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フリリク第二弾
VG監禁→射精管理 前編
「馬鹿な真似はやめるんだな」
意識が覚醒したガイが口にしたのは、数時間前に彼がヴァンに言い放ったものと同じであった。
それをうけてヴァンは笑う。それは勝者の浮かべる余裕の笑みであった。
「今の状況を把握してもなお、そのような口が聞けるとはな」
ガイの両腕は頭上で一括りにされ、石牢の壁に備え付けられた枷を嵌められ、左足も同じく床の足かせに嵌められている。
「それ以外何を口にすると?ここで昔話でもはじめれば良かったか。俺の姉上に泣かされたお前の話でもしてやろうか」
ガイの挑むような眼差しと言葉に、ヴァンはますます笑みを深くする。
何があろうとも容易に屈しようとしない、その魂の高潔さがヴァンの好むところであった。
顎を掴み、息がかかる程に顔を寄せる
「昔話ならば私も得意とするところだ。貴公が忘れ去った言動を聞かせてやろう、あのレプリカ相手にどのような牙をむいていたかを」
ガイは言葉に詰まり、顎をつかまれたまま顔をそむけようとするが、ヴァンはそれを許さなかった。
ギリギリと顎を砕かんばかりのその力に、ガイは痛みで僅かに顔を顰める。


「な、にを、するつもりだ」
強く掴まれたままでは、口を開くのも困難であったが、それでもガイはヴァンに問いかける。
「預言をこの世からなくす。それだけだ」
「目的、じゃな、い。しゅだ、んだ」
「それを貴公が聞いてどうするのだ」
ようやく顎からヴァンの大きな掌が外される。まだジンジンと痺れがはしるが、それに構わずにガイは問いかける。
「こんな目に合わされているんだ、聞きたくはなるだろ。俺の身柄を盾にルークに何かしらの交渉をもちかける、など甘い考えをお前が持つはずもないしな」
ガイは自分が誘拐された事で起こりうる事態を想定した。だが、ここまでのリスクを冒してまでするような事ではない。
メンバーに動揺は走るであろうが、それでも先に進む足を止める事はしない。そう信じている。ルークが心揺れるであろうが、それを支える仲間はいるのだ。
「交渉?この私がレプリカ相手にか」
ルークを鼻で笑うヴァンのその口調に、ガイは怒りが瞬時に沸き起こる。
「ではこの状況はなんだ!説明しろ、ヴァンデスデルカ!!!」
眦を決してガイがきつく問いかける。その語気の強さに圧されることもなくヴァンはガイの耳に顔を寄せる。


耳たぶを甘噛みすると、そのまま舌を耳の中に挿し入れて舐める。びちゅっとした水音がガイの脳にダイレクトに届く。
「なっ、な、なにをっ…」
ガイにとって予測の範疇を超えたヴァンの行動に、先程までの怒りは霧散し、驚愕に目を見張る。
「貴公は何か勘違いをしているようだ」
ヴァンの唾液で濡れた耳に、低音が流し込まれる。
その声は、今までガイが耳にした事のないものであった。
敵として対峙した時の絶対零度のものとも違う、なにか、そう、「得体のしれない」ものに対峙した恐怖をガイはその声から感じ取った。
「なに、をだ。お前が、こんな悪ふざけをするとは、思わなかった、と」
僅かに声に震えがのるのをガイは自覚していた。
ガイの耳に顔を寄せたままで、ヴァンの表情はガイからは窺えない。じわりと冷たい戦慄がはしる。
「貴公が解き放ったのだ。あの獣を」
ガイとの、そして彼自身の直前の会話にすら繋がってもいない。どこか遠くを見ているようなその言葉にガイは狂気の片鱗を見出す。
「あれは大人しく鎖を繋がれ飼われる事を享受していた。己の獣性を誰よりもわかっていたからだ。アレは何一つ残さない。身体も、心も、過去も、未来も。全て喰らい尽くさねば満足せぬ獣。
なのに、貴公が解き放った。鎖を断ち切った。絆などもういらぬと拒絶し、剣を突き返した。だから」
ヴァンは連ねていた言葉を一度切る。今部屋に満ちている僅かな沈黙を破る、続く言葉がガイには恐ろしくてたまらなかった。
「あなたは、あの、獣に食らわれる」
言い終えたヴァンが、まるで獣のごとくガイの頬を一舐めする。
怯えが全身を走る。だが、悟られぬように精一杯の強がりをみせる。
「お前が、男に趣旨替えするのは構わない。だが、俺を相手に選ばれても困るな」
「私には昔から貴公だけだ」
「笑えない冗談だな」
「ああ、笑わなくていい。貴公はこれからは常に私に泣いて縋っていればよいのだ」
その言葉と、なによりもヴァンの表情がガイを凍りつかせた。


彼が口にした言葉にも、今、ガイを石牢で監禁している状況にも、ガイに向けるその表情はあまりにもそぐわない。
穏やかな、慈愛に満ちた笑顔だった。
そこには暗く澱んだものなど微塵もない。それが一層ガイの恐怖を煽る。
「…ヴァ…ン」
動揺し、混乱したガイは弱々しくその名を呼ぶ。
だが、ヴァンは返事をすることはなく、かわりに服の裾から手を滑り込ませた。
冷たい掌が身体を撫で回しても、まだガイはどこか他人事のように、夢のなかにでもいるような、そんな感覚に陥っていた。
だがそれも、無骨な手が胸のしこりに触れるまで、であったが。
胸の一番敏感な部分を探り当てた手は、ゆっくりと円を描くように刺激を与える。
「やめっ、やめろ、ヴァンデスデルカ!」
ガチャガチャと鎖の音を立て身を捩りながらガイが必死で叫ぶ。
それでもヴァンは手を止めることはない。再び耳の内部を舌で嬲りはじめる。
ヴァンが本気で自分を抱こうとしている現実を直視して、肌が粟立つ。
「はなせ、やめろ!正気かっ」
覆いかぶさってくる身体から逃れようと、唯一自由になっている右足で蹴り上げるが、ヴァンは全く効いた様子がなかった。
その足を取られ、ぐいっと上から押さえつけられ、自由を奪われる。
淡々と、だが的確にガイの熱を高めようとする舌と手の動きに、ただガイは「やめろ」を繰り返すしかなかった。


刺激を与えれば反応する。意思とは関係なく。
硬く立ち上がった乳首を指で捏ねられると、不規則な息が口から漏れる。
「やめっ、んっ、や…めっ、ろ」
耳を嬲っていた唇と舌は、耳裏から首筋に移動する。舐めて吸い上げて、唾液でてらてらと濡らしながら、紅い跡をつけていく。
シャツのボタンを片手ではずしていき、そっと前を肌蹴させると、まだ刺激をうけていない方へと唇を寄せる。
ぬめった舌が僅かな突起部分を執拗に舐め回す。
「ばっ、やめろ、ばかな、まねはっ、よせ」
鎖の音を激しく立てて抵抗するガイを気にもせずに、ヴァンは舌で指でガイを味わう。
目の前の出来事を直視できずに、ガイは目をきつく瞑る。幼なじみが今自分の体に何をしているのか、みたくもない。
視覚からくる情報を遮断した事で、身体は過敏さを増して体の熱を高める。
夢だと、悪い夢だとガイは思いたかった。だが、胸からわざと水音をたてて嬲る唇の動きにあわせて、肌に触れる柔らかな髭の感触は現実を突きつける。
突起を弄っていた指が離れると、肌の上を這って下肢へと向かう。その手が股間に触れられた時、喉から絶叫が迸る。
「やめろっ!!!ヴァン、やめっ―――っ!!」
ガイの制止も耳に入っていないかのように、布越しに刺激を与え始める。ぐっと歯を食いしばり身体を捻ってのがれようとするが、左右に割りひらかれた脚を上から押え付けられているため、その程度はたかがしれていた。
それでも抵抗を止めないガイを、ヴァンはやれやれと言ったふうに小さく微笑む。
かたく目を閉じて、唇が白くなるほどにきつく噛み、身を捩って抵抗を止めないその姿に、ヴァンの嗜虐心が益々そそられる。
早く、ないて私に縋るといい。この腕以外に確かなものはないと思えばいい。
快楽を高めるために、布越しにガイの性器を掴んだ。
さすり、揉むような手の動きに、ガイは眉を寄せて頭を振る。
「よせ」
「硬くなりはじめているが?」
ガイの反応を愉しむその言葉に、きつく閉ざしていた目を開いてヴァンをきつく睨む。
「触られれば勃つだろ、男だからな」
「下卑た事を口にする。昔はそうではなかったのに」
やれやれと言いたげなため息をヴァンはつきながら言葉を漏らす。
「やはり、あの屋敷に貴公をとどまらせておいたのは失策だったな」
ガイの脚にぴったりとはりついた伸縮性に富んだ布にヴァンは手を差し入れ、直接性器に触れる。
暖かな掌に包まれ、半勃ちであったガイの性器がピクリと震える。指で裏筋を刺激しながら、擦り上げる。
「よ、よく、んなもん、握れるな」
挑むような視線でヴァンを見据えて、腰に溜まる熱から意識を背けるように、震える口で強気な言葉を紡ぐ。
「貴公のものだと思えばいとしいものだ」
「はっ、どの口が、っツ」
甘美な痺れが背筋を震わせる。敏感な部分へ、的確に愛撫を施す手の翻弄されつつも、流されまいと必死でガイは抗う。
「この口だが」
ぬめりと、温かく柔らかなものが、先端を触れたかと思うと、次の瞬間に、きつく吸い上げられる。
「なっ、ンッ、ぁっ、あ、アアアッーっ!!!」
瞬時に駆け上がる射精感を留める術はなく、呆気無くびくびくと震えながら吐精する。
つま先まで張り詰め、それからがくりと身体から力が抜け落ちる。
幼なじみの手で、口で、何よりもそのなかに射精してしまった事にガイは羞恥で身を焼くほどであった。
だが、そんなガイの考えに構う事無く、ヴァンは白い粘液を掌にはきだすと、そのまま奥の蕾周辺に塗りつける。
「んっ、な、にっ」
射精で弛緩した身体が強張る。
入り口を解すような指の動きに、ガイは恐怖を感じた。
知識としては知ってはいたが、まさか、ムリだろう、と一瞬にして思考が駆け巡る。
ぐいっと指を差し込まれ、引き攣るような痛みに、歯を食いしばりながらも言葉を漏らす。
「こ、の……しょ、ぅきかっ」
「貴公がいつまでその強がりを保っていられるかが見物だな」
観察者のようにガイの反応をつぶさに見守りながら、差し込んだ指でぐるりと内壁を擦り上げた。


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