらせたのは、かれこれ20分程前の事だ。
思索に耽っていたとしても、長い時間である。
ラムダスの方に無言で視線を送った公爵が、再度窓に視線を戻す。
だが、もう興味を失くしたのか、そのまま返事もせずにラムダスに背を向けて歩き出す。
その後姿を見送り、扉の先に消えてからラムダスは先程まで公爵が立っていた場所に足をすすめる。
その窓から広がるのは中庭。そしてその先には。
ルークの部屋があった。
ルークの姿こそ見えないものの、長時間この場でルークの部屋をただ見つめていたのだ。
子供に対してあまりに無関心なのでは、と周囲から思われている公爵の親心を感じて、ラムダスは髭の下の口元を緩ませて、仕事へと戻った。






おまけ、改め 別名「ファブレ様がみている」もしくは「それ、親心ちゃう、デバガメや」
親子丼フラグを立てたわけじゃないのですが、俺だけーといいながら、片手落ちなルークは可愛いだろうなと妄想してしまったので。
うっかりそれをみてしまい、無表情でガン見しつつも内心は動揺と葛藤があり、最後は「まあいいや、妊娠しないし」とスルーする事にきめた公爵(←女好きのノーマル)
何よりも「旦那様がついに父性に目覚められた!!」と内心はしゃぐラムダスを妄想するのが楽しかったので。

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あきゅろす。
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